俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

9月1日(木)

2011-09-01 05:34:48 | Weblog
★朝顔の垣根解きて風透けり  正子
垣根を這わせた朝顔の、みずみずしく咲き連なる様子が目に見えるようです。涼やかな風に辺りのいっそう爽やかな秋意を感じ、心澄む思いがいたします。(藤田洋子)

○今日の俳句
皿洗う秋夜の白と白重ね/藤田洋子
子育てはもちろんのこと、家族の明るい生活から生まれた佳句も多い。日々の生活に詩を見つけ、それを句にしてこられた。高橋正子)

○韮の花
いつ見ても韮の花に蝶せせり  正子

 九月一日、二百十日を狙って台風十二号が横浜にも接近しつつある。東からの湿った風で、昨日から非常に蒸し暑い。雨が降る前にと思って、十時すぎカメラをもって5丁目あたりの花を探しに出かけた。昨日、ある家によく咲いていた酔芙蓉も今日は、ちっとも咲いていない。かわりに隣の家の酔芙蓉が咲いていた。花は全く一期一会。歩いていると、なんらかの花に偶然に出会う。一日が言えないし、一時間が言えない。台風の接近を知らせる雲が空を覆って、歩くと暑い。今日は、韮の花がちょうど盛り。韮の花には小さな蝶がいつもせせり寄って蜜を吸っている。

 生家の庭先の畑の端に石組みに沿って一列に韮が植えてあった。韮は冬から春がおいしかった。味噌汁に入れるのに、「ちょっと、韮を刈ってきて。」と言われることもあった。春を過ぎると葉が硬くなる。韮の花は、二学期がはじまるころに咲く。韮の花と言えば、「二学期が始まる暑さ」と、体に染みている。二学期が始まると、運動会の練習が始まる。日暮れがだんだん淋しくなり、昼間は汗をかいた簡単服(簡単なワンピース)では涼しすぎるようになる。韮の花が咲くと、九月特有の暑さを思い出す。


◇生活する花たち「蔓花なすび・萩・風船かずら」(横浜日吉本町)

コメント (1)
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