月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

ハチ高原でグルメキャンプ!

2021-08-14 | キャンプ
夏休み、せっかく9連休なので、雨続きの中の晴れ間を見つけ、兵庫県のハチ高原へ2泊3日のキャンプに行った。
前日までネットの天気予報とにらめっこ。
10日、11日だけ晴れるのを確認して予約。12日の撤収が雨になるのではないかと気になったが、もうここしかないと思い切って出かけた。

今回のキャンプの目的は、新調した焚き火台を使っていろいろ料理をすること。
それ以外は食べて飲んで、木々の中でのんびり過ごす。

ハチ高原といえば有名なスキー場だ。
周りには民宿やペンションのような建物がたくさんあったが、夏だからというわけでなく、廃業している雰囲気のところが多かった。
そういえば、自分はともかく周りの人でもこの20年くらい「スキー(スノボ)へ行った」という話を聞いたことがない。
一時期のブームは去り、今はどのスキー場も大変なんだろうなと思う。
それでなのか、スキー場をキャンプ場にしているところも結構あるのだ。
夫とそんな話をしながらキャンプ場へ車を走らせた。ハチ高原のすぐそばのペンションがちょうど解体されていて、なんだか寂しい気持ちになる。家(建物)が壊されるって、なんで寂しくなるのかな。

ハチ高原のキャンプ場では、「高原サイト」と「林間サイト」を選べる。私たちはもちろん林間を選んだ。
スタッフさんが丁寧に林の中を案内してくれて、「ここにテント張れますよ」「ここはトイレに近いのが便利ですね」「ここはトイレは遠いけど、家族連れとかいないので静かに過ごせますよ」など説明してくれる。

広い山林の中なので、「トイレが遠い」と言われる場所は、本当に遠い。片道3分の山道。
ただ、その分、山の奥深くなので雰囲気はバツグンだ。周りもソロキャンパーが2人だけ。
夫と顔を見合わせ、「ここやな」と頷き合った。トイレが遠いのは頑張ろう。

おかげでこんな素敵な雰囲気のキャンプができた。


早速、新しい焚き火台を組み立てて薪を投入。
特長は、薪をくべる底板がメッシュになっていて燃焼性に優れていることと、網の高さを変えられること。これは調理がしやすい。



薪も燃えやすい!


網のスペースが広いので、一度にいろんな料理ができるのもいい。
ナスを丸ごと置いて、ホイル焼き、スキレットを置いてもまだ余裕がある。


ナスは皮をむいて焼き茄子に。
ホイル焼きの中身はベビーホタテときのこと玉ねぎ。バターで甘くなった玉ねぎがたまらん。


スキレットの中身はアボカドのチーズ焼き。家でもオーブンでよくやる、簡単で間違いない料理だ。
マヨネーズとわさびと醤油を混ぜたものを切ったアボカドに塗り、チーズをかけて焼き、仕上げにかつお節をぱらり。
いい焼き具合!


今回もう1つ試したかったキャンプギアが、メスティンだ。
高さのない飯盒みたいなアルミ製の調理道具で、最近キャンパーの間で人気。ダイソーでも売っているくらい。
付属の網があって蒸し物もできるとわかったので購入した。

これやりたかったんだ。シューマイ!
市販のものだけど、中がふっくらしてめちゃくちゃおいしい!


この焚き火台にはオプションで鉄板もあり、フルセットで買っていたので、最後は鉄板を使ってジャーマンポテトを作った。
鉄板が大きいので作りやすい。お好み焼きも焼けるなぁ。
横で目玉焼きを焼いて、ジャーマンポテトにのっけて、半熟の黄身を崩しながら食べるのが最高だった。


お腹いっぱいの充実した1日目だった。

ただやはりトイレは大変。特に夜中、トイレに行きたくなって夫を起こして一緒に行ってもらったが、山林の中は電灯もないので真っ暗。暗いというより、こんな「本物の闇」を見たのは久しぶりだった。30cm先が見えないほど。
トイレの後、夜空を見上げたらすごい星!!
キャンプ場は星がよく見えるが、これまで見て来たレベルではなかった。人生でもベスト3には入るなぁ。
「降ってきそうな星空」とはまさにこのことかと思った。

