月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

ちょっとだけ人気が出た日?

2021-10-06 | 仕事
10月に入って少しだけ仕事がまわり始めた。
12ページの冊子が始まるので、昨日はそのキックオフだった。
冊子の構成として、取材は3社の予定。zoomでなく訪問だといいな。

終わってからディレクターやデザイナーさんたちとランチに誘われて行った。
5人でのランチ。こんな人数でテーブルを囲むのは久しぶりで楽しかった。ハンバーグとベーグルも美味しかった。
仕事の話になり、「秋冬、また何かとお願いすると思う」と言ってもらえたので、期待して待とう。

帰ると別件で新規案件の打診メールがあった。
Web案件だが、大手酒類メーカーの消費者向けコミュニティサイトのものだったので快諾した。(お酒関連はうれしい)
月3万円程度の小さな案件だが、定期継続なのでありがたいし、数時間でできるので割もいい。
こういう小さなレギュラーをいくつも抱えておくのが理想でもある。
(月10万以上の案件は、何かで終了した時のダメージが大きすぎるので)

ウキウキと詳細を聞くために返信していたら、別のところから取材の依頼の電話が1件入った。
おおー、なんか回り出したぞ。

さらに、ホームページの問い合わせを覗いてみたら、ちょっと怪しいけど、問い合わせが1件入っていた。
(ものすごく個人的なものを書いてほしいという話だったので、これは受けるかわからない)

しかし、なんだか昨日はいろいろオファーがあって、ありがたい1日だったなと思う。
人気を取り戻したお笑い芸人みたいだ。
明日も取材だし、ようやく「仕事をしている」という気分になってきた。

暇だとストレスは少ないし、本もたくさん読めるし、自分の文章も書けるし、良いことは確かに多い。
でも、やっぱりまだ仕事はしておきたい。
20代の頃から言っていた「週4日働いて、週3日休む」という理想の生活スタイルは完成しつつあるのだが、休んでいると「罪を犯している」ような気分になってしまう。
かといって、忙しく追われる生活になると、またガンが悪化しそうで怖いし……。

ほんと、やれやれだ。

いざ、本番!

2021-09-27 | 仕事
土曜日は、恩返しのために引き受けてしまったイベントのライター講師の本番だった。
私たちのブースには毎回4名の参加者が来てくれた。年齢は20代から40代までさまざまで、女性が7割。
家では夫に「緊張する~!」と言っていたのだが、本番ではほとんど緊張はしなかった。
ただ、うまくしゃべれたかといえば、それは明らかにダメだったと思う。
会場はざわついているしマスクもしているから、できるだけ大きな声で話そうとしたが、「人前で大きな声を出す」ということが久しぶりすぎて、なんだか感覚がつかめない。後で皆に聞くと、「声はよく通っていた」と言われたが、早口で一本調子だっただろうし、決して「上手なしゃべり」ではないことは、話しながら自分でも気づいていた。(緊張するというよりは、そのことに焦っていた)

それでも、取材動画を見た後で、一生懸命ペンを動かして文章を書いている参加者を見ている時や、添削をしている時は楽しかった。
最後の回にいた学生の男の子が一番上手に書いていたので、添削を返す時にそっとそれを伝えると、マスク越しでもわかるほど嬉しそうな顔をしてくれた。そういう瞬間はやっぱり“やりがい”のようなものを感じる。塾講師の頃を思い出した。生徒の「わかった!」「全部丸ついた!」という時の嬉しそうな顔、好きだったな、と。

もちろん、的外れでがっかりした人もいたかもしれないが、全体的にはそれなりに満足して帰ってくれたのではないかと思うし、最後の学生の男の子は残っていろいろ質問もしてくれた。
もっと答えてあげたかったが、会場の撤収に追われてきたので、「名刺いる?」と聞いたら「はい!」と言うので、「何か質問あったらメールしてね」と名刺を渡しておいた。

60分×4回ぶっ続けでかなりハードだったけれど、滅多にない「人前に立って話す」という経験のためか、終わってもやや興奮気味で疲労感はなかった。
一方、反省点は多々ある。
だが、1回きりのイベントなので、この反省点を生かす機会はない。それが残念だ。

ただ、このイベントで講師のまねごとのようなことをして、少しでも誰かの役に立ったかなと思えた時、「教えること」や「添削すること」の楽しさ、やりがいをちょっとだけ感じている自分にも気づいた。

