珈琲一杯分の話

2018年2月26日スタートのただのボヤキカフェです。
毒とユーモアを楽しんで頂ければ幸いでございます。

皆が持っている

2018-09-10 | 娘と夫の話
娘から2リットルの水筒を買ってほしいとねだられた。
「試合で遠征する時とか、今の水筒じゃ足りないの。みんな持ってる」
と彼女は主張した。

皆は持ってない。
持ってる子もいるだけ、なんてことは私もわかっている。
そういう子を見て「いいなあ」と持っていない子が思ったのである。
たいていは、ペットボトルを何本も凍らせて工夫してると思う。
先日も言われた。
「練習着は体操服じゃなくて、スポーツTシャツがいい。皆持ってる」
皆じゃない。
学校の体操着の子もいる。

子どものねだり方など、かつて子どもだったは親にはわかると言ったら、娘は猛然と反発した。
「皆が持ってるからじゃなくて、私が欲しいだけ。
皆、練習終わったらシーブリーズとかスプレーとかつけるんだけど、私はあれ臭いからいらない。
日焼け止めも皆塗ってるけど、私は焼けてもいいし。
女子力高い子は、ポーチにそういうのまとめて入れてるけどね」

実は、「たいていの子が持っているんだ。ならばウチも」は、誰でもない私こそが、親になって再び強く持ってしまったものである。
全く痛いところをつかれるもんだ。

水筒にTシャツに、文句の言われない可愛らしいポーチに、日焼け止めに無香料タイプのスプレーに…とせっせと買い集めながら、こんなことのためにこそ仕事も頑張れるのだと思ったりする。
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