月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

次は4ヶ月後だ

2021-08-26 | 癌について
昨日は3ヶ月ごとの検査結果が出る日。
同行してくれた夫と一緒に主治医の言葉を聞いた。

「ほぼ変わっていませんね。このまま様子をみましょう」

先生が示してくれたCT画像には、はっきりと私のがんが映っていたが、それでも3ヶ月前とほぼ変わらない大きさで、どこにも転移せずにいてくれた。
また治療なしで過ごせるだけでもうれしいのに、先生はこうも言ってくれた。

「普通は大きくなるんですけどね、これなら大丈夫。次は4ヶ月後にしましょうか」

なんと、検診の期間を延ばしてもらえたのだ。
これって、本当にすごいこと。普通ならもうとっくにがんが大きくなって死んでいる可能性だってあったのに。
それが治療もせずに1年3ヶ月経った。
これは私の中で確かに奇跡が起きているのだと思わずにはいられない。

次の検査は12月。先生は「次も何事もなく、新しい年を迎えましょう」と言ってくれた。
私が「逆に何かあったら、ひどい新年ですけどね」と言って、先生も夫も笑った。診察室の空気があたたかくなった。そんな冗談が言えるほど、安心できる空間だった。

診察室を出て、夫と小さくガッツポーズ。やったねと言い合う。
夫はすぐ「神様、ありがとうございます」と言う。
毎日毎日私のために祈ってくれている。
「あなたのお祈りは効くからね」と私。特効薬だ。

帰って少しだけ仕事をして、16時半からビールを飲んで、その後でおいしいワインを開けた。
親友が「生き延びたご褒美に」と、少し前に贈ってくれていたワイン。
しみじみ旨かった。

夫と二人の宴は22時まで続いた。
何度も顔を見合わせて笑った。
夫は酔いつぶれて寝てしまったが、私は「今日くらい不良しよー」と言って、またビールを飲んだ。

あー、ホッとした。
4ヶ月後もまたクリアして、何年も生きてやるぞ。