前日は不安でたまらず、「なんでこんなの引き受けちゃったんだろう」「もう二度とやらん!」と後悔ばかりしていたのだが、さて、どうだろう。
またこんな依頼があったら、ホイホイ引き受けてしまうのではないのかなと、なんとなくそんな予感もある。

そして、昔から変わらずの「お節介」で、名刺をあげた学生さんからのメールに、もうすでに2度も長いメールを返信している私。
自分がわかることは教えてあげている。
もちろんこれも物質的には何の得にもならない。(むしろ時間を削られている)
だけどこれもやっぱり「恩返し」。
恩返しは自分が恩を受けた相手に直接返すのではなく(それも機会があればするけど)、世の中に対してするものだと考えるようになったから。


まだ現役を退く気はないんだよ。

2021-09-15 | 仕事
来週末、大阪で開催する求職者向けのイベントで、講師のようなことをやる。
そのイベントというのが、クリエイターのいろんな仕事をちょっとだけ体験してみよう、というのがテーマになっていて、ライターの仕事体験もある。そこで私が話したり添削したりすることになった。

引き受けるかどうか悩んだが、もう15年以上お世話になっているクライアントが受託しているイベントなので、恩返しではないけれど、少しでも役に立てるなら……くらいの気持ちで引き受けた。
間に入ってくれるデザイン事務所もずっとお世話になっているところだし、そこがブースを出して、その中でやってほしいというし……。それも断れなかった理由だ。

「仕事」ではなく「ボランティア」に近いので、報酬はない。
ただ、結構な労働なので、さすがに無償ではなく、「謝礼」という形で気持ち程度のものはいただけるらしい。(らしい、というのはきちんとした金額も知らされていないからだ)

昔は塾講師をやっていたけれど、もう何年も人前に立って何かを教える・話すなんてしたことがないので多少の不安はあるが、自分の心を覗いてみたら案外楽しみにしているということがわかった。

とはいえ、これが思っていたより準備が大変で。
打ち合わせ3回やって、見本の取材動画を録って、見本原稿を書いて、教材や資料を作成して……と、やることが多い。
どうせなら全力でやって、役に立ったと思ってもらいたい。なんとかして参加者の人たちに「来てよかった」と思ってもらいたいから、手を抜けないのだ。

本番は、1時間セミナーを4回というから、これまた一日仕事だ。
(うーん、塾のハードなテスト対策の日々を思い出す)
正直、実質的な得はひとつもないが、クライアントへ恩返しもできるし、自分自身の良い経験になるし、退屈で何の刺激もない毎日だからちょうどよかったとも思う。

若い時は、50歳くらいになったら現役は退いて「育成」にまわりたいと考えていたこともあった。
いつまでも現役で仕事を取り合うより、世代交代して、若い人にチャンスをあげて育てるほうがいいのではないかと思ったからだ。会社という組織内なら役職が変わっていくように、フリーランスでも同じだろうと。
自分が50歳を過ぎてあちこち飛び回って取材をしているイメージがわかなかった、ということもある。

それがだ、実際に50歳を迎えてみると、全く退きたくない(笑)。
現役バリバリでやりたい。仕事を取りたい(もちろん正当な手段と実力で)。書きたい。私が書きたい。
人を教えるどころか、もっと教わりたい。もっと自分が成長したい。もっと取材も文章もうまくなりたい。
そう思っている自分に気づいた。
なんで年配になったら「ライター講師」みたいなことをやってもいいな、なんてぼんやりでも考えていたんだろうかと思う。
全然やりたくないし、できない!(笑)
今回みたいに頼まれて、たまにやるくらいなら刺激にもなって面白いけれど。

まあ、今回は自分自身も「イベント」だと思って楽しんでこよう。

新規開拓

2021-07-09 | 仕事
コピーを納品した先からようやく連絡が来た。
「素晴らしかったです。流石です!」という嬉しい返信をいただき、心から安堵した。
あとは取材先の店主が満足してくれたら、それで本当に安心して眠れる。
でも、少なくともこの新しいクライアントさんからの評価は高かったので、今後もまたお仕事をいただけそうだ。
こういう新規開拓は大事にしていかないといけない。

