最近は、午前10時くらいになると、決まって南東の風が吹いてくる。
今日は、日曜だが台風18号が気になって、予約は受けていない。
朝早くは「海は凪ですよ。良い潮が入ってますよ」と、船仲間から連絡が来た。
ゆっくりして、台風対策をするつもりだったが、急遽出船する。
港を出る時に、風が北東に変わっているのが気になった。
大島の北側を通り、沖合に出ると既に南東からのウネリが高くなり始めていた。
そんな中に、一隻の仲間の船がいた。
「今日の4時から、船を繋ぐ予定にしています」
「了解です。4時に行きます」
「処で、釣れました?」
「鯛が2枚、ニベが1枚。鯛は1匹は良型です」
出て来たからには、私も釣りたい。
攻めてみたいポイントに向かって、白波を蹴立てて走る。
ポイントに着くと、確かに仲間が言っていたように潮の色は良い。
直ぐにジグを落とすと、ウッカリカサゴがヒットしてきた。
「出足はまずまず」と、一人でニヤッとする。
風が気になり、空を見上げると鳥が隊列を組んで南に飛んでいく。
そのまま、南の方の空を見ると、夏の雲が残っている。
台風の雲は、まだ出ていないようだ。
安心してジグを落とし、しゃくり始めると「ガツン!」とヒット。
いきなり竿が、海面に突き刺さる様に引き込まれる。
ドラッグ音が鳴り響き、ラインが出ていく。
「なにを負けるか!」
リールを鷲掴みにして、ラインを引き出されないように我慢する。
「竿が折れるかも…しれん…」
歯を食いしばって、相手の走りを止めに掛かる。
徐々に浮き始めた。
「チャンス!取ってやる!」
ポンピングをしながら、ラインを巻き取るが、相手も時折凄い抵抗を見せる。
「これを取ったら、仲間に自慢できる」
余計なことを考えてしまった。
海中に白ぽい様な、少し青味があるような魚影が見える。
「こっからだ!」
自分で自分に気合いを入れたら、相手もその倍以上に気合いと根性を見せて猛烈に走り出した。
鷲掴みにしていたリールから、ラインがどんどん出ていく。
強引に止めて、「負けるもんか!」と声が出た途端に切れた…。
20号のリーダーが切れた…。
「負けた…。又、負けた…」
その後に、指4本のタチウオが釣れたが、喜びはイマイチだった。
「余計なことを考えると、良い結果にならない」
仲間に自慢しよう等と、釣りの最中に考えた私の負けだ。
何事も、釣り上げてから…全ては釣り上げてからだ。
港に変えると、釣り仲間から「そんげなん、余計な事を考えなっかいよ」と言われてしまった。
でも、済んだことは仕方ない。
台風明けに、期待しよう。
今日は、日曜だが台風18号が気になって、予約は受けていない。
朝早くは「海は凪ですよ。良い潮が入ってますよ」と、船仲間から連絡が来た。
ゆっくりして、台風対策をするつもりだったが、急遽出船する。
港を出る時に、風が北東に変わっているのが気になった。
大島の北側を通り、沖合に出ると既に南東からのウネリが高くなり始めていた。
そんな中に、一隻の仲間の船がいた。
「今日の4時から、船を繋ぐ予定にしています」
「了解です。4時に行きます」
「処で、釣れました?」
「鯛が2枚、ニベが1枚。鯛は1匹は良型です」
出て来たからには、私も釣りたい。
攻めてみたいポイントに向かって、白波を蹴立てて走る。
ポイントに着くと、確かに仲間が言っていたように潮の色は良い。
直ぐにジグを落とすと、ウッカリカサゴがヒットしてきた。
「出足はまずまず」と、一人でニヤッとする。
風が気になり、空を見上げると鳥が隊列を組んで南に飛んでいく。
そのまま、南の方の空を見ると、夏の雲が残っている。
台風の雲は、まだ出ていないようだ。
安心してジグを落とし、しゃくり始めると「ガツン!」とヒット。
いきなり竿が、海面に突き刺さる様に引き込まれる。
ドラッグ音が鳴り響き、ラインが出ていく。
「なにを負けるか!」
リールを鷲掴みにして、ラインを引き出されないように我慢する。
「竿が折れるかも…しれん…」
歯を食いしばって、相手の走りを止めに掛かる。
徐々に浮き始めた。
「チャンス!取ってやる!」
ポンピングをしながら、ラインを巻き取るが、相手も時折凄い抵抗を見せる。
「これを取ったら、仲間に自慢できる」
余計なことを考えてしまった。
海中に白ぽい様な、少し青味があるような魚影が見える。
「こっからだ!」
自分で自分に気合いを入れたら、相手もその倍以上に気合いと根性を見せて猛烈に走り出した。
鷲掴みにしていたリールから、ラインがどんどん出ていく。
強引に止めて、「負けるもんか!」と声が出た途端に切れた…。
20号のリーダーが切れた…。
「負けた…。又、負けた…」
その後に、指4本のタチウオが釣れたが、喜びはイマイチだった。
「余計なことを考えると、良い結果にならない」
仲間に自慢しよう等と、釣りの最中に考えた私の負けだ。
何事も、釣り上げてから…全ては釣り上げてからだ。
港に変えると、釣り仲間から「そんげなん、余計な事を考えなっかいよ」と言われてしまった。
でも、済んだことは仕方ない。
台風明けに、期待しよう。