ジャン・アレチボルトの冒険

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別次元の歌唱力とシンプルな演出、情熱の若きDiva家入レオと乃木坂46 [27Apr14]

2014-04-27 12:30:00 | 芸能
昨日、NHKホールで行われた家入レオのライブに行ってきました。

家入さん、白いTシャツに黒いパンツというシンプルなファッションで登場、ベース、ギター、ドラム、キーボードの4人からなるバンドの演奏に合わせて、次々と自分の曲を歌っていくのですが、キャノン砲によるテープ飛ばしはもちろん、舞台のせり上がりもなく、最近のライブではお馴染みと言っていい大型画面による映像効果もなく、照明効果だけの素朴な舞台演出でした。

しかし、派手な演出は一切要らない、というより、むしろ邪魔だろうと思えるくらい、まあ、歌が上手い(笑)。

何と言っても、透き通るような声が素晴らしく魅力的です。

とくに超高音域の歌声は、この世のものとは思えないほど、清らかで美しく、心に染み渡ります。

また、低音から高音まで、幅広い音域を、圧倒的なボリュームで歌い上げる信じられない声量を持っている。

NHKホールは、音響効果がとくに良くて、つまり声が響かないんですが(笑)、サビの部分に、バンド演奏が音量を上げて突入しても、それをものともしない歌声をホール全体に響かせていく。

家入レオの声は、超高性能の楽器のようで、コンサート中、どうやったらこんな音をこんなボリュームで出せるんだ?と、何度も驚きました。

そして、アンコールの最後、一人だけでギターの弾き歌いを披露したのですが、途中から、なんとマイクなしで歌い出して、それでも私がいた2階席奥まで、はっきりと歌声が届きました。

余計な演出を省いて、歌だけで観客を魅了出来るというのは、別次元の歌唱力であって、とんでもない実力派シンガーだと思います。


気になった曲は二つ、一つはライブ開始二番目に歌った「太陽の女神」。

伊藤万理華、生田絵梨花、桜井玲香が冒頭にちょこっと出演した、フジテレビ月9ドラマ「海の上の診療所」の主題歌で、2013年のレコード大賞優秀作品賞を受賞した曲です。

もともと、年末に放送されたTBS「輝く!日本レコード大賞」で、家入レオがこの曲を歌っているのを観て、ぜひ生で聴いてみたいとチケットを取ったのですが、微塵も音を外さない完璧なテクニックに、生歌ならではの迫力と躍動感が加わったステージで、CDデビューして2年ちょっとの歌手とは思えない完成度の高さでした。

ん~、やはり、CDで聴く以上のものがあるから、ライブの意味があるんですね(笑)。

もう一つの曲は、「チョコレート」。

好きな人に思いを打ち明けられない少女の切ない気持ちを歌ったバラードです。

Wikipediaによると、12歳のとき、好きな子にチョコレートをあげられなかったという思い出をもとに、16歳のときに作った曲だそうです。

19歳の家入さん、思い出もべらぼうに若いです(笑)。

ギターを弾きながら、「チョッ、コレート」というフレーズを、高音域の切ない歌声で響かせて、聞き惚れるようなステージでした。

鈴を鳴らすような「チョッ、コレート」が、未だに頭の中で響いています(笑)。

ところで、「太陽の女神」も「チョコレート」も、家入さんが作詞、作曲しています。

他の曲も、作詞は、ほとんどが彼女一人で行っていて、作曲は、家入レオと西尾芳彦の共作という形が多いようです。

つまり、家入レオは、これほどの歌唱力を持っている上に、作詞、作曲まで行う、シンガーソングライターなんですね、おそろしいことに(笑)。


ところで、乃木坂のライブでは、会場前にメンバーの名前が書かれたのぼりが立っていたり、出演番組やファンから送られた祝花が並んでいたり、物販のテントにファンが並んでいたり、そういう賑やかな喧噪があるんですが、家入さんの場合は、外には何も置いてなくて、入場時は、何だかクラシックのコンサートみたいな雰囲気が漂っていました。

あるいは、NHKホールは、会場の外に店を出したり、あれこれ置いてはいけないのかもしれませんが、会場内でも、物販コーナーがどこにあるのか分からず、派手な看板もなく、かなり大人しい感じになっていました。

