俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

8月29日(木)

2024-08-29 20:35:18 | 日記
曇り、ときどき急に雨
梨剥けばきらいな蟻がすぐに来る  正子
ふりかかる雨にまっすぐ女郎花   正子
いつみても黄色澄みたり女郎花   正子

●台風10号の進路が不確実で、あす大雨の予報。図書館の本を返却期日があすなので、今日返却。あたらしく4冊借りた。『パウル・ツェラーン詩集』、『パウル・ツェラーン』、『リルケ』、『窓から逃げた100歳老人』。パウル・ツェランはユダヤ人で、母は収容所で銃殺され、父は病死か銃殺か不明。最後はセーヌ川に身を投じた。ライン川に身を投じたユダヤ人の詩人もいた。『窓から逃げた・・』は、ずっと前に注目された本と覚えていて、書棚の一番下にあったが目に付いたので借りた。2週間でこれらの本が読めるわけはないので、今日は4冊をぱらぱらと何度か捲り、写真や地図や年表を先に見たりした。

●『郷愁』(ヘルマン・ヘッセ著)を読み終えたが、アルプスの小さい花々が出てきて、風景をすがすがしく印象付けている。なかには日本でも見られる花がある。「ヤグルマソウのような青い空」の形容もあった。丁寧に花の名を挙げると面白いかもしれない。ヘッセの他の文章にも小さい花々がよく出て来る。

ドイツ語に高地ドイツ語と呼ばれる言葉があるが、この意味がよくわからなかったが、『郷愁』を読んでだいたいのことが分かった。
主人公のペーター・カーメンチントはニミコン村から街に出て、新聞に書評書くような人間になったが、終生、田舎の人間であるのがどうしようもなく、これは身に沁みて思える。ヘッセもそうではなかったかと思う。

●『郷愁』に出て来た花、木、動物
桜草、水仙、巴旦杏の花 バラ、ダリア、モクセイソウ、アカマツ、リンドウ、ユキノシタ、ミヤマウスユキソウ、シャクナゲ、レモン、ケシ、ナデシコ、フウリンソウ、ブドウ、ヤグルマソウ(のような青い空)、チサ、キャベツ、ジャガイモ、カプラ、
ヤマキチョウ、ヤギ、バク、象、チョウチョ、
※正確ではないが、ほぼ上記のようなもの。植物からはアルプスの自然の一部を知ることができるのではないか。
コメント
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