月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

うまくいったり、いかなかったり

2021-11-18 | 仕事
夏の間はひまで、家では「ご隠居さん」と呼ばれていたが、急に忙しくなった。
毎年のことだが、10月~3月までが繁忙期となる。
今年はコロナが落ち着いてきた時期とも重なって、人と会う予定もいくつか入り、それでさらにバタバタしながらの繁忙期に突入した。

今月はまだ半ばだというのにすでに取材を5件終え、あと3件入る予定がある。
来月は出張が2回。(神奈川と佐賀)
やっと本調子。やはりこれくらいは仕事がないと、日々のやりがいがない。

新案件もスタートした。
いろいろな企業のブランディングをしている会社のメインツールで、社員のインタビュー記事を作成し、それをさまざまに活用していくというもの。
これまでは内部スタッフでインタビュー・執筆とやっていたようだが、規模を拡大するためなのか、外部ライターを何人か抱えて進めていくことになったようで、私もそのうちの1人として仕事を請けることになった。

取材はすべてリモート。
おそらく月に2~3本の仕事になりそうだ。
いろいろな企業の「はたらく人」を取材して記事を書くというのは、私が一番数多くこなしてきたことだし、やりたいことでもある。
間にちゃんとディレクター(男性)も入ってくれるし、この人がまた、ものすごく私の好きなタイプの仕事のやり方をしてくれるので、安心している。

好きなやり方というのは、まず「レスが早いこと」。
東京の人なのでやりとりは基本メールだが、とにかくメールの返信がすぐに来る。
それから、「マメであること」。
こちらが「いや、もうそこまでいいですから」と言いたくなるほど、マメに反応してくれる。
さらに、「指示が的確で早いこと」。
この間、初の取材があったのだが、終わって2時間後くらいにはもうzoomの取材動画を共有してくれて、記事の1~4章までの構成まで書いて送ってくれた。
その構成がまた、私が取材を終えて頭の中でイメージしていたものとほぼ同じ。
私がこれまでやってきた仕事はほとんど「丸投げ」だったので、ここまでしてくれるんだ!と感動。
これだけでも十分、信頼できる仕事ぶりの方なのだが、おまけに気遣いがすごい。
先日は、原稿締切の前日に「お疲れ様です!」とメールが来て、なんとスタバのドリンク2杯分のチケット(QRコードで読み取るやつ)が送られてきたのだ。(1000円分)

東京の人だからか?このスマートなやり方は。
感動して、お礼と共に「本当は今日提出したかったんですが、取材が続いて締切当日の提出になってしまいます。すみません。コーヒー飲みながらあと少し頑張ります」と返信したら、またすぐに返事が来て、「催促したのではないですよ。もしそう思われたのならすみません。明日、原稿お待ちしています」と。

いつもこの調子で、「D」⇒「私」⇒「D」と、ディレクター発信なのに、最後は必ずディレクターで終わる。
D⇒私⇒D⇒私、と最後が私になるよう頑張ってみても、結局、もう一度返信が来てしまう。
早くてマメ!!
私はこういう人と仕事をするのが大好きだ。

逆に、レスが遅い人、報連相ができない人、指示があやふやな人が苦手。
一緒に仕事をする相手が「待っている」ことを想像できないんだろうかと思う。

とにかくこの新案件はいい感じの人たちと、いい感じでスタートした。
Dだけでなく、クライアント(若い女性たち)もみんな気さくで感じがよかった。

第一回目の取材は、取材対象者、D、クライアント2名、Dの相棒(同じくディレクター、こちらは女性)と私という6名で行った。おそらく私を「品定め」していたのだと思う。
私以外に外部ライターは6人いて、「とりあえず11月は全員に1本ずつやってもらう」と言われていたので。
きっとこれは試験的なものなんだろうと理解。
ここから誰かを選ぶという意味ではなく、あまりにも先方が求めるものと違う仕事ぶりの人は断るということなんだろうと思う。
だって、リモートだから。
全員初対面だから。
もちろん過去の実績などは提出しているし、顔合わせ(リモート)もしているけれど、仕事ぶりはやってみないとわからない。

リモート取材は苦手だが、でも今回はリモートでよかったなと思った。
数年前なら取材も訪問だっただろうし、首都圏在住のライターしか声をかけられなかっただろうから。
どこにいても仕事ができる。
だから、今回のように東京の案件を受けることもできたのだ。ありがたいことだ。

で、取材はどうだったかというと、取材相手に恵まれて、ものすごく語ってくれる人だったから楽だった。
時間は45分と決められていたので、時間を見ながら進行していたのだが、これもPCで時間を見やすくていいなと思った。
終わったらDからメールが来て「なめらかな取材運び、時間配分もお見事で感服いたしました」とあり、ふぅ、とりあえず第一関門は突破したかと胸をなでおろした。
原稿も昨日提出した。お礼メールはすぐ来たが、内容に関することはまだない。ドキドキするなぁ。
新しい仕事の1本目は、やっぱりワクワクとドキドキが半々だ。

しかし、一昨日、半年ぶりに酒蔵取材だったのだが……
行ってみたら、なんと、社長のインタビューがリモートだった!!
結構大きな会社だったので、広報担当や営業担当が出てきて蔵の中を案内してくれ、社長取材はあとで着座でということだったのだが、蔵見学を終えて社長室に入ってみると……モニターに社長が。
副社長と営業本部長はいて、「社長は少し体調が悪いのでリモートでお願いします」と言う。
自分の家で、自分のPCでリモート取材は何度もあるが、会社に訪問しているのに社長不在でリモートというのは初めてだった。

正直に言うと、あまり良いインタビューができなかった。
突然の状況に動揺していたのもあるし、自分のPCとは違うので、こちらの声をちゃんと拾ってくれているかどうかとか、どこを見たらいいのかとか、いろんなことが気になってしまい集中できなかった。
それも、その様子をじーっと、社内の人が3名、こちらのスタッフが3名、そばで見つめているわけで。
お世辞にも「上手な取材」ではなかったと思う。
リモートの一番悪いところが出た。インタビューが一問一答形式になってしまい、広がりもしなければ深まりもしないという……。

というわけで、ややしどろもどろの質問に、形式的に答える社長、という感じになり、あっと言う間に終了。
自分で言うのもなんだが「薄ーい取材」になってしまったのだ。
不完全燃焼のまま、現場を去った。

自分の悪いところも出たなぁと思う。
計画人間なので、アドリブが苦手。想定外の状況への対応能力が低い。
こういうのはどうやって鍛えたらいいものか。

ちょっと落ち込みながら帰って、ビールを飲んでふて寝した。(←こういうのも悪いところ)

今シーズン最初の蔵取材だったのになぁ……
これから年内にあと2社まわるので、そこで挽回しよう。

まあ、うまくいくこともあれば、うまくいかないこともあるさ。
あまり引きずらず、前向きに対処しよう。(薄い取材だったが、せめて良い原稿に仕上げよう)

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