月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

昇華

2013-01-22 | 仕事
昨日は設立間もないベンチャー企業の取材だった。
やはり安定した需要と将来性のある業界の事業をすべきだなぁと思う。
たった4人でスタートした会社がすでに100名を超え、不況をものともせず、4年連続業績は右肩上がりなのだから。

取材相手は全員20代~30代前半。
その中に店長を任されているという女性がいて、年齢を聞いたら22歳だという。取材も忘れて本気の声が出た。
「わかっ!!」

びっしりと目に付けられた付け睫毛がその年代の女の子という感じはしたが、しっかりしている。
ゆとりだなんだと言われていても、ちゃんとしている子はいるものだ。

ただ、私はあまりベンチャー企業というのが好きになれない。
みんなが一丸となって頑張っているのもわかるし、ビジネスマナーだ、研修だ、勉強会だと、向上心もあって熱心なのはすごいと思う。
だけど、なんというのかなぁ・・・どうしても大学のサークルのりというか、そういう雰囲気を感じてしまうのだ。
ちょっとウザいくらいのおっちゃんがいるほうが会社らしくていいなと思ってしまう。

そう思っている自分に気づいてハッとする。
これはきっと年をとったという証拠なんだろう。
22歳の女性店長より、50代のおっちゃんのほうが身近に感じている・・・

でも、その企業の人たちはみんな楽しそうだったし、イキイキしていた。
自分の会社が大きく成長していくのを肌で感じられるというのは、言葉では言い表せないような充実感があるのだろうな。

そういえば、私も同じような経験をしたことがある。
某企業の社内報を10年間制作していた。始めた頃はまだ40店舗ほどだったのに、10年後に辞めるときには300店舗を超えていた。
東証一部上場も果たしたし、中国や韓国への出店もしていた。
フリーライターとして関わっていたとはいえ、月の半分くらいはここの仕事にかかりっきりで出入りしていたから、気持ちはかなり社員に寄り添っていた。
だから、本当に面白かった。
1企業のサクセスストーリーと、そこに関わる人たちの想いを聞いて書き続けるということは、何物にも代え難い喜びだった。

あの仕事を追われるように辞めてから6年が経った。
まだ6年か、と思う。もう随分昔の事のようだ。あんなに毎日がそれで満たされていたのに、この6年というもの、かけらも関わりがないからだろう。
あまりにも遠い。だから、夢の中の出来事のようにさえ思える。
憎しみもなければ、懐かしさもない。
ただ、遠い。

でも、つい先日、ネットの経済ニュースを見ていたら、1番上に新着ニュースとして、その企業の名前が出ていた。
反射的にクリックしたら、新しい事業を始めるといった話だった。
まだ成長を続けていくのだなぁ。
もう関係がないのに、なぜか少しだけ誇らしいような気持ちになる自分にも気づいた。

私もがんばろう。

明日からまた1泊2日で東京出張だ。
某企業の50年史の最終チェックが行われるので、T社長に同行する。
今日はその準備で100ページにも渡る原稿の校正をしていた。

またグリーン車というVIP待遇
ありがたいけど、恐縮する。
と言いつつも、「また明日の晩は美味しいものごちそうになれるのかなー」なんて、いやしいことを考えている自分もいるのであるが。

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