新規開拓といえば、昨日、自分のホームページから仕事の問い合わせがあった。
先方が求めていることと、こちらができることの相違を埋められて、見積もりと予算が合えば受注できそうだ。
住宅関係の企業のホームページ上のコンテンツの制作だが、コラム、取材記事、インタビュー記事と、こちらの企画提案しだいでは幅広いものが創れそうなので、気持ちとしてはやってみたい。
それに、うまくいけば継続案件になりそうなので、何かいい形で着地できればと思う。

夫も会社で今、新規開拓に力を入れている。
いつまでも同じクライアントにしがみついていても先が見えないからだ。
昨日はコンペで勝って、非常に高い評価を受けたと聞いた。
夫が頑張っているのを見ていると、私も頑張らなければと思う。

そういえば、新規開拓ではないが、私の姪っ子が来春から社会人で、就職先が内定したと知らせを受けた。広告関係に絞って就活していたので、夫によく相談していた。(私より頻繁にLINEし合っている)
結果的に、大手広告代理店「電〇」に決定。「博〇堂」と2社から内定もらったと聞いてたまげたが、行きたかった道へ進めるのが何よりよかった。

昨日、お祝いのLINEをしたら、お礼と共に嬉しい言葉が返ってきた。

「私にとって二人は憧れの夫婦です。
お互いが好きなことを仕事にしてて、趣味を共有したり、お祝い事とかもいつも素敵で。
そんな大人になりたいって、実はずっと思っています。
2人みたいにやりがいを持ってお仕事できる社会人になれるようにがんばります!」

赤ちゃんの頃からずっと見ていて、いつまでも子供だと思っていたら、こんなしっかりしたことを書けるようになったのかと、嬉しくてちょっと涙ぐんだ。

結局、広告業界へ進むのかと思うと、それも感慨深い。
幼い頃から、なぜか性格や趣味嗜好が姉とは全く似ていなくて、作文を書いたりものを作ったりするのが好きだった姪っ子。
大きくなると、マニアックな音楽を聴くようになって、そういう業界に憧れて。
なんとなく姉よりは私の血を引いているような気がしていた。
だから、広告業界も、まあ私とも遠からずの業界なので(実際、彼女はコピーを書いたりするわけではないと思うが)、そうなんだなぁと、しみじみ。

遠くからエールを送る。
やりたいことをやって、楽しんで、いい人生を歩んでほしい。

私もいつまでも「憧れ」だと言ってもらえるように、まだまだ頑張らないと!!

これは奇跡を起こす手なんだろうか。

2021-05-21 | 仕事
最近、今後の仕事について、結構真剣に考えていた。お腹が痛くなるくらい考えていた。

今年50歳。
最低でもあと10年(できれば死ぬまで)、書いて稼いで、個人事業主として自立した生活(夫の扶養に入らず、自分で税金や社会保険料を払うということ)を続けるにはどうしたらいいのか。

2年前のガンの再発、そしてこの1年のコロナで、人生は何が起こるかわからないことを実感。
「現場で取材して記事を書く」という極めてアナログな仕事に、一体いつまで需要があるのか。
私はそれが好きだが、それを望む人がいなくなれば、単純に「食えなくなる」。
「数は少なくても、やりたいことだけをやろう」というスタンスなら、そこを追い求めて生きていけばいいが、多少自分の信念を曲げてでも、稼ぐこと、自立することのほうが私にとっては大事なわけで。

気づけば世の中には「WEBライター」と称する人々が溢れていた。
ずっとライターという職業は、大きく分ければ「取材ライター」と「コピーライター」の2つだと思っていたが、今は3つ目のWEBライターがいる。
いろいろ調べていると、WEBライターになるための講座や、検定資格まであるようだ。
クライアントと顔を合わせることなくネット上でのやりとりになるから、そういう資格のようなものが「信用」に結び付くのだろう。
ライティングだけでなく、SEO対策の知識とか、WordPressでの入稿の仕方とか、そういうことも学べる。
全く知らなかった。
私が知らないところで、いろんなことが動いていたんだ。

