遍路道地図のご案内

遍路道地図について

遍路が広く一般の人々のものとなってくる江戸時代中期以降、多くの人が歩いた道、それは信心の道でもまた生活の道でもあったでしょう・・、そんな道を歩いてみたい。それが私の願望でした。
市販され広くゆきわたっている遍路道地図は、①へんろ道保存協力会編「四国へんろひとり歩き同行二人」②東海図版発行「四国遍路地図1,2,3,4」です。(実はもう一つ、外国人遍路を対象に作成された「Shikoku Japan 88 Route Guide」(一般に「松下本」と呼ばれるらしい)があり、最も充実した遍路地図であるとの声が高いようですが私は①の英語版と思っていたため長らく目にすることはありませんでした。)
これらの地図は、私が期待する古い道(古道や旧道と呼ばれる)の記述が不十分であったり、特に土道(未舗装道)についてはこの地図に依って歩くことは困難を伴うものでした。そこで遍路道地図を自作することにしました。
地図のベースは国土地理院の地形図(初期作成のものは25000分1の旧版)を使用しました。(旧版を使用した理由は、作成開始時が古かったことにもよりますが、新版は空中写真に依っている所が多いようで、山道等は細切れに表示されているところがあることにも配慮したものです。)
上記①②に示された遍路道などの遍路情報をベース地図上に一般的な描画ソフトにより記入してゆきました。(国土地理院の許可が不要であることは確認済。)
一般の遍路道(舗装道)については、旧道を重視して青実線をメインルート、青破線をサブルート、青点線をサブサブルートとして示しました。土道(正しくは「土径」というそうです。その多くは古道、旧道)は原則赤点線、赤細点線で示しました。古道、旧道の多くは②に依っていますが、他の資料または現地を実際に踏査してその記憶をおとした所もあります。記憶に依った道については予想しえぬ思い違いがあるかもしれません。ご指摘いただければありがたく思います。
赤細点線で示したものには、私が一部しか歩いていない道、通行不能の道を含んでいます。小さな×印(不通箇所)にもご注意ください。
遍路道以外の「四国のみち」、旧道、江戸・明治期の旧街道、山道などは緑破線、赤点線、橙点線、桃破線、灰点線などを用いているところもあります。分かり難いと思いますが適宜判断してください。

「へんろ小屋」の位置を遍路道地図上に△印で記入しました。(令和5年6月)へんろ小屋は意外に古くからの遍路道以外にあることに気づかされます。残念なことに思えますが、用地確保の困難さに依るものでしょうか。

実地図は次のリンク先にあります。ご活用いただければうれしく思います。

阿波・土佐の遍路道

伊予・讃岐の遍路道

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )