20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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お悔やみ

2010年02月04日 | Weblog
 サリンジャーの訃報記事に続いて、作家あるいは翻訳家の方のお悔やみの報が。
 
 昨日ご葬儀だった作家の川村たかしさん。
 実際の川村さんにお目にかかったのは、数えるくらいしかありません
 それでもそのご著書から、80年代にはずいぶん勉強させていただきました。
 代表作であり、路傍の石文学賞を受賞された『新十津川物語』シリーズをはじめとした、偕成社のシリーズは、読みごたえのあるすばらしい作品群が揃っていました。
 なかでも私が大好きだったのが、日本児童文学者協会賞を受賞された短編集『昼と夜のあいだー夜間高校生』です。
 一本一本釘を打つように確かに刻まれる人物像形象の魅力と切なさ。叙情性溢れる文体の豊かさに惹きつけられたものでした。
 数年前、すでにご闘病中ではありましたが上京され、ご一緒の「亜空間」同人でいらした那須正幹さんの『ズッコケ三人組シリーズ』2000万部突破のお祝いのパーティで、ご挨拶されたのを拝見したのが最後となってしまいました。

 また昨日の夕刊には、通夜・葬儀は近親者で済まされたと報道された、大人気の「検死官」シリーズ(講談社文庫)のパトリシア・コーンウェルの翻訳や、ガーデニングで人気のターシャ・チューダーの翻訳でご活躍された、翻訳家の相原真理子さんの訃報記事が。
 このところ、コーンウェルの訳者が別の方になっていらしたので、気になってはおりましたが。
 相原真理子さんは、小学校から大学までずっとご一緒だった息子の同級生「相原くん」のお母さまです。言わば保護者としてのお知り合いといったところです。
 小学校から大学までをずっとご一緒したという方は、数えるほどしかいらっしゃらないのですが、そのうちのお一人でした。
 まだまだご活躍の期待できるお年でした。ステキな方でした。

 すばらしいお仕事をやり続けてこられた方、おふたりの訃報。
 残念でなりません。
 心より、ご冥福をお祈りいたします。
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