回遊魚の旅日記

時の流れる音をききながら歩いたり歌ったり
少しづつ昔の暮らしをとりもどしつつ。

中川始点へ

2012-06-17 22:32:42 | 山歩き・川歩き・遠足

前回の中川っぷちに続いて東武野田線「藤の牛島」から上流を遡り中川の始まる地点に車で行ってみました。

首都高を岩槻で降り「藤の牛島」から、中川沿いに出る。

周囲は田畑が多くなり、のどかな風景が続きます。

中川に交差したり沿ったりして流れる大落古利根川。

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川を追いかけて走るというのはけっこう大変。

特に上流になるにつれ川沿いの道はなくなってしまう所が多く、主流は細くなっていくのに、たくさんの川と枝分かれする地点などは地図やナビを食い入るようにみつめていないと、見失ってしまう。

道も舗装されていない農道などは、地図を見ながら乗っていると車酔いしてしまう。

大榎橋の近辺。

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橋のたもとに庚申塔。そのそばにはこんな道標。昔の旅人のみちしるべであったらしい。

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埼玉には水田がまだこんなにあったのかと思うくらい見事に田圃と畑。

このあたりから中川は川幅狭くなり橋も小さいが古いものも多い。

↓ 昭和24年に架けられた玉子橋。

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田圃の畦道を行ったり来たり、道がすぐになくなるので橋を渡ったり戻ったり。

1時近くになったので、いったん川沿いを離れて幸手の市街に出て食事。

おそばとうどんの天ぷらセット^^。

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食後来た道を戻る。

流れの激しい堰きに架かる橋を渡るおじさん、なんと投網を持っている。中川と江戸川を結ぶ放水路のあたり。(上宇和田)

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おじさんはじっと水面を見て瞬時に網を投げ入れる。まるで獲物を狙う鳥のよう。

ものの3分で網に雷魚を2匹採った!

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ここから先の川沿いの右側(茨城県側)に、五霞町方面の江川へ分流する可愛らしい

水門が見える。ここは、江戸川への放水路と間違えやすいので注意。

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↓ 近辺地図

http://www.mapion.co.jp/m/36.08726388_139.77630832_8/v=m1:%E8%8C%A8%E5%9F%8E%E7%9C%8C%E7%8C%BF%E5%B3%B6%E9%83%A1%E4%BA%94%E9%9C%9E%E7%94%BA%E6%B1%9F%E5%B7%9D/

幸手総合公園を通り抜け、中川を中心に造られた権現堂公園に着く。

ここはアジサイが土手の斜面に植えられていて、人がたくさん花を観に来ていた。

新しくできた外野橋(そとのはし)を渡ると公園の向こう岸は北上する権現堂川に水を流す水門。

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水門近くにあった説明板。

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もう元栗橋である。ここから高須賀池を左にみて、どんどんスリムになる中川を見失わないように注意しながらまたしても田圃の中を走る。

どこを走ってものどかで静かである。日本はきれいだなあ、と唐突に思ったりする。

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東北高速道や東北新幹線の下をくぐりながら、もういつなくなってもおかしくないほど川は用水のように細~くなって羽生市に入る。

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天神橋を渡り、三田ヶ谷橋を過ぎ、県道に一度出て町に出た中川に沿って行くと

ナビにも地図にも突如、中川の流れが消えてなくなる!

突きあたりの小高い土手の前にはこんな立て札!

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もしやと思って車をおりてみると、なんと!!!ここが中川の始点!

もちろん中川が他の河川と違って山奥深くに源流をもつものでないことはわかっていた。

農業排水、用水、などを集めてこの羽生の街の片隅で流れを始めるのもだいたいはわかっていた。

が、ほんとにこんな普通の町中が始点とは?!。

さてさて、ちょうど犬の散歩に来ていた2,3人のおばさんたちに聞いてみました。

「これが中川の始まりですか?」と。

答えは「よくわからないねえ」^^;。

灯台もと暗しである。

しかししかし、おばさんたちは教えてくれた!、

工事中と書かれた札の後ろ、小高い土手の上にこの中川に入る「宮田の落とし」と呼ばれる用水と交差して流れているまっすぐな用水がなんと、あの「葛西用水」なのであった。

墨田葛飾では曳舟川として今は親水公園になっているあの用水がここまで続いていた!

なんだか頭が混乱してくるような感覚!

↓ この①ー、②Ⅰ、③ー、は十文字にながれているのである。

①中川始点の直前の流れ。

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② 葛西用水

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③ 宮田の落とし用水(地元の人々の間では「百閒掘り」と呼ばれているらしい)

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葛西用水の北西には利根川が流れているわけである。

遠くには赤城連山が見える。

↓ (宮田の落とし用水が入り込んではいるけれど)この水たまりのような場所が中川の始まり。

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↓ やったね^0^v

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なお、この石碑は造られたばかりのもので、つい最近までは護岸工事もされず、下草の中に始点を示す小さな石碑があったらしい。(6月17日現在・たぶんいちばん新しく撮影した石碑だろうと思う)

中川沿いを荒川に合流するあたりからずっと遡る・・東海道歩きもそうだけど、すごく酔狂なことしてるなあ、という思いが強いです^^。

でもずっと道や川に沿って歩いたり走ったりした場所、通り抜けた地点、は忘れないものです。もう中川は身内みたいなものになりました♪。


5 コメント

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やはり、意外性の中川ですねえ。 (断腸亭)
2012-06-17 23:23:04
80キロもあるとは知りませんでした。
しかも、源流のあたりで葛西用水と交差しているとは。
関東南部の河川は複雑で、なかなか難物ですが、それだけに面白いですね。

日本の田野は、四季を通じて、本当に美しいですね。
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断腸さん (やまびこ)
2012-06-18 00:15:24
今回、思いました。
中川は葛西用水よりずっとマイナーな、あって当たりまえ、なくてもあまり困らないみたいな川だと。でもなんだかものすごい親近感湧きます。

以前に葛西用水を越谷の元荒川まで辿った時(チャリ)はまさか元荒川の下を潜って、羽生まで伸びているとは夢にも思いませんでした@@。

土地のおなさんたちの情報によると、以前この始点で子供が落ちてなくなったそうです。この工事もより安全な川畔を作るためなのかもしれませんね。
さあ、次はどこへ行こうかな^^?
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中川と江戸川を結ぶ放水路のあたり。 (dai)
2012-06-18 21:22:09
は住所だとどのあたりでしょうか?
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daiさん (やまびこ)
2012-06-18 22:25:35
こんばんは。

>中川と江戸川を結ぶ放水路

茨城県と埼玉県の県境に近いところで住所は幸手市上宇和田だと思います。
たしか、写真の雷魚のおじさんがいた橋が上宇和田公園橋。
国道4号線の菱沼交差点から500メートルほど北西の方向です♪
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daiさん (やまびこ)
2012-06-19 08:55:08
気になったのでもう一度調べ直してみました。
雷魚おじさんの渡る橋の5メートルほど上の橋が上宇和田橋だと思われます。
日記にも加筆しましたが、このあたり、江戸川への放水路と五霞町方面への江川に中川が枝分かれしているので間違えやすいです。
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