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アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。 

まずはお知らせから。

アドラー心理学の実践家2人が夢の共演!
アドラー心理学の職場・家庭への活かし方を学ぶ【実践アドラー心理学・特別座談会】 

講 師:岩井 俊憲 & 平本 あきお
日 時:6月13日(火)19:00~21:00
受講料:5,000円(税込み) 事前にお支払いください。

について、お知らせスタートの2時間後にはほぼ定員の40人に達してしまったため、昨日はヒューマン・ギルドの最寄り駅の神楽坂駅の隣の早稲田駅から近い会場を確保しました。

定員は90名。

5月1日(月)から改めて申し込みを受け付けますが、これでもすぐ「満員御礼」なってしまうのは間違いありません。


さて、これからが本題です。

4月18日のブログ 慎重なお勧め:小説『この胸に深々と突き刺さる矢を抜け 上・下』 に続いての白石一文の小説のお勧めです。

『彼が通る不思議なコースを私も』(集英社文庫、620円+税)

彼が通る不思議なコースを私も (集英社文庫)
白石 一文
集英社

男性の主人公は椿林太郎。

小学校5年生の7月に「覚醒の朝」を迎え、それ以来別人になっていたのです。

19歳の時に全日本トランポリン選手権で優勝。翌年には世界選手権で個人2位の成績をあげ、この年の全日本での連覇を最後に現役を引退したような変わった人間です。

小学校の教員になって学習障害の子どもと独特の関わりを保っていたところ、モンスターパレントの対応を巡る学校側の態度に失望し、あっさりと退職、個別指導の椿体育教室を開設します。

女性の主人公は霧子。林太郎と不思議な出会い方をし、恋愛→結婚の道を歩むのですが、霧子の職場での異動に伴って林太郎は東京、霧子は大阪、と別れて暮らします。

この2人の、周囲の人たちも絡んだ恋愛、結婚、生き方の物語です。

ふと気づきました。
危うい紹介の仕方をしています。
この小説のストーリーを伝えたいのではありません。

林太郎には独特の、子どもの才能を開花させる教育観があることを伝えなければ。

霧子とのやり取りの中で林太郎が「生きる気持ちを維持するために必要なのは夢や希望ではない」と語りながら次のように続けます。

長い引用になりますが、ご辛抱ください。

「自分が好きだってことなんだよ。他の誰でもない、とにかく自分自身が大好きで、超愛してるって思えることだよ。自分が大事で大事でたまらないって思えれば、その子供は絶対に死なない。それはそうだろう。世界で一番大事なものを失いたいって思う人間はいないからね。だからね、僕は、どんなことがあっても子供たちが自分のことを嫌いにならないように、すごくすごく好きでいられるようにしてあげたいんだ」

「誰かを負かすことでしか自信をつけられないような、こういう馬鹿馬鹿しい教育をやり続けた結果、負けた方だけでなくてね、勝った方まで、自分のことが好きでいられなくなってる。学校にいるとそれがはっきりと見えるんだ」

この本も私のカミさんが先に読んでいて、彼女が終わるのを待って読んだ本であり、舞台が我が家の近所でもあるので、より親しみを感じました。

終わりに「邯鄲の夢」に近いところがあるのもこの小説の味わいです。

では、この辺で。

<お目休めコーナー>4月の花(26

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