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ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

乃木坂「X'mas Show」は生歌重視に好感も、狭いスペースと間延び進行が妨げたダンスへの集中力 [15Dec14]

2014-12-15 14:00:00 | 芸能
メンバーのみなさん、有明コロシアムでの「アンダーライブ セカンド・シーズンFINAL!」と「Merry X'mas Show 2014」の3日間4公演、お疲れ様でした。

今回は土曜日の「X'mas Show」第1公演が、スカパーで放送され、乃木坂ライブを自宅で楽しむという、かつてない贅沢が出来ました(笑)。

客席での迫力には及ばないと思うけど、ライブの雰囲気は伝わってきました。

今日は、このライブの感想を少し書いてみます。


まず、歌唱に関しては、生歌比率がかなり高いステージだと感じました。

スカパーで放送された音声と、実際に、会場で聴こえるものが同じではない可能性があるので、一概に言えないのですが、あまり派手な仕掛けをせず、歌そのものを楽しんでもらうという演出コンセプトだったのかなと。

とくにクリスマスメドレーは、かなり思い切って生歌比率を上げていて、象徴的だったのが、SPEEDの「White Love」。

果てしないあの雲の彼方へ」からの出だしを、生田絵梨花が歌い、白石麻衣、西野七瀬、深川麻衣と順番にソロでつないでいく。

さらに、「天使がくれた出逢いは」の高音サビ部分を桜井玲香が熱唱(笑)。

そして、生田絵梨花がラストの「あなたのために生きていきたい」を歌って、曲が終了です。

これらのソロは、ほぼ完全な生で、コンサートの一つの見せ場だったんじゃないでしょうか。


乃木坂の場合、大きな会場で歌うと、声量が足らず、無理に大声を出すと音が外れるメンバーがほとんどです。

そんな中、生田絵梨花はさすがで、出だし部分をキレイに歌って物語を始め、最後は、一瞬音を見失ったけど、すぐに戻して、美しい声でフィニッシュさせていました。

長いフレーズを歌い切る歌唱力、素晴らしいです。

一方、桜井玲香は安定して音を取っていたけど、ボリュームのある高音に手こずって、一杯一杯という感じが出てしまっていました。

一番盛り上がる曲の「要」部分なので、もう一歩、声が伸びていけば、「上手い!」というレベルに入ってくると思います。

正直、「歌えてる」と思えたのは、いくちゃんとキャプテンだけで、二人にしても、大箱の生歌ライブには、まだ練習と経験が足りないというのが、率直な感想です。

ただ、メンバーの生の歌声が聴けたのは、ファンとして嬉しいことで、高く評価出来るし、今後もこういったステージを重ねていって欲しい。


しかし、ダンスには不満が残りました。

バラード系で歌に意識がいってる場合は、ダンスが甘くても我慢するけど、「制服のマネキン」のような曲は、もっとキレのある踊りとダイナミックなフォーメーションを見せて欲しかった。

メンバー同士でフリを合わせて、一つの全体ダンスを作り上げるという意識がまだ足りないのかもしれないけど、それ以上に、舞台の物理的構成に問題を感じました。


メインステージはほとんどが階段になっていて、平地部分が小さく、前後のフォーメーション展開に余裕がない。

一方、中央に位置するサブのセンターステージは小さく、そこへの花道も細い。

そのため、大人数で踊る場合、もの凄く窮屈なステージになってしまう。

「制服のマネキン」は、最初にセンターステージから花道にメンバーが展開して踊っていますが、隣の人とぶつからんばかりにギュウギュウ詰めになっていて、本来のダイナミックな動きが封じ込められていました。

その後、メインステージに移動すると、多くのメンバーは階段に上り、平らなステージでは、バラバラに前後3列くらいにしか並べず、「奥行き」の乏しいフォーメーションにならざるを得ない。

MVを観れば分かるように、この曲のダンスフォーメーションは、前後の「奥行き」がポイントになっているので、有明のステージには物足りなさを感じました。


他の曲でも、花道を行ったり来たり、トロッコに乗ったり戻ったり、移動が多過ぎて、全員で一箇所に集まってしっかりダンスする場面が少なく、踊りに集中力を欠いているという印象を受けるシーンが多かった。

