2021年 1月 4日(月)
【備忘記録】
先日、インターネットを見ていたら「
Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)」の記事でBassistを50人選出していた。
順位が50位からの紹介だった(個人的には見辛かった)のと、備忘記録として手元に残しておきたかったこともあり転載。
音楽性、世代を超えて錚々たる面々が選出されている。
この中の誰が1位になってもおかしくは無い。
ここに選出された人、惜しくも選出から洩れてしまった人、全てのベーシストに敬意を込めて。
以下、Rolling Stone Japanより。
「史上最高のベーシスト50選|2020年ベスト」
2020年(1月~12月)、Rolling Stone Japanで反響の大きかった記事ベスト5を発表。
この記事は「音楽部門」第1位。ファンクマスターからプログレの神童、スラップ奏法の達人から超一流のセッションミュージシャンまで。
ローエンドとは何たるかを体現してきた史上最高のベーシスト50人をカウントダウン形式で紹介。
(初公開日:2020年7月25日)
「ベースこそが土台なの」数々の名演を残した伝説的セッションミュージシャン、キャロル・ケイはかつてそう語った。
「ベーシストはドラマーと一心同体となってビートを生み出す。彼らの演奏は音楽を支える枠組みになる」
ポール・マッカートニーによるヒプノティックな「カム・トゥゲザー」のリフ、ジェームス・ブラウンの「セックス・マシーン」におけるブーツィー・コリンズの狡猾なバンプ、あるいはトーキング・ヘッズのティナ・ウェイマスが「サイコ・キラー」で刻むミニマルなパターンまで、優れたベースラインはまるで呪文だ。
永遠に鳴り止むことがないかのように感じられるそのフレーズは、聴けば聴くほどに豊かさを増していく。
ギタリスト/シンガーや管楽器奏者がスポットライトを浴び、ドラマーが溢れんばかりのエネルギーを全身で表現するのに対し、ベーシストは曲が終わった後も頭の中で延々と鳴り続けるような、楽曲における根本的な何かを生み出す。
ベーシストは然るべき評価を得られないことも多く、バンド内でさえ過小評価されることもある。
「一番人気のあるパートではなかった」スチュアート・サトクリフ脱退後にベーシストとしてビートルズに加入したときのことについて、ポール・マッカートニーはそう語っている。
「誰もベースはやりたがらなかった。みんな目立とうとしてたからね」
ポピュラー音楽に不可欠なベースという楽器は独自の歴史を築き上げてきた。
デューク・エリントンのオーケストラでアップライトベースを弾いたジミー・ブラントン、ビバップのパイオニアたるオスカー・ペティフォード、ジャズ界の巨人チャールズ・ミンガスやロン・カーター。
あるいは、セッションミュージシャンとして無数の名演を残したキャロル・ケイやジェームス・ジェマーソン。
ロックの闘士ことクリームのジャック・ブルースやザ・フーのジョン・ウェントウィッスル。
ファンクの達人ブーツィー・コリンズやスライ&ザ・ファミリー・ストーンのラリー・グラハム。
プログレの神童たるイエスのクリス・スクワイアやラッシュのゲディ・リー。
フュージョンの代名詞となったスタンリー・クラークやジャコ・パストリアス。
パンク/ポストパンクを極めたティナ・ウェイマスやミニットメンのマイク・ワットまで、歴史に名を残すベーシストの枚挙には暇がない。
オルタナロック全盛の時代には、直感的なプレイでソニック・ユースの核を成したキム・ゴードンや、プライマスで超絶テクニックを見せつけたレス・クレイプールが登場した。
より最近では、エスペランサ・スポルディングやサンダーキャットがローエンドを基調とする音楽的世界観を確立してみせた。
ここでは本誌が発表した「史上最高のドラマー100選」と同様に、あらゆる時代やスタイルを選出対象としている。本企画は単にテクニックの優れたプレイヤーを讃えるのではなく、「偉大な」ベーシストの基準を定めようとするものでもない。