翌朝、今度はメスティンで炊き込みご飯を炊いてみた。
米、鯖缶、まいたけ、そこに調味料を入れてちょうどよい量に水を加えて炊くだけ。
あまりにおいしくて、夫と1合ずつペロリ。(50歳になっても、基本的に炭水化物は別腹です)


さすがにお腹いっぱいになったのと、食べたのが10時くらいだったこともあり、昼ご飯は抜いた。
夫が「ちくわのユッケ風」を作ってくれた。


午後は3時くらいから夕食の準備。
今回私が一番やりたかったのがフォカッチャだ。
家ではたまに作ることがあったが、キャンプ場でスキレットを使って焼いている人がいるのを見て、これは絶対やってみようと思ったのだ。

家で大きめのジップロックに強力粉と薄力粉、砂糖、塩を入れて持って来ていたので、ドライイーストと水、オリーブオイルを加えて、ジップロックのままこねる。
ひとまとまりになったら、スキレットにアルミホイルを敷いて、その上に乗せて蓋をし、焚き火台のそばへ。
焚き火ってものすごく熱いので、そばに置いているとちょうど発酵が進む温度なのだ。
発酵するかどうか不安だったが、30分ほどたつと、蓋にくっつくほど膨らんでいた。成功だ。
手で押さえて空気を抜き、何カ所か指でへこませ、岩塩を振る。
焚き火台の上に置いて、蓋の上にも炭を置いて焼く。上より下を強めにするのがポイントだ。


ちょっと火が弱かったので時間がかかったが、こんがりと焼き上がった。
(家の花壇からローズマリーを切ってこようと思っていたのに忘れた。本当は上に散らしたかった)


フォカッチャに合わせるのはカマンベールチーズのアヒージョ。
赤ワインを開け、夫と「ヤバ、これ、マジでやっばー」と若者みたいに言いながら夢中になって食べた。
アヒージョとフォカッチャだけでもたまらないのに、赤ワインで至福の時。


他にアテは厚揚げ焼きも。ごま油で焼いて仕上げに醤油をさっと。ネギと生姜で食べる。


道の駅で買ったシルクコーン。実が白くてものすごく糖度が高い。
皮ごと火の中に突っ込んで真っ黒にして中を蒸した状態に。


あとは、メスティンで鶏の白ワイントマトソース煮込み。これもフォカッチャに合う。
メスティンは煮込み料理もできるので便利だなぁ。すごい。


こんな感じで2日目も充実したアウトドア料理を楽しんだ。

しかし、天気予報を見ると、翌朝7時から雨が降るという。
雨の中の撤収は悲惨なので(何度かやっている)、できるだけ今晩中に片づけてしまおうと、外に出していたものはすべて車に積み込み、早めにテントに入ってテントの中で少し飲んだ。
これだけキャンプをやっていると、こういうことにも慣れていく。(最初の頃は行き当たりばったりだったけど)

翌朝、5時に起きて昨日の残り物などを食べている間に、もうぽつぽつと降ってきた。
雨雲レーダーで見ると、8時から少し止むので、この間が狙い目だと、それに間に合うように片付け、ちょっと止んでいる間にテントを撤収した。もちろん濡れているが、それは仕方がない。
すべて積み込んで山を下りていくと、どんどん雨が強くなっていく。ギリギリセーフだ。

この1年半というもの、遠出キャンプはできず、近場で1泊がやっとだったので、久しぶりの2泊キャンプにかなり満足した。
やはり2泊だと時間がたっぷりあるので、料理も凝ったものを作れるし、何よりのんびりできる。(キャンプって案外やること多くて忙しいので)
山の奥深くで木々に囲まれ、良い気をたくさん吸い込んでパワーをもらって帰ってきた。
早く自由にキャンプ旅ができるようになればいいなぁ。


↑ 新しいランタン。照明としての役割はほぼゼロ。ただおしゃれってだけ(笑)
(照明としてはめちゃくちゃ明るいガソリンランタンがある)