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ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

『Mステ SUPER LIVE』で短縮版「何度目の青空か?」、出演時間を削られる乃木坂とAKB48G [28Dec14]

2014-12-28 14:30:00 | 芸能
12月26日(金)に幕張メッセで行なわれたテレビ朝日『MUSIC STATION SUPER LIVE 2014』は、これでもかと言うほど豪華でしたね(笑)。

B'z、X JAPAN、L'Arc~en~Ciel、Mr. Children などなど、テレビ系音楽祭には滅多に出ないビッグアーティストが続々と登場して、J-POPという視点で言えば、国内最高レベルのラインアップだったんじゃないでしょうか。

X JAPANは、17年ぶりのテレビ出演だそうで、久しぶりに Toshl の歌う「Rusty Nail」を聴きました。

49歳とのことですが、声の伸びは健在で、聴いてて、テンションがガッと高まった。

プチ情報なんですが、Wikipediaによると、Toshl の5文字目「l」は「i」ではなく、Lの小文字が正しいそうです。


神田沙也加は、『アナと雪の女王』のシーンを一部再現しながら、「雪だるまつくろう」と「生まれてはじめて」を披露。

この途中で、May J. が登場して、「Let It Go ~ありのままで~」のフルバージョンを熱唱。

もの凄い迫力で歌い上げ、観客をグイグイ引き込む圧巻のステージで、私が知っている限りでは、これまでで最高の出来だと感じました。

『SUPER LIVE』は紅白と同格か、もはやそれ以上の舞台なので、出場歌手の気合いが違います。

神田沙也加も、確かな歌唱力と演技力、そして魅力的な声質で楽しい舞台を作っていて、お母さんより、歌が上手いと思う(笑)。


さらに、BABYMETALの「イジメ、ダメ、ゼッタイ」は、海外での豊富なライブ経験によって、パフォーマンスに磨きが掛かっていて、期待以上の、鳥肌の立つようなステージでした。

中元すず香は声質が良く、とにかく伸びが抜群で、何度聴いても惚れ惚れします。

MOAMETALとYUIMETALのダンスは、相変わらずキレがあって可愛いし、以前、Mステに出たときより、ちょっと大人になったような(笑)。


さて、綺羅星のごとき歌の饗宴において、乃木坂46は、ゴールデンボンバー「女々しくて」の後、「何度目の青空か?」を披露しました。

「女々しくて」のパフォーマンスで、樽美酒研二が黒のTバック1枚で、会場の花道を走り回り、司会のタモリと弘中綾香アナの横、乃木坂46とAKB48のメンバーがずらりと並ぶ舞台袖を、お尻を見せつけながら通り過ぎるという、オシャレな確信犯的演出が炸裂(笑)。

生田絵梨花が「緊張がほぐれた」と、おそらく台本通りに(笑)、大人のコメントを発して、Mステ最大の難関であるタモリとのトークを乗り切り、会場中央のサブステージへ向かいます。


乃木坂46結成以来、初めてとなる『SUPER LIVE』でのパフォーマンスです。

感想を述べるなら、「悪くはなかったけど・・・」。

まず、ダンスは、キレイにフリが揃っていて、フォーメーション変化もスムーズで、問題のないレベルだったと思います。

サブセンターとでも言うべき動きを任されている生駒里奈は、ときどき他のメンバーより、ダンスが速くなって一人浮いてしまうことがあるのだけど、金曜日のステージでは、自身のリズムをよく制御して、しっかり全体の中に溶け込んでいました。


一つ気になったのは、右フロントの西野七瀬が、フリが終わったあと、次のフリに移る部分で、一度ぱたっと動きを止めてしまうことです。

こういう「時間微分不可能」な不連続ポイントをフロントが作ると、目立ってしまうので、フリとフリのつなぎにも、神経を配った方がいい。

伊藤万理華や星野みなみのダンスが美しいのは、最初から最後まで、不連続点を作らず、なめらかなダンスを維持するからで、想像以上に、全体の仕上がりに影響すると思います。


ダンスは悪くなかったけど、「何度目の青空か?」は踊りを見せる曲ではなく、歌を聴かせるのがメインディッシュです。

ところが、出だしの生田絵梨花ソロパートが、少し生歌が入った「被せ」である以外は、CD音源による「口パク」に近い歌唱だったと思います。

「制服のマネキン」や「世界で一番 孤独なLover」のようなダンス曲であれば、踊りで観客を惹き付けたり、驚かしたり出来るので、生歌比率が低くても気になりません。

しかし、「何度目の青空か?」のダンスは、あくまで歌の補助であって、人の目を釘付けにするような刺激的なものではなく、口当たりの良い、可愛い系でサラッとまとめている。

そして、歌唱で勝負する曲なのに、歌をうたわず、ダンスだけ披露しても、インパクトのあるステージにはなりません。


乃木坂の場合、AKB48のように誰もが知っている曲があるのではなく、誰もが知っているタレントがいるのでもない。

そんな状況で爪痕を残すためには、BABYMETALのように、印象深いステージを作るしかありません。

そうでなければ、May J. が今年最大のヒット曲を、見事に歌い上げるのと同じ舞台に立っている理由を、お客さんや視聴者に納得させることは出来ないでしょう。


結局、いつも同じことの繰り返しなのですが、メンバーはよく頑張っているのに、乃木坂運営に、インパクトのあるステージを作ろうという意欲が欠けているため、せっかく大舞台でチャンスを貰っても、アピールし切れないまま終わってしまっています。