ここで選出されているのは、ロックやファンク、カントリー、R&B、ディスコ、ヒップホップ等、半世紀に及ぶ歴史の中で誕生した(ケイの言葉を借りるならば)ポピュラー音楽の土台の構築に貢献したベーシストたちだ。
超絶技巧で知られるテクニシャンもいれば、ミニマルなコンセプトによってバンドの音楽性を支えたプレイヤーも登場している。
「手に取り、ネックの上で指を滑らせ、感触を確かめるんだ」レッド・ホット・チリ・ペッパーズのフリーは以前、ベースの魅力についてこう語っている。
「スラップしたり引っ張ったり、弾いたり叩いたりするうちに、自分が魔法にかかったように思えてくる。運が良ければあらゆる思考から解放され、自分自身がコードとスピーカーを通じて伝わってくるリズムの媒体となって、神から与えられたベースという楽器と一体化できるんだ」
ベースという楽器の魅力の虜となり、音楽史に大きな足跡を残したベーシスト50人を以下で紹介する。
1位 ジェームス・ジェマーソン
2位 チャールズ・ミンガス
3位 ジョン・エントウィッスル
4位 ブーツィー・コリンズ
5位 キャロル・ケイ
6位 ジャック・ブルース
7位 ラリー・グラハム
8位 ジャコ・パストリアス
9位 ポール・マッカートニー
10位 ロン・カーター
11位 フィル・レッシュ(グレイトフル・デッド)
12位 ウィリー・ディクスン(ブルースのベーシスト)
13位 スタンリー・クラーク(フュージョンのベーシスト)
14位 ジョン・ポール・ジョーンズ(レッド・ツェッペリン)
15位 ドナルド・’ダック’・ダン(ブッカー・T&ザ・MG’s)
16位 チャーリー・ヘイデン
17位 ロビー・シェイクスピア(レゲエの黄金期を支えたベーシスト)
18位 クリス・スクワイア(イエス)
19位 ヴァーダイン・ホワイト(アース・ウィンド・アンド・ファイアー)
20位 リック・ダンコ(ザ・ホークス、ザ・バンド)
21位 ギーザー・バトラー(ブラック・サバス)
22位 フリー(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)
23位 ビル・ワイマン(ローリング・ストーンズ)
24位 ゲディ・リー(ラッシュ)
25位 クリフ・バートン(メタリカ)
26位 イスラエル・ロペス・カチャオ(1930年代のベーシスト)
27位 デヴィッド・フッド
28位 アストン・’ファミリー・マン’・バレット(ボブ・マーリーを支えたザ・ウェイラーズのベーシスト)
29位 ティナ・ウェイマス(トーキング・ヘッズ)
30位 ボブ・ムーア(セッションミュージシャン集団のナッシュビルAチームにてアップライト・ベースを演奏)
31位 バーナード・エドワーズ(シック)
32位 スティング(ザ・ポリス)
33位 レミー・キルミスター(モーターヘッド)
34位 リチャード・デイビス(60年代を代表するジャズベーシスト)
35位 ルイス・ジョンソン(マイケル・ジャクソンのバックバンド、クインシー・ジョーンズのバックバンド)
36位 レス・クレイプール(プライマス)
37位 ジョン・マクヴィー(フリートウッド・マック、ジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズ)
38位 ピノ・パラディーノ(ザ・フー)
39位 キム・ゴードン(ソニック・ユース)
40位 ビル・ブラック(エルヴィス・プレスリーのバックバンド)
41位 ジョージ・ポーターJr(ミーターズ)
42位 トニー・レヴィン
43位 マイク・ワット(ミニットメン、fIREHOSE、Dos、ストゥージズ)
44位 ジョセフ・マクワラ
45位 エスペランサ・スポルディング
46位 ピーター・フック(ニュー・オーダー)
47位 リーランド・スカラー
48位 キム・ディール(ピクシーズ)
49位 ダフ・マッケイガン(ガンズ・アンド・ローゼズ)
50位 サンダーキャット
史上最高のベーシスト50選|2020年ベスト | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)
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