(株)カプロラクタム-blog

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監査

2010年09月17日 | Weblog
岐阜にICT機器の会計監査が入る模様です。

国のスクールニューディール政策によって、岐阜は昨年度から今年度にかけて情報機器に非常に大きな動きがありました。全教室に50インチのテレビとパソコンと実物投影機、パソコン室に40台のパソコン、教員一台にパソコン、学校に一台デジタル黒板が導入されたのです。今まで入っていた100台近いパソコンも、全教室にあったアナログテレビも全て処分されましたし、学校の中のICT環境が完全に一新されたといって良いでしょう。
それまで、極端な例を出せば、ある教室ではTOWNSⅡを一昨年まで普通に使っていたような現場に、一気に情報の波が押し寄せてきたわけで、当然、被災地となった現場には「避難」をしようとする人も大勢いました(笑)そこを何とか、テレビと実物投影機だけでも使ってもらおうと自ら率先して使用し、使用例を10例ほどまとめて職員会議で提案し、学年末にはようやく「実物投影機を使ってみたら便利だった」という声が聞けるようになりました。しかし、3月に異動があるため、今年度も4月にもう一度同じ提案をして、また1から徐々に意識改革を進めていかなければなりませんでした。この夏に、それまで空き容量がキロバイト単位だった教室用PCがようやく新しくなったので、2学期からはそろそろパソコンでデジタル教科書を使っていこう・・・と啓発を行っている最中、と言うのが現状です。

そこに、文科省から「導入1年経ったので、ちゃんと使っているか調べますよ」という調査が入ったというのが今回の話です。監査は抽出校なので、当たらない可能性もありますが、当たってしまって「準備できていません」では言い訳になりませんから、準備だけは全学校しなければいけないわけです。内々には以前から「監査が入るらしい」という話はありましたが、具体的に何をするとまでは言われておらず、とりあえず物品シールを貼って所定の場所に適切に管理してあればいいのかなと思っていました。
しかし、今回正式に監査が決まり、文科省が言い出したことは、「1学期の全授業時間に、デジタル黒板とテレビ、パソコン、実物投影機を使ったかどうかのメモを残し、そのメモを集計して来週提出せよ」という無茶振り・・・。「これから4ヶ月、毎時間記録をつけろ」と言うのならまだ分かります。でもそうではなく、調査期間が既に終わった4月から7月までの記録メモをこれから作れとのたまわれたのです。コレはつまり、4月8日の1時間目にテレビを使いました。4月9日の2時間目にパソコンを使いました。などと、1学期に行った三百数十時間の授業の全てを今から思い出して書けと言うことです。文科省のエリート方々なら余程賢いでしょうから、何月何日の何時何分にどの機械を何時間使ったか、4ヶ月分くらい記憶しておくのは朝飯前かもしれませんが、我々しがない末端職員には残念ながらそんな記憶力は備わっておりません。しかもその話があったのが昨日で、1週間後に提出、2週間後に監査という突貫工事です。この時期、殆どの学校は運動会の最盛期でしょうから、そんなことに時間をかけている暇はありません。じゃあどうするかと言えば、大きな声では言えませんが、
捏造
しかないでしょう。

※ただ今小さい文字で出す所を誤って大きくしてしまったことをお詫びいたします。反省はしていない。

そもそも、スクールニューディール政策は経済対策ですので、主語が学校を向いていない政策です。もともと学校が「使うから入れて」と欲したわけではなく、企業に税金を投入するための受け皿となっただけのものですから、本来納入が終わった時点でその役目は終わっているはずではないでしょうか。監査をするならむしろ企業側に「適正価格で滞りなく納入したか」を調べるべきだと思うのですが・・・捏造されることが確定している監査をする意味があるのか、それこそ事業仕分けで議論してもらいたいです。つーか、日程上当然捏造書類を出されることが役人に分からないはずもないでしょうし、この監査自体の意図が全くもって不明です。

もしかしたら、この政策は自民党政権下のことなので、民主党が自民党を追及するためにイジワルで監査に入るのでは?