しかし、ライブが始まると、ほぼ全員スタンディングで、公式サイリウムだと思うんですが、それを振る人も多く、さすがに、片手に5本、両手で10本なんて人は見かけませんでしたが(笑)、ライブっぽいノリの良さは出てました。

また、「レオ!」「レーーーオーー!」と大声で叫ぶ人も多くて、この辺は、乃木坂とあまり変わらないです。

正直、すぐそばで叫び続けられると、聞かされる度に、こちらが疲れていくので(笑)、個人的には止めて欲しいんですが、家入さんは「名前を呼んでくれると力になる」と言っていて、まあ、しょうがないですね。

そうそう、あと、mixを打たないのも、乃木坂と同じです(笑)。


観客は、家族連れがいたりして、バラエティに富んでいて、年齢層はやや高めかなという印象を受けました。

まあ、日本はかなりの高齢化社会なので、各世代が同じ割合でやってくれば、平均年齢が高くなる筈で、家入レオのファンは年配の人が多いというより、子どもから大人まで幅広い年齢層と考えた方がいいかもしれません。

一つ気づいたのは、カップルが多いことで、そのため、男女の比率は半々くらいの感じでした。

乃木坂ライブの観客は、若い男性が中心なので、この辺は、ファン層が明らかに異なると思います。

ちなみに、物販は会場の中にあったようで、家入さんも、アンコールでは、「ジャングル大帝レオ」とのコラボTシャツを着て登場し、MCでそのことを説明して、営業を掛けていたので(笑)、グッズ販売で儲けようという意図はあるようです。

ただ、観客の方はと言うと、寒い冬の雨が降る中、長蛇の列を作ってまでグッズを買おうとする武道館ライブにおける乃木坂ファンのような熱気は、さすがに感じなかったですね、って当たり前か(笑)。


昨日のライブは、2ndアルバム「a boy」のための全国ツアー「3rdワンマンTour」の最終公演だったそうです。

私が一番感心したのは、家入さんが、全国ツアー最終日であるのに、全然、声がかすれてなくて、非常に綺麗な声で全曲を歌い上げたことですね。

今回の3rdワンマンTourは、週末毎に1公演、もしくは2公演のペースで行い、昨日のNHKホールで14公演目だったそうです。

過密スケジュールではないですが、ライブではたった一人で20曲は歌っているので、喉へのダメージは大きい筈で、公演終了後、ケアをきちんとして、ツアー期間中は、規則正しい生活で体調管理をしっかり行わないと、この歌声は維持出来ないと思います。

2ヶ月ほどの期間、それだけの緊張感を持ち続けるのは、並大抵のことではない筈で、それが出来てしまうところに、家入レオの歌への情熱と、歌手としての意識の高さを感じました。

乃木坂はアイドルで、家入レオとはジャンルが違いますが、メンバーと年齢が近く、フジテレビ「MUSIC FAIR」で、一緒に大縄跳びをやった仲なので(笑)、メンバーも関心を持ちやすく、彼女のコンサートに行くと、歌はもちろん、MCの内容や煽り方など、参考になることがあるかもしれません。

一つ良いなと感じたのは、MCにおいて、歌詞が描いている世界について、家入さんが、自分の思いや関連する体験を語ることが、曲の効果的な導入部になっていた点です。

乃木坂の場合は、メンバーが作詞したわけではないけど、それでも、歌詞の内容について、自分がどう捉えながら歌っているのかを話せば、パフォーマンスの見方に広がりが出てくるんじゃないでしょうか。

乃木坂の曲は、優れた歌詞が多いので、結構、ネタには困らないと思うんですが(笑)。

家入レオのライブは、ある意味、乃木坂のライブと対極にあるようなステージだけど、同じ方向性のAKB48のライブよりは、乃木坂の独自性について、ヒントになることが多いような気がします。


関連サイト

家入レオの3rdワンマンTour「a boy」に関するナタリーの記事


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# 記事中の青字部分は、テレビ番組、公式サイト、書籍、歌の歌詞などに、掲載されたものを、そのまま抜粋引用したことを表しています

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