アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

2010年の私の「読書と関連した2010年の目標」は、2010年1月のヒューマン・ギルドのニュースレターの「編集後記」に書いたように、「アルフレッド・アドラー自身の本をもう一度しっかり読み込むこと」です。

そこで、絶版になってしまっていますが、何度も何度も読み返した本から。

確か私が初めてアルフレッド・アドラーのことについて書かれた本を読んだのがこの

H.オーグラー著『アドラー心理学入門』(清水弘文堂)

です。1983年のことでした。

この当時は、アドラーおよびアドラー心理学の本がきわめて少なく、この本も「やっと見つけた」という感覚でした。

この本は、アドラーのイギリス人の弟子であるハーサ・オーグラー(Mrs. Hertha Orgler)が1963年に

“ALFRED ADLER ; The Man and His Work”

としてMentor Book から出版したものを当時法政大学教授だった西川 好夫氏が1976年に訳したものです。

訳者の西川 好夫氏は、「訳者あとがき」で、「無意識の存在、ひいては深層の探求は、心理学の中で確固たる地位を占めていると言わなければならない」とした後で、

ところが、この立場の提唱者としてフロイトの存在があまりにも大きいために、精神分析学イコール深層心理学と考える人もないではないが、それはひいきの引き倒しで、深層心理学と言えば、少なくともアドラーの個人心理学とユングの分析心理学を含めるのが普通である

とし、さらには、アドラーにも「しかるべき座が与えなければならない」と記し、「用語解説」や「訳注」を加えて翻訳しています。

私は、H.オーグラー著『アドラー心理学入門』こそがアドラー心理学の入門書としてベストだと信じています。

そこで、今回から数回に分けて、初心者になりきった気持ちでこの絶版になってしまっている本の紹介をしていきます。

おつき合いください。


ところで、以下は蛇足。この本を読んでから後の話です。1987年ごろでしょうか?

当時の清水弘文堂に連絡したら100冊ほど在庫があることが判明。早速買い占めました。

清水弘文堂の社長と交渉したら、1,000冊買い取りするなら増刷も検討するとのことでしたが、金額的な折り合いから尻込みしてしまいました。

惜しいことをした、と悔やんでいます。

◎久しぶりの「アドラーを読もう」のカテゴリーでした。
このカテゴリーでは、アルフレッド・アドラー自身の本を紹介しています。
ご参照のほど


<お目休めコーナー> 我が家の冬の庭で

 



コメント ( 4 ) | Trackback ( )