2016年7月26日(Tue.) 朝から、気が滅入るような悲惨な事件(相模原)の報道で、心穏やかではいられません。 さて、Brexit 以降、新首相のMay氏も多忙でしょうが、彼女の北アイルランド初訪問のことをドイツ・DW-DEが伝えています。 ( 7月25日発 )
<原文の一部>
No return to border controls in Northern Ireland, UK PM May says
By leaving the EU, Northern Ireland faces new border issues with the Republic of Ireland. On her first visit to the province, the UK's new prime minister sought to calm fears of a return to the "Troubles."
(抜粋)北アイルランドの国境管理が後戻りすることはないと、May新首相は語っています。
EU離脱が決ってから、北アイルランド(UK)は、アイルランド共和国との国境問題に直面しています。過去の様々な両国間での問題を再燃させないような解決方法を模索する北アイルランド初訪問となっています。
UK Prime Minister Theresa May (C) meets Minister of Northern Ireland Arlene Foster (L) and deputy First Minister of Northern Ireland Martin McGuiness (R) in Northern Ireland.(中央: May PM 左: N.I.大臣 右: N.I.副大臣)
The June 23 vote which saw a majority (52 percent) of UK voters choose to leave the EU - and a minority (44 percent) in Northern Ireland - has raised questions about cross-border movement that have laid dormant for 18 years.
The Northern Ireland-Eire (Republic of Ireland) border is Britain's only land frontier with the EU.
Britain and Ireland share an open-border Common Travel Area (CTA) dating back to the 1920s. The legal status of the 1998 Good Friday Agreement - which ended three decades of struggle between Catholic nationalists and Protestant unionists in which 3,600 died - has been questioned since Brexit.
(抜粋)6月23日の国民投票で52%がEU離脱を表明、但し、北アイルランドでは少数派となる44%でした。それ以降、18年間続いてきた国境管理の休止がどうなるかの疑問が高まっています。 北アイルランドとエール(アイルランド共和国)の間の国境は、UKにとって唯一のEU間との陸続きでの国境なのです。 UKとアイルランドは1920年代から共通旅行エリア(CTA)を設定してきており、1998年には協定も結んでいます。これは、30年にも及んだ、カトリック・ナショナリストとプロテスタント・ユニオニスト間の紛争(3600人も死んだ)の終結も意味しています。
May adamant
"We had a common travel area between the United Kingdom and the Republic of Ireland many years before either country was a member of the European Union. Nobody wants to return to the borders of the past," May - who has put British unity at the heart of her premiership - said.
(抜粋)両国(UKとアイルランド共和国)がEUメンバーになる前から、CTAは設定されており、また、誰も過去の国境管理復活を望んでいない・・・とMay新首相は述べています。 ブリティッシュ連合を意図した発言なのかも知れません。
"What we do want to do is to find a way through this that is going to work, deliver a practical solution for everybody to ensure that we come out of this with a deal which is in the best interests of the whole of the United Kingdom."
Back to the future
May met the province's leader, Arlene Foster, a Brexit supporter, and Deputy First Minister Martin McGuinness, a former Irish Republican Army commander and Remain supporter.
McGuinness wants a referendum on Northern Irish separation from the UK so it can remain in the EU as part of a united Ireland. "There is no good news whatsoever in Brexit for anybody in the North," he said.
Leaders in Eire have been seeking support across the EU to preserve freedom of movement and goods, but have acknowledged that controls at Northern Irish ports and airports may be needed.
(抜粋)PMは北アイルランドの代表者(2名)と会談していますが、大臣は離脱派、副大臣は残留派です。副大臣は、北アイルランドがUKから分離することを問う北アイルランド内での国民投票を求めており、それはEU残留を意味すると同時に、アイルランド統合(北アイルランド+アイルランド共和国)にもつながる話なのです。さらに、Brexit は、北アイルランドにとっては全く良いニュースではないとも語っています。 一方、アイルランド共和国の首脳は、両国間の人的・物的移動の自由を模索するとともに、片方では、北アイルランドの港湾・空港での管理は必要になるだろうとの認識にあるようです。
***
Brexit に伴う動きは、容易に結論を出しうる問題でもなく、関係国での微妙な調整やかけひきが始まっているのでしょう。 それにしても、UKの外交手腕(高い)は昔から言われていることでもあり、今回のPM発言にも、それを感じさせるものがあります(ブリティッシュ連合とか、以前からCTAは設定されていたもの・・・等)。
*
また、各国でテロや関連事件も頻出していますので、これらも取り上げて、移民・難民の扱いに一定の制限を持ち込む理論をEUに投げかけてくるように感じます。 メルケル(独)やオランド(仏)も国内事情があるので、歩み寄ってくる余地は十分あるのではないでしょうか。
*
ところで、日本の外交手腕はいかがなものでしょうか。他国に同調するかのような発言をするだけでは、真の解決口に各国を導くことは難しいように感じます。 関係者(国)を納得させる論理が必要でしょうし、それに至る信頼感の醸成も必須でしょう。
昨今、ゲームに奔走する社会のように見えてしまいますが、大丈夫なのでしょうか・・・。
*** 下の写真は、記事内容とは関係ありません。
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<原文の一部>
No return to border controls in Northern Ireland, UK PM May says
By leaving the EU, Northern Ireland faces new border issues with the Republic of Ireland. On her first visit to the province, the UK's new prime minister sought to calm fears of a return to the "Troubles."