そんなにWEBライターという人が溢れているなら、仕事はたくさんあるんだろうと、そこもいろいろ調べてみたが、どうしても自分がやりたいと思える案件がない。
まず、「1文字○円」という報酬の金額設定に拒否反応が起きてしまう。
それは「安いから」ではない。
文字単価で自分の文章に値段を付けられることへの嫌悪だ。
なぜなら、先日も古賀氏の本の紹介で書いたが、推敲して一気に何百文字も削除することもあるわけで。
出来上がった原稿は、○円×文字数で計算できるようなものではないのだ。

それに、文字数やSEO対策を意識した文章は、自分が書きたいものとは違うように思う。
それこそ、これから先、AIにとって代わられるようなものも多いんじゃないか。
と考えると、WEBライターという仕事は、「ライター」と付いているだけで、私がやっている職業とはまったく別のものだと考えてもいいように思う。

さっき私は「多少自分の信念を曲げてでも、稼ぐこと、自立することのほうが私にとっては大事なわけで。」と書いていたが、これは「信念を曲げる」とか、そういうレベルの話ではなく、「違う職業に転職する」という話だ。
そう気づいたら、WEBライターの仲間入りをするという選択肢もなくなった。
さあ、困った。

それで、ここのところずっと、これからどうしようか、自分は何がしたいのか、どんなものを書きたいのか、誰とつながって、どんな仕事で世の中に役に立ちたいのか、そんなことを考えていた。
今は幸い、仕事はある。レギュラー案件もある。
だけど、これが来年も、5年後も、10年後もあるかどうかはわからない。
ならばやっぱり今のうちに、10年先までできる仕事をつくっておかなければならないのではないか。

春先に、少し年下のライターさん(数年前に知り合って3回ほど飲みに行った)から連絡があり、「今私がやっている案件のクライアントが、もう少しこのコンテンツを広げたいので、ライターを増やしておきたいと言うので、かおりさんをご紹介していいですか?」と言ってくれた。
仕事の幅が広がることはもちろん嬉しいが、同業者から声がかかるということが何より嬉しかった。
自分が認めているライターでなければ、大事なクライアントに紹介など絶対にしないはずだから。

でもこうやって、「待ち」の態勢でいていいんだろうか、とも思う。
常にいろんなクライアントやデザイナーさんから声がかかって、単発の案件をこなしてきたわけだが、もっと積極的に自分のやりたいことをアピールして仕事を取ってくるくらいのことをしないといけないんじゃないだろうか。
そうしないと、この先、50歳を超えて年を重ねていけば、もうお声もかからなくなってくるかもしれない。
そんなことをまた悶々と考える。

そうしたら、つい先日、また別のライターさんから連絡があった。
日本酒関連の仕事もされている人なので、その共通項でも話すことがあったが、もう何年も会っていない人。
びっくりしたが、「ライターとつながりたい人がいるので紹介したい」と言ってくれる。
「何年もご無沙汰しているのに、なぜ私に?」と尋ねると、「私は『想い』のある人が好きだから。そういう人と一緒に成長発展したいので」と言ってくれた。
その言葉で、やってみようと思えた。ありがたかった。

まだきちんと受注できるような仕事に発展するかはわからないが、彼女の属しているビジネスグループとつながりを持たせてもらえるとのこと。
その中に、地酒の販売をやっている人がいるようなので、その人のビジネスをライティングでお手伝いできるかもしれない。

そういえば私はまだ一度も異業種交流会のようなものに参加したことがない。
もしかしたら、こういうところにこそ、私がやりたい仕事が転がっているんじゃないかと、ハッとした。
自分がこれまでやってきたことは、取材とライティングで、いろんな企業や人のビジネスに役立つこと。
もちろん酒類業界のためになるなら嬉しいが、業界は何だっていいのだ。
書くことで、誰かのビジネス発展のために役立ちたい。やっぱりそれだ。

そこに気づいたら、目の前の霧がさーっと晴れていった。
新しいご縁、新しい仕事、いつも私が一番わくわくすること。
まだどうなるかわからないが、なんとなくうまくいくような、新たな道が拓けるような、そんな予感。

本当に不思議だけど、人生でいつも進むべき道に本気で悩んだ時は、必ずどこからか道を示す手が伸びてくる。
今回もそうだ。
「なぜこの人が?」というところからのお誘いだから、よけいにそう思う。奇跡の予感がする。
人生で何度か起きた奇跡の出会い。
今回もそうであってほしい。私に差し出されたのが、奇跡を起こす手であってほしい。