会場が広いので、動き回って、出来るだけ客席に近づこうとする意図は分かるけど、その結果、ダンスの質が落ちてしまっては、元も子もありません。

メインステージにもっと広い平地スペースを作るか、センターステージを大きくして、フォーメーションダンスを見せる曲では、移動を控え、一箇所で踊り込む方が良いんじゃないでしょうか。


ただ、これは良かったと思える曲が、土曜公演では二つありました。

一つは、カップリングリクエスト26位の「孤独兄弟」。

演者は二人なので、センターステージでも十分に広く踊れて、しかも白石麻衣と橋本奈々未がダンスに集中して、キレのあるカッコいい踊りを見せていました。

二人とも手足が長く、スタイル抜群、おまけに超絶美人の革ジャンがセクシーで、このステージは見入ってしまった。

久しぶりに、「本気」と書いて「マジ」と読ませるななみんを観た気がする(笑)。

「孤独兄弟」って、MVの世界観は付いて行けないほど凄いけど(笑)、メロディはよく作り込んであって、ノリが良いので、聴いてて楽しいです。

「JK席巻」などと肩肘張らず、MVも、朝が弱い橋本奈々未のちょっとトホホな日常を描くようなものにすれば(笑)、ミスマッチながらも、明るい曲調が生きて、より受けたんじゃないかと思う。


もう一つは、次に発表された25位の「生まれたままで」。

メインステージでのダンスでしたが、さすがに伊藤万理華が真ん中に立つと、空気が締まって、鳥肌の立つようなステージになります。

さらに、星野みなみ、齋藤飛鳥、衛藤美彩、井上小百合、斉藤優里、中田花奈、能條愛未など、ダンスの上手いメンバーがずらっと並んでいて、フリの良く合った、美しい全体ダンスが出来ていました。

まりっかは、動きの優美さが桁違いで、彼女の魅力的な個人ダンスを、乃木坂の精鋭メンバーががっちりバックアップするという、理想的なフォーメーションダンスに仕上がっていたと思います。

個人的には、すべての出し物の中で、このステージがもっとも感動しました。


舞台に広い平地スペースがないこと、移動が多過ぎること、それらがダンスの手足を縛ったと思いますが、演出上最大の問題点は、あまりにも長く、間延びしたプログラム進行です。

これがメンバーの心理的負担を重くして、パフォーマンスへの集中力を低下させたんじゃないでしょうか。

とくに、カップリングリクエスト曲を、画面で発表して、それから担当メンバーが着替えに行くという流れにしたため、曲と曲の間が空き過ぎて、ライブのリズムを大きく損ねていました。

どの曲が何位に入っているかは、主催者側はすでに知っているのだから、メンバーにも伝えて準備させ、あまり間隔を空けずに、次々とステージを見せる方が、スピード感が出て、遥かに盛り上がった気がします。

イントロが流れれば、ファンはどの曲かすぐに分かって、歓声が上がりワクワク感が倍増する筈で、実際に歌いながら、ランキング結果を知らせれば良いかと。

曲後のMCでは、担当メンバーが、言いたいコメントや披露したいエピソードを事前に考えておいて、短くさっと出した方が、かえって印象的でしょう。

衣装や発表形式にこだわって、曲間隔を大きく空け、それをフリートークでつなぐのは、良い演出ではないと思います。


ファイヤーやキャノン砲といった派手な仕掛けを使わず、歌で勝負する発想は理解出来ます。

しかし、スペースに余裕のない舞台構成、曲中の多過ぎる「移動」、次曲までの待ち時間が長い進行など、拙い演出によって、全体として集中力とスピード感を欠いたライブになってしまい、少なくとも土曜公演は、見終わって「もう少し出来たんじゃないかな」という気持ちが残りました。

とくに、間延びしたMCは、観ている側からすると、一番キツいですね(笑)。

8月30日(土)の神宮ライブを評価する人が多いのは、MCや余興部分をスリム化して、次々とテンポよく曲を流したからじゃないでしょうか。

来年2月22日(日)に西武ドームで「3rd Birthday Live」が行なわれ、再び全曲披露なんて話が出ていますが、そうであれば尚のこと、スピード感を重視した演出を心掛けて欲しい。