(抜粋)北アイルランドの国境管理が後戻りすることはないと、May新首相は語っています。
EU離脱が決ってから、北アイルランド(UK)は、アイルランド共和国との国境問題に直面しています。過去の様々な両国間での問題を再燃させないような解決方法を模索する北アイルランド初訪問となっています。
UK Prime Minister Theresa May (C) meets Minister of Northern Ireland Arlene Foster (L) and deputy First Minister of Northern Ireland Martin McGuiness (R) in Northern Ireland.(中央: May PM 左: N.I.大臣 右: N.I.副大臣)
The June 23 vote which saw a majority (52 percent) of UK voters choose to leave the EU - and a minority (44 percent) in Northern Ireland - has raised questions about cross-border movement that have laid dormant for 18 years.
The Northern Ireland-Eire (Republic of Ireland) border is Britain's only land frontier with the EU.
Britain and Ireland share an open-border Common Travel Area (CTA) dating back to the 1920s. The legal status of the 1998 Good Friday Agreement - which ended three decades of struggle between Catholic nationalists and Protestant unionists in which 3,600 died - has been questioned since Brexit.
(抜粋)6月23日の国民投票で52%がEU離脱を表明、但し、北アイルランドでは少数派となる44%でした。それ以降、18年間続いてきた国境管理の休止がどうなるかの疑問が高まっています。 北アイルランドとエール(アイルランド共和国)の間の国境は、UKにとって唯一のEU間との陸続きでの国境なのです。 UKとアイルランドは1920年代から共通旅行エリア(CTA)を設定してきており、1998年には協定も結んでいます。これは、30年にも及んだ、カトリック・ナショナリストとプロテスタント・ユニオニスト間の紛争(3600人も死んだ)の終結も意味しています。
May adamant
"We had a common travel area between the United Kingdom and the Republic of Ireland many years before either country was a member of the European Union. Nobody wants to return to the borders of the past," May - who has put British unity at the heart of her premiership - said.
(抜粋)両国(UKとアイルランド共和国)がEUメンバーになる前から、CTAは設定されており、また、誰も過去の国境管理復活を望んでいない・・・とMay新首相は述べています。 ブリティッシュ連合を意図した発言なのかも知れません。
"What we do want to do is to find a way through this that is going to work, deliver a practical solution for everybody to ensure that we come out of this with a deal which is in the best interests of the whole of the United Kingdom."
Back to the future
May met the province's leader, Arlene Foster, a Brexit supporter, and Deputy First Minister Martin McGuinness, a former Irish Republican Army commander and Remain supporter.
McGuinness wants a referendum on Northern Irish separation from the UK so it can remain in the EU as part of a united Ireland. "There is no good news whatsoever in Brexit for anybody in the North," he said.
Leaders in Eire have been seeking support across the EU to preserve freedom of movement and goods, but have acknowledged that controls at Northern Irish ports and airports may be needed.
(抜粋)PMは北アイルランドの代表者(2名)と会談していますが、大臣は離脱派、副大臣は残留派です。副大臣は、北アイルランドがUKから分離することを問う北アイルランド内での国民投票を求めており、それはEU残留を意味すると同時に、アイルランド統合(北アイルランド+アイルランド共和国)にもつながる話なのです。さらに、Brexit は、北アイルランドにとっては全く良いニュースではないとも語っています。 一方、アイルランド共和国の首脳は、両国間の人的・物的移動の自由を模索するとともに、片方では、北アイルランドの港湾・空港での管理は必要になるだろうとの認識にあるようです。
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Brexit に伴う動きは、容易に結論を出しうる問題でもなく、関係国での微妙な調整やかけひきが始まっているのでしょう。 それにしても、UKの外交手腕(高い)は昔から言われていることでもあり、今回のPM発言にも、それを感じさせるものがあります(ブリティッシュ連合とか、以前からCTAは設定されていたもの・・・等)。
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また、各国でテロや関連事件も頻出していますので、これらも取り上げて、移民・難民の扱いに一定の制限を持ち込む理論をEUに投げかけてくるように感じます。 メルケル(独)やオランド(仏)も国内事情があるので、歩み寄ってくる余地は十分あるのではないでしょうか。
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ところで、日本の外交手腕はいかがなものでしょうか。他国に同調するかのような発言をするだけでは、真の解決口に各国を導くことは難しいように感じます。 関係者(国)を納得させる論理が必要でしょうし、それに至る信頼感の醸成も必須でしょう。
昨今、ゲームに奔走する社会のように見えてしまいますが、大丈夫なのでしょうか・・・。
*** 下の写真は、記事内容とは関係ありません。
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