俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

8月6日(金)/原爆忌

2010-08-06 13:20:23 | Weblog
★胸うちに今日の夏野を棲まわせる  正子
その日の雄大な夏野の景色を心の中に包み込み、時々はまた、取りだしては景色を思い出されることでしょう。(祝恵子)

○今日の俳句
児は透けし袋に水着持ち帰る/祝恵子
泳いだあとの幼い子どもが、透き通った袋に水着を入れて持って帰ったというのであるが、なにもが愛らしい。濡れたままの幼子の髪、かわいい絵柄の透き通った袋、それを持って歩く様子など。(高橋正子)

○原爆忌ネット句会
http://blog.goo.ne.jp/kakan15/
投句
★ひろしまのとある岬の原爆忌/正子
平和公園では、大々的に式典がおこなわれている。しかし「とある岬」でも、今もって忌まわしい思い出を、胸に秘めている人がいるであろう。それぞれの原爆忌が、きっと日本のいたるところにある。そんなことを、ふと気付かされた。 (山中啓輔)

★遍路路は稲の花咲く道ならむ/正子
「遍路路」の多くは、四国の田園地帯で、「稲の花咲く」風景と、鈴を鳴らし、遍路杖を持つ遍路姿が似合う。四国88か所のお遍路は、春に多いので、「遍路」は、春の季語となっているが、夏の季節、秋の季節にも四国路に見る。愛媛の大洲に住んでいた頃は、お遍路が万歳、獅子舞の門付のように、鈴を鳴らし、経を唱えてくれた。玄関先に出て、首につるした頭陀袋(ずだぶくろ)にお米を入れてあげたのも、懐かしく思い出す。(高橋信之)

★つっと来て赤とんぼうの去らずいし/正子

◇生活する花たち「日日草とマリーゴールド」(横浜日吉本町)
コメント (3)
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