6月14日(日)曇
昨夜の土砂降りはすっかり上がり、妙義の谷合いにたなびいていた霧が次第に上り始めている。
どうやら、ラッキーなことに昨日ほどには酷暑にはならないようだ。
宿のおばさんから蛭(ヒル)除けのためのお酢と塩水とコットンをいただく。この原始的予防法がどこまで有効かわからないが、とりあえずありがたい。
8時に宿を出発。そうそう昼食用におにぎり、おやつ用に焼きおにぎりも作ってくれた。ありがたい。
ここから中仙道17番目の宿場、坂本まで3㎞ほど。(横川は釜飯効果か地名は有名であるが往時の宿場ではない。)
本陣、脇本陣が二軒づつとは、当時いかに大きな宿場であり、峠越えを控えてどんなにか賑わっていたかと想像できる。
今はひっそり。
102里(約408㎞)・・・まだまだ京都までは遠い。
坂本を過ぎ、信越線がまだ軽井沢につながっていた頃の軌道の跡がある。
こんなところを通っていたのか~、と思いは何十年も昔へ飛ぶ。
この線路跡の先は駅のホームを模した休憩所になっている。ここでヒル対策。
坂本のコンビニで買ったビニール袋を履き、その上方と靴の間にガムテープを巻く。ちょっと足が蒸れるが仕方がない。
装着後、昨夜、宿のおばさんから指南されたヒルガード4か条を復唱。
1.山道を歩いている時に決して佇まない。(足を止めて景色など写真に撮っていたらたちどころにヒルの餌食)
2.呼気を荒げない。(ヒルは体から出る二酸化炭素を察知する)
3.振動・物音を立てない。(ヒルは独特のアンテナを振りかざして気配を察知する)
4.酢と塩水を靴に振りかける。(コンビニで買った虫除けガードもたっぷり)
ついでにいえば、ヒルを靴(体)から落としたら必ず殺す!(ヒルは吸血したそばから繁殖するらしい)
殺す時はヤツは吸いついたらなかなか離れないので煙草の火が有効とか。
さて、これだけ準備万端整えばヒルなんて怖くないさ!という気分横溢!
いよいよ峠への入り口に入ります!
しかし、あにはからむや、おとうとけしからむや、山道に入ってものの10分ほどで、こともあろうにわたしの靴にヒルクライム!!
もちろんあんなものをカメラに取る気はないので画像はありませんが、わたしがきゃあきゃあ叫び、あげくにカメラに乗り移ったヒルを振り落とそうと近くの石に
カメラを擦り付けたり打ち付けたり~~~‘‘。
前を歩く同行のりえちゃん歩きながらしっかり靴をチェックしていたので、彼女はただひとり被害無し!えらいっ!!
さてさて、山道はいよいよ険しくなり、息遣いも荒くなるが、ヒルに察知されまいとなるべく静かに呼吸(難しいぞ~~)
そのうち「刎石の覗き」に到着。
木々の茂みの間から登ってきた坂本宿や下界の様子が眺められる。
しかし、長く佇んで休んでいるとヒルが寄ってくるので足早に続く坂を上ります。
(ヒーハーヒーハー)
途中標識のわかりにくい箇所もいくつかあり、そのたび地図を参照しながら談合。
なぜかしらぬが廃車になったバスが廃棄?されている。このあたりは以前、があったようだが、はたしてバスの走る道だったのかどうか??
ヒルに追いたてられるように、女性群は一刻も早くこの山道から抜け出たい!と座頭ころがしの坂もぐんぐん上ります。
すると、そのご褒美のようにキイチゴの実~❤❤❤
う~~ん、自然の恵み!なんて美味しいのでしょうか!
こんな道を昔の人が、時には馬で時には人足で、歩き通したのかとしばしタイムマシンで時を遡る。
一つ家の碑、思婦石などの石碑がゴロゴロ建っていて
ここを抜けると、いよいよ碓氷峠の見晴らし台!!
13時。横川を出てから約5時間。
ここでお昼とする。宿のおにぎり、ダンチョウさんの作るお味噌汁、生暖かいビールも美味しい!
