横浜市中区付近では「市川棒」と呼ばれる‘素敵なパーツ’があります。
去る2007年4月1日にボクは「フロントタワーバーGT 」と「リヤタワーバーGT 」と「フロントロアアームバーGT 」を装着しました。「フロントタワーバーGT 」の出会いは、ASM1号機(当時、筑波スペシャル2004)と出会った‘あの日’です。一緒に行った竜氏とともに、初めて見た形状(タワーバーの概念を覆してトラスを持ち要った形式)と美しく輝くステンレスに目を奪われました。
ボクは「フロントロアアームバーGT 」との同時装着ですので、片方のパーツがどういった効き目を車にもたらすのか?は細かく書けませんが同時装着をすると、劇的に乗り心地が変わりました。ステアリングを握ると軽くなった様な感覚があり、フロントタイヤが鋭く切れる様になりました。S2000の旋回性の良さがさらに向上した感じです。レスポンスが装着前より、数段と良くなったのが分かります。フロントタイヤの情報がステアリングを通じて伝わる様になりました。それは装着前のノーマルボディよりもはっきりと分かります。装着してボディ剛性も上がったせいか、硬く、しっかりとした感覚にもなりました。
帰り道に高速道路の段差(つなぎ目)をスムーズに・・・と言うよりも‘しなやか’に乗り越えることが出来るようになっていたので驚きました。行きと帰りではまるで‘別モノ’の車に乗っているの様な感覚に襲われて、嬉しさと同時に何だかヘンな気分でした(笑)。道路の段差に遭遇してもヘンに跳ね上がったりする事もなくなり、気持ち良くドライブができます。「リヤタワーバーGT 」もリヤが‘しっかり’とした感じになりました。トランクを開ける度に輝くプレートが見えるので「自己満足」にもたっぷり浸れます(笑)。この日、装着したパーツはボディ補強を行うと車がココまで劇的に変化をし、運転することがココまで楽しくなる事を教えてくれたパーツでした。
去る2007年6月30日にASMに行き、当初「決めていた」パーツがチョットした事情により装着が出来なくなり、金山総店長と相談して変更しました。その時に再度「決めました」パーツが、「リヤロアアームバーGT 」と「フロントロアアームバー」でした。「フロントロアアームバー」は「フロントロアアームバーGT 」との同時装着です。フロントの感覚とステアリング感触が、さらに強力になりました。より「ステアリングを切る」という行為が楽しくなりました。「リヤロアアームバーGT 」は凄まじいモノがありました。トラスの固定にはシートレールを固定するボルトを使用されているので、リヤタイヤの状況がサブフレームとシートを介して伝わってきます。レカロシートを通じて、背中、腰、太ももの裏側から伝達される車の情報量は、ノーマルシートとノーマルボディの組み合せとは比べることが出来ないくらいの伝達量です。
ASMへの道のりは約170kmですが、帰り道はSの運転が楽しくなったので寄り道&周り道をしながら260kmの旅でした。いつも下りるICよりも手前の佐野藤岡ICで下りました。国道50号バイパスからみかも山公園を抜け、旧50号を突き抜けぶどう団地のワインディングロードを通りました。ぶどう団地を走っている時にも道路の段差にヘンに跳ね上がったりする事もなく安定して走ってくれるので、まるで路面に吸い付いているような感覚でした。リヤタイヤがグリップをしているのがハッキリと伝わってきます。Sが「もっとアクセルを踏み込んでも大丈夫!」と言ってくれている気がして楽しかったです。宇都宮市に着く頃に天気が怪しくなって、急な土砂降りになりました。路面状況が一瞬にしてドライからヘビーウエットに変わりました。「リヤロアアームバーGT 」が発してレカロシートから伝わる情報はより繊細なモノになりました。リヤタイヤのグリップが減少していくことが分かります。特にコーナーになる前などには「この状況でこのスピードのままだと・・・」という恐怖観念が生まれ、自制心の働きを促してくれました。ドライブが楽しいとついつい調子に乗ってしまいますが、ストリートでは安全運転が第一なのでセーブをする為の情報も大切だと思います。
Honda Style 2006年4月号にASMの金山総店長が「S2000は持っているベースは良い。でも色々なフィルターが掛かっていて、ありのままの良さが伝わってこない」という様な内容を仰っていました。当時のボクはいまいち良く理解出来なかったのですが、「GT補強パーツ」を装着して、なんとなくですが分かりました。Sに掛かっっているフィルターを一つ一つ剥がしていくことの楽しみも理解出来た様な気がします。フィルターは剥がせば剥がすほどにS2000が生まれ持っている本来の能力(F20Cのエンジンの底力やショートストロークのミッションの威力、Xボーンフレームの剛性、50:50のボディバランスなど)が覚醒し、各パーツ同士の結びつきが強くなる様な気がします。全てのフィルターを剥がし終えた時を想像すると楽しくて仕方がありません。それに何より、こんなパーツを世に出して頂いたサクシードスポーツの市川サンとASMの金山総店長に感謝です!おかげで「車に乗る喜び」が今まで以上に強くなりました。従来では存在しない補強パーツを次から次へと製作して発表して頂いています。ゼロから何かを生み出す事は、かなりの能力や労力を必要とします。この「GT補強パーツ」の製作過程にもボク達では想像もつかないほどの苦悩があったと思います。創造力と感性の賜物は、感動と喜びを与えてくれます。「ASM GT補強パーツ」が放つステンレスの眩い光の向こう側にある開発者の「想い」を感じ取りながら大切に使い続けたいと思います。
S2000 ODO 89,310km
(参照)
ASM Blog 2007.6.27
ASM Blog 2007.6.30
S2000奮闘記
(2011.8.1追記)
ASM BlogでASM GT補強バーについて書かれてあった。
ASM Blog 2011.7.30