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アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。 

桜が満開になりました。

昨日(4月6日)には午前中のある時間帯にGooブログのメンテナンスのためにご不便をおかけしました。

さて、昨日からの「大馬鹿+大物=大仕事」シリーズの第2回目です。

白瀬矗(しらせ のぶ)の「大馬鹿」と言っていいほどの熱意がある大物に届きました。

第8代 内閣総理大臣(1898年6月30日 - 1898年11月8日)だった大隈 重信のところにです。

大隈は白瀬の熱意に打たれて、南極探検後援会の会長を引き受け、資金面でも応援し、1910年の南極探検の壮行会の席上、演説の一部をこうぶったのです。

「諸君、くれぐれも体には気をつけてくれたまえ。何しろ南極は暑いところだからな」

白瀬の熱意に応援を買って出た大隈は、南極が「南の極み」という字なので、暑いところだと思い込み、まさか雪に覆われた島だとは考えてもいなかったのです。

この話を語った西堀栄三郎氏は、大きな仕事をなすための条件として「西堀方程式」なるもので説明してくれました。

大馬鹿+大物=大仕事

1910年当時の日本がまだ貧しかった時代に南極探検という大仕事は、白瀬という「大馬鹿」と、南極が「南の極み」で暑いところだと思い込んでいて、大きな企画を精査することもなく応援した大隈という「大物」の存在が不可欠だったのです。

今、私たちの周囲を見回してみると、「忖度(そんたく)」によってボスの機嫌を窺ってばかりの「小利口」な人間と、自分の損得やリスクばかりを考えて国益(大局)の視点に乏しい「小物」ばかりが目につきます。

まさに

小利口+小物=小仕事

です。

変革を伴う大仕事は決して「小利口」な人+「小物」の手によって実現できるものではないのです。

◆2016年10月31日 09時30分配信の読売新聞(YOMIURI ONLINE)
白瀬矗「人間は目的に向かって剛直に…」 では、白瀬が単なる大馬鹿でなかったことが書かれています。

1910年(明治43年)、南極探検を目指して木造漁船を改造した開南丸で東京・芝浦を出発、ノルウェーのアムンゼン隊、英国のスコット隊と、南極点への一番乗りを競った。

12年1月、南緯80度5分地点に日章旗を立て、一帯を大和やまと雪原ゆきはらと命名して引き揚げた。
アムンゼン隊は、既に南極点へ到達。次いで踏破したスコット隊は、帰途に全員が遭難死した。犠牲者を出さなかった白瀬の撤退は、英断だったといえよう。

<お目休めコーナー>4月の花(7

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