見晴らし台からの眺め。遠くの山ほど青く見える(ちょっとグレーだけど)・・これを空気遠近法というのだそうです。
ここはちょうど群馬と長野の県境。
ここで、わたしの足首近辺が5か所もひるに挿され血を吸われていたことが発覚!
気持ち悪いので画像は出しませんが、壮絶~~。
さて、ここからはただただ軽井沢に向かって下り。
楽になったせいか、なんとなく涼やかで樹木の様相も土も変わったように思える。
ヒルもいない。
ゆっくり佇んで休憩もできる。
やがて下り道にポツンポツンと別荘の屋根が見え始め、旧軽井沢の林道に出た。
賑わう人々の声が聞こえはじめ、お洒落な店が立ち並ぶ通りを歩いていると妙な違和感。
山から下りてきた山猿、とまではいかなくても、土と草と汗の匂いの漂うわが姿が別の次元からやってきた異人種のように思われるのだった。
ま、現実に生きているのはこの世界。現実の人間に戻ってドイツ料理屋さんでビールで乾杯☆!
次回歩くときはここからの出発となる旧軽井沢ロータリー。
軽井沢の駅に着いたのは17時。
ここで帰りの切符を買い、さらに駅近辺で酒を求め肴を求め、しばらく徘徊してまた乾杯したのち帰途に就いたのであった。
高崎まで新幹線、高崎から普通電車に乗り継ぎ上野まで。
上野着21時50分頃。
横川から軽井沢まで約15㎞。距離の割には強行軍と感じたのは、やはり峠の
登りとヒルのおかげかもしれない++。夏の碓氷峠にゃヒルがいる~~♪
ヒル退治に多大な効力を発揮した蛭切り石。(Bちゃん命名)
二日間(西松井田~軽井沢)の歩行距離約22㎞。京都まで約379㎞。
身体じゅうがムズムズしてくる!
画像はないけど、文章からいろいろ想像できてしまいます。
が、実際はもっとスゴイのでしょうね。
読みながら、「やまびこさん、早く逃げて~」って思いました。
昔の人たちは、どんな知恵で歩いて行ったのでしょうか。
酢と塩水?
虫よけガードもなんのそののヒル、
ヘビのほうが可愛いような気がしてきました。
(ヘビも嫌いなんだけど・・・)
地球最後の日まで生き残るのは山蛭じゃないかと思うくらいです。
昔と違って、イノシシやサルや熊にひっついて最近ではヒルも里に下りて来てるみたいです。
普通の虫(ゴ○○リでさえ)は驚かせば逃げていくけれど、これは待ち構えてますからね。
ヒルに刺されてしばらくはほんとに血がどんどん出てくるんですよ。ちょっとビビりました。
この時季にもし山登りに行くときは、このブログの4ヶ条を読んでいってくださいね(^^)
おまけにBちゃんはかなり膝にもきてたし、くたびれちゃったんじゃないかしら?
やっぱりわたしのが強かった!
自慢っ(^0^)v
ヒルのおかげで急坂もなんのその、驚くべき速さであるきぬけました。
そのうち暑気払いでもやりましょう。ヒルのお話きかせてあ~げ~ま~す~
ヒルってなかなか手ごわいものなんですね~
昔まだ手で田植えしていた頃、父に田んぼの中にヒルがいるので気をつけよ~と言われたのを思いだしました
水の中にいるヒルとはまた違うんですか~?
血を吸うと言う所は、吸血鬼のようですね
山歩きも、いいとこがほとんどですが。。。
一方でクマやヒルとの闘いが待っているんですね
旅をしなくても日常のおもしろいことはたくさんあるのですが、書きだすと止まらなくなるので制御してます、第一このGブログは写真をアップするのにちょっと面倒なのです~。
田圃にいるヒルと山ヒルはちょっと違うみたい。あれから3週間経ってるのに噛まれた跡が残ってますよ~;++
年とってくるとクマやヒルだけでなく、ヒザや心臓との闘いも待ってます(^^);;
あ、そうそう今着付けを習っていますよ!一ヶ月に一度、個人的に教えていただいているので自分で練習しないとすぐ忘れちゃいます。
そのうちすずらんちゃんみたいにすてきに着て外を歩けるようにしますね!!