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甘いのは

2006年06月09日 | 時事
「母校で教育実習」禁止、学生の評価甘いと…中教審
禁止とはこれまた強烈ですね。

自分は教員養成の学部だったので、教育実習先を決める時には「実習校」と言われる教育実習生を受け入れる学校を数校紹介され、「じゃあココでいいや」ってなノリで決めたような気がします。人数が多いと抽選になるよなんてことも言われましたけど、結局そのまま決まり、あとは9月の実習が始まるまでのほほんと夏休みを過ごしていましたね。もちろん、その学校が母校だという人もいたわけですが、市内50の小学校のうち実習校はほんのわずかですから、確率的には非常に少ないわけです。この場合は同時に2~30名が学校に入って実習を受けるため、1教室に2人ないし3人が配属となり、協力して授業案を書いたり授業をしたりできるわけです。

対して、教員養成でない大学や学部で教職の免許を取ろうとすると、ほとんどの場合「自分で実習先を決めなさい」ということになります。しかし、いきなり知らない学校に「実習させてください」と頼みに行ったとしても、教育実習は現場の負担が相当重いため、断られることが多いそうです。確かに、僕もこの学校で初めて教育実習生を指導しましたが、授業や指導案の相談に乗ったり色々教えたりして、自分達の仕事に手が回るのは実習生が帰った後になり、帰宅時間も相当遅くなっていました。うちは一応指定校ですけど、普通の学校にとっては重荷以外の何物でもないわけですね。
そんな状態で学生はどこに頼めば良いのでしょうか。こうなるとやはり母校しかないということになります。「母校ですから」と言うと、知っている先生がいなくても間違いなく受け入れると思います。母校とはよく言ったもので、巣立った子どもならと母のように受け入れたい気持ちになるわけですね。この場合、学生はまず電話でアポを取って、直接学校に行き実習受け入れのお願いをし、その後実習をすることと実習先を市役所で申請を経て、もう一度学校で具体的な日程やら何やらの話を聞くという手順が必要です。のほほんと寝ていたら到底実習先も決まらず、折角他の単位をとっても免許が出ないなんて展開もありうるわけですな。

さて、何が言いたいかといいますと、ココまで苦労して母校実習を勝ち取った学生に対して、多少評価が甘くなったとしても仕方がないのではと思うのです。自分で申請した場合、学校で同時に実習を受けるのは自分だけか多くて2~3人でしょうから、実習中も指導案なり授業なり、すべて自分の力でやり遂げなくてはならないわけですし、かつ実習生慣れしていない学校となると担当教員や他の教員もろくに指導することができず、分からないことだらけのまま辛い思いをして乗り切らないといけないわけです。その苦労を評価せずに、どうやって成績をつけるのでしょうか。実習校であれば大量生産、大量消費ですから、学生の評定なんて結構やっつけ仕事です。自分もめちゃくちゃな授業だったのに中学校で良、小学校で優、事後指導も優をもらいましたからね。これ、全部で8単位ですからバカにできないアルよ旦那。
それでいて、正規採用されて1週間は何が何だかわけワカメでしたから。

さあ、学生にとって本当に甘いのはどっちでしょうか?
・・・まあ、所詮どっちも甘かったりしてね。