ジローのヨーロッパ考

デンマークやドイツの農家に長期(?)滞在、体験したり感じたことを綴ります。

ドイツ発: ブリュッセル(ベルギー)でも抗議の声 CETA and TTIP

2016-09-21 17:34:41 | 日記
2016年9月21日(Wed.) 台風16号は昨夜、温帯低気圧になりましたが、刈り取り前の稲は大丈夫だったのでしょうか。露地栽培や施設栽培(グリーンハウス)など、何れも心配はつきものですね。

さて、18日の当ブログでTTIPの件は取り上げましたが、今度は、ベルギーの首都ブリュッセルでも、抗議活動が火曜日(20日)に行われたことを伝えています。 ( ニュースソース: DW-DE 9月20日発 )

<原文の一部>
Thousands protest against CETA and TTIP in Brussels : ブリュッセルで、多くの人が CETA and TTIP に抗議しています。

Tens of thousands of protesters took to the streets in Brussels to voice their concerns about the trans-Atlantic trade deals. But CETA is nearing completion.
多くの抗議者が大西洋をまたぐ協定に懸念の声を上げています。 しかし、CETA は近く完了する見込みにあります。



The European Union headquarters in Brussels saw thousands of protesters on Tuesday demanding trans-Atlantic trade talks between the United States and Canada stop.

Unions, human rights and farming groups took to the streets in the Belgian capital out of concerns against the Comprehensive Economic and Trade Agreement (CETA) and the Transatlantic Trade and Investment Partnership (TTIP).

“We are against these trade deals because they are a threat for the environment, for health, for labor regulations, and they give so much power to multinational corporations," said Greenpeace Europe spokesman Mark Brady.

Organizers claim there were between 10,000 and 15,000 protestors, but Brussels police estimated 9,000 protesters, via Twitter.

(抜粋)EU本部のあるブリュッセルで、この火曜日(20日)、多くの抗議者が、USとカナダ間の協定について中止を求めました。 労働組合や人権団体、農業関係者などが、ベルギーの首都のストリートで、CETA(the Comprehensive Economic and Trade Agreement )とTTIP(the Transatlantic Trade and Investment Partnership ) に懸念する声を上げました。 「環境面、健康面、労働条件への懸念があるため、この協定に反対しています。 また、多国籍企業が力を増すことにもなると考えられます。」 とグリーンピースEUの報道官が語っています。 主催者の発表では、1万~1万5千人が参加したとしていますが、ブリュッセルの警察は9千人と見積もっています。

There is a continuing wave of opposition to CETA and TTIP in Europe. On Saturday, massive demonstrations took place across Europe against the free-trade agreements, particularly in Germany. Opponents of CETA and TTIP say these agreements would hurt food and labor standards, as well as the environment.

European Commission spokesman Daniel Rosario noticed the protests, saying “the commission is fully aware of the lively debate taking place across member states about trade policy.”

(抜粋)ヨーロッパでは CETAとTTIPに反対する動きは続いています。 土曜日(17日)には、ヨーロッパ各地で大規模なデモが行われました、特にドイツでは。 反対する人は、これらの協定が食品や労働基準が、環境面と同様に障害を受けるのではないかと語っています。


A young protester in the streets of Brussels.

Austria's Social Democrats, one of the largest parties in the country, called for many changes to CETA on Tuesday. Bulgaria, Hungary, Romania and Slovenia are also concerned about the agreements.

(抜粋)オーストリアの社会民主党、この国の大きな政党の一つですが、火曜日、CETAに関する多くの変更を提案しました。 ブルガリア、ハンガリー、ルーマニア、スロベニアも、この協定に懸念を示しています。

More support for CETA
Proponents believe the trade deals will boost economies in the United States and Europe and increase jobs. CETA would eliminate 98 percent of tariffs to allow free flow of goods between Canada and EU member states.

The deal is all but finished, and EU Trade Commissioner Cecilia Malmstrom is hoping for Canada's support. “Canada is a country that, more than most others around the world, shares our European values,” Malmstrom told Belgian parliament on Wednesday. “To put it another way, Canada is not the United States.”