「何度目の青空か?」は歌唱曲なので、歌の上手いメンバーがソロでつなぐような構成にしなければ、話になりません。

それが無理というなら、ダンス曲を選んで、踊りでアピールするべきで、何か手を打たないと、乃木坂の存在感は薄れていくばかりです。


音楽祭を主催するプロデューサーは、素晴らしいショーを見せてくれるアーティストを何より求めているので、何枚CDを売っていても、魅力的なステージを作れなければ、扱いが悪くなるのは避けられません。

実際、「何度目の青空か?」は、前奏部分が大幅にカットされ、曲のテンポも若干速かった気がします。

気になったので「乃木坂って、どこ?」で放送された神宮ライブでのステージと比べてみたら、「塞いでた」の「ふ」から、「無駄にするな」の「む」までの時間が、金曜日のステージでは2秒ほど短くなっていました。

まあ、細かい編集があるかもしれず、再生の時刻表示をダイレクトに比べていいのかどうか分からないけど、確かに「何か忘れている」の部分、メンバーがくるくる一回転するフリが、『SUPER LIVE』では、体を左右に揺するフリに変わっていて、時間が取れなかったのかなと思わせるものがある。


もし大物アーティストがもう一組、それこそサザンオールスターズが参加していたら(笑)、乃木坂は紅白と同じく『SUPER LIVE』にも、「落選」していた可能性がある。

今回のプログラムで明らかになったように、乃木坂46は、AKB48Gと別枠扱いなので、ステージ力がないと判断されたら、容赦なく時間を削られて、最後には出演させて貰えなくなります。

でも、それは当たり前で、誰もが知っている有名アーティストが、誰もが知っている曲を、生歌生演奏で熱唱する中、新人アイドルが「口パク」で新曲を歌うステージに時間なんか割いてくれません。

紅白「落選」は、文春記事が理由というのは、乃木坂の実力とJ-POP界での評価を過大に見積もった甘い空想で、現実には、そんな実力や評価はもともとなく、中島みゆきやサザンのステージを考えたら、乃木坂に与える時間が足りなくなったというだけの話です。

「スキャンダル」さえ起こさなければ、紅白に出場できた、つまり、メンバーの私生活さえ気をつければ、大丈夫、来年は必ず紅白に行けるというのは、全然間違いだと思います。


乃木坂の次に登場したAKB48は、「希望的リフレイン」「ラブラドール・レトリバー」「ポニーテールとシュシュ」「恋するフォーチュンクッキー」の4曲メドレーを披露して、生駒里奈も、すっかり名物になった感すらある早着替えで(笑)、最初から元気に参加していました。

「恋するフォーチュンクッキー」で、右の花道に一列展開して踊ったとき、「えぐり込み」のフリが強烈で、ちょっと笑ってしまったけど、生駒ちゃんらしさが出ていて、なかなかナイスでした。

ところで、このとき生駒里奈の隣の隣で踊っていたAKB48のメンバー、名前は分からないけど、ダンスが非常に上手くて、目が離せなくなった。

とくに「ポニーテールとシュシュ」で、山本彩と二人で前に出てきたときのダンスは、身のこなしが美しく鮮やかで、感心しました。

「希望的リフレイン」の最初一瞬だけ、川栄李奈と二人で先頭に立っていたけど、フロントメンバーではないようで、これだけのダンスが出来るのに後列というのは、どこの運営も同じってことなんでしょうか(笑)。


今回、「支店」はグループとして出演しませんでしたが、もし出るのであれば、このAKB48枠内に収めるのが局側の条件だったと思います。

しかし、SKE48、NMB48、HKT48は、紅白に出場するので、48G運営が『SUPER LIVE』は、AKB48の単独ステージにした。

とくに、AKB48は、紅白で自身のメドレーを歌えず、「心のプラカード」1曲にされているので、『SUPER LIVE』ではぜひメドレーをやりたいという強い願いがあったのでしょう。

実際、金曜日のメドレーには、「心のプラカード」が入ってませんでした。

紅白で出来ないことを『SUPER LIVE』でと、相互補完している節があります(笑)。


2014年の年末。

AKB48は紅白で3枠確保に成功したものの、時間制限によって、大物歌手の証でもあるメドレーが出来ず、SKE48とNMB48はコラボステージになってしまった。

また、乃木坂46は、紅白関係者が「目玉」を求めて、最後の最後まで大物アーティストへのオファーを続ける中、土壇場で枠を失い、「4枠目」は実現出来なかった。

『SUPER LIVE』は、X JAPAN や B'z といった超大物が続々登場する中、乃木坂の単独枠が用意されたものの、前奏は大幅にカットされ、一番しか歌えず、テンポを速められた可能性すらある。

さらに、AKB48Gは、AKB48の4曲メドレー分の時間しか確保出来ず、「支店」の単独枠はなく、グループとしての出場はなかった。


神田沙也加、May J.、BABYMETALなど、新しい女性実力派シンガーが台頭する中、AKB48Gや乃木坂46のような「歌わないアイドル」は、大型音楽祭で出演時間を削られ、存在感を失いつつあります。

2015年の紅白に出るため何が必要なのか。

紅白「落選」直後に歌った場所であり、記念すべき『SUPER LIVE』初出演の場所でもある、幕張メッセ。

苦い想い出を噛み締めながら、そこが、今の乃木坂に足りないものを探す出発点になることを願っています。


関連サイト

『MUSIC STATION SUPER LIVE 2014』公式サイトの「出演者ラインアップ」ページ


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