西武ドームは、正確には、外とつながっている、オープンな屋根付き球場で(笑)、しかも山の中にあるので、終了があまり遅くなると、凍えてしまうファンが続出するかもしれず、観客の体調を考えても、冗長なMCや余興は止めた方がいいと思います。



「FINAL」と「X'mas Show」のサプライズで、あれこれ大型イベントの予定が発表されました。

一応、10枚目特典、アルバム特典と合わせて、めぼしいイベントを時系列で並べておきます。

#「Ab」はアルバム「透明な色」
#「*」は、今回のライブ以降に発表されたイベント

*「Documentary of 乃木坂46」制作決定
2015年全国TOHOシネマズにて公開

12月23日(火祝) 10th「個別握手会3」ポートメッセ名古屋
12月28日(日) 10th「個別握手会4」京都パルスプラザ
*12月30日(火)「大感謝祭2014」東京国際フォーラム

01月07日(水) Ab「透明な色」発売
01月10日(土) Ab「94年組成人式式典」都内某所
01月18日(日) 10th「個別握手会5」パシフィコ横浜
*01月24日(土) アンダー出演「ニッポン放送 LIVE EXPO TOKYO 2015 ALL LIVE NIPPON VOL.3」代々木第一体育館
01月25日(日) 若月佑美出演「ヴァンパイア騎士」博品館劇場の千秋楽
01月27日(火) 店当販売Ab特典への申し込み終了
01月31日(土) 10th「個別握手会6」東京ビッグサイト

02月07日(土) Ab「個別握手会1」東京ビッグサイト
02月08日(日) 10th「個別握手会7最終」パシフィコ横浜
02月11日(水祝) Ab「録音会」都内某所
02月11日(水祝) 10th「似顔絵会」都内某所
02月15日(日) Ab「個別握手会2」京都パルスプラザ
*02月22日(日)「3rd Birthday Live」西武ドーム

03月08日(日) Ab「撮影会」パシフィコ横浜
03月15日(日) Ab「ツーショット撮影会」都内某所
03月22日(日) Ab「ツーショット撮影会」都内某所
*03月25日(水)「乃木坂って、どこ?」DVD発売

04月04日(土) Ab「個別握手会3最終」ポートメッセなごや


一つ気になるのは、1月24日(土)の「ニッポン放送 LIVE EXPO TOKYO 2015 ALL LIVE NIPPON VOL.3」に、アンダーが出演となっている点です。

そもそも、10枚目のアンダーなのか、11枚目なのか、そこがまず分かりませんが、代々木第一体育館で行なうほど大きなフェスなのに、選抜でないというのは不思議な感じがします。

この日、選抜には別の仕事が入っているのか、それとも他の理由があるのか。

確かに若月佑美は、舞台「ヴァンパイア騎士」の最中で、ニッポン放送のフェスには出られないけど、彼女一人なら、誰かアンダーから入れば良いわけで、選抜全体が出ない理由にはならない気がします。


あくまで個人的な憶測に過ぎませんが、生田絵梨花が大学受験のため、正月から乃木坂の活動を少し抑える予定であれば、年明け以降、10th選抜は表舞台に立たず、11th選抜発足まで、10thアンダーが代わりを務めるのは考えられることです。

いくちゃん以外の臨時センターで大型コンサートに出ると、世間から、それが新センターだと誤解される危険があるのは確かで、それを避けるためのアンダー出演なのかもしれません。

いずれにしても、若月佑美の舞台が終わる1月25日(日)、前回記事で新選抜が発表されると予想しましたが、ますます気になる日になってきました。


関連サイト

中田花奈の2014/12/15_00:30ブログ
「Merry X'mas Show」のセットリストやカップリングリクエストの結果が載っているカナ


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# 記事中の青字部分は、テレビ番組、公式サイト、書籍、歌の歌詞などに、掲載されたものを、そのまま抜粋引用したことを表しています


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