CETA is written and only requires Canadian support. If agreed upon, Canadian Prime Minister Justin Trudeau could sign CETA as soon as next month and go into effect in 2017. Rosario called CETA “the best and most progressive trade agreement.”

TTIP would become the world's largest trade deal, covering 800 million people. More CETA and TTIP talks are scheduled for Friday in Slovakia.

(抜粋)CETAへの支持: 支持者に言わせると、仕事の増大になって、経済を後押しすると考えています。 CETAは、カナダとEUの加盟国間の98%の関税を排除することになり、物の流れが自由になります。 しかし、締結はほとんど終了に近く、EUの責任者はカナダのサポートを期待しています。 「カナダは、他の諸国に比べて、より多くの価値を共有しています。 別の言い方をすると、カナダはアメリカではありません。」と、その責任者は、水曜日、ベルギー議会で発言しています。 (注: To put it another way  別の言い方をすると)
CETAはカナダとの関係に限定したものです。もし、合意に至れば、カナダのPM(首相)は来月にでもサインし、2017年中に発効することになります。 CETAと呼ばれるロザリオ(祈り)は、最良で進歩的な貿易協定なのです。
TTIPは、世界で最大の貿易合意になるもので、8億人を包含するものです。 CETAとTTIPに関するさらなる協議は、この金曜日にスロバキアで行われる予定になっています。


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これらの協定に懸念を示している関係各国の人民・各種団体は多いようです。 一方で、為政者たちは、締結に持ち込もうとしているようですが、このプロセスや目的の詳細、メリット・デメリット等の開示が不十分なので、疑念を持たざるを得ないのではないでしょうか。 日本も関連するTPPも、全く同様なのではないでしょうか。



密室で交渉され、ことが強引に進められる、人民は蚊帳の外。 そして、いつか問題が露呈し、責任追及の動きが出る。 しかし、誰も責任を取らない・取れない。 詳細を把握せずに、承認のサイン(押印)をしてしまった・・・。 ツケを払うのは、責任がない国民・人民(+都民)。

豊洲市場の問題・・・、共通性を感じます。

また、原発の廃炉費用を国民が負担? などと言う報道が今朝なされていましたが、何故に、こうした論理が通るのでしょうか。 原発だって寿命があることは最初から判っていることであり、しかも、それは40年とか50年間のこと。ならば、その廃炉に伴う諸費用は、”予め”、各電力会社が、保有台数に応じて、自ら積み立てておくべきこと。 企業会計的にもそうしておくべき内容でしょう。 監査法人も、毎年のように監査内容としてチェックしてきているのではないでしょうか。 もっとも、総括原価方式で電力費(電気代)が算出されることになっているので、こうした費用も電気代として、市民から徴収済みの筈。 それも加味して、原発は安いと説明してきたのではないでしょうか。

そうであるならば、今更、国民が廃炉費用を負担しなければならないなどと言う「話」が出ること自体がオカシイでしょう。 まさか、廃炉に伴う費用は計上していませんでした・・・なんてことは言えませんよね。

ことの真相はわかりませんが、いくつかの大事なことが、密室で、非公開で、十分なチェックを受けずに、サイン・押印?????  当該責任者は、後になって、そうしたこと(重要事項)は聞いていない・承知していない・認識していなかった・・・などと、平然と言い訳する。

こんな責任者には、時効も無効とし、かかる責任がある人物の、私財を含む全てで償ってもらう必要があるでしょう。 責任から逃れて、のうのうと高額給与を受けとるなど、国民の血税を搾取・詐取・盗んでいるのと同じではないでしょうか。 これらの責任を取らず、一般国民・市民・都民が、何故、彼らの尻拭きをしなければならないのか。 全く、道理に合いません。

血圧が上がりませんか?



CETA、TTIP,TPPの何れも、何が大切なのかを、市民・人民目線で判断すべきでしょう。一部の大企業や、それに連座する経営層・政治家たちの金儲けの道具であってはなりません。 ”経済を最優先します”・・・は誤りです。


*** 下の写真は、記事内容とは関係ありません。




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