何もしたがらない福田首相の老害政治の被害は、国民が蒙ることになる。

2007年12月21日 15時27分27秒 | 政治
◆朝日新聞が12月21日付け朝刊に福田内閣の支持率など世論調査結果を発表している。それによると、福田内閣支持率は31%(前回44%)、不支持率は48%(前回36%)と支持率、不支持率の乖離が大きくなっている。内閣支持率が30%を割り、20%台に突入するのは、時間の問題となっている。政党支持率では、「いま総選挙の投票をするとしたら」との質問に民主党38%(前回32%)、自民党23%(前回32)という結果が出ている。
◆こんな深刻な数字が出ているのに、福田康夫首相は、自分の置かれた立場に気づいていないらしい。読売新聞12月21日付け朝刊「政治面」(4面)の囲み記事を読んで愕然とした。見出しにされている「北の核問題『希望持つ』」の方はいいとしても、「『経験ない閣僚』に苦言」の方には、「失望」させられる。福田首相が20日、首相官邸で地元紙の上毛新聞のインタビューに応じて語ったなかで、こう発言した。「今の閣僚すべてではないが、経験がないと力で抑えようとする。若い方ね。そういうことは、あっちゃいけないな」この「若い方ね」というのは、どうも渡辺喜美行革担当相を指しているらしい。
この言葉を素直に読むと、「独立行政法人改革は、急いで行うべきではない」というふうに受け取れる。福田首相は、小泉内閣の官房長官時代から、「改革」には消極的だった。小泉構造改革路線を引き継ぐ安倍内閣の手法にも批判的だった。要するに、「官僚たちの嫌がることはするな」という姿勢なのである。福田首相の渡辺喜美行革担当相に対する批判とも取れるこの発言で、福田首相の政治姿勢ははっきりした。
◆福田首相が政治家として模範にしているのは、亡父・福田赳夫元首相である。上毛新聞のインタビューに応えた亡父・福田赳夫元首相について語った、次の発言がよく示している。
「何回も閣僚や自民党幹事長をやった。最近の首相とはちょっと違う。余裕があり、全省庁を掌握する力を持っていた」
確かに、福田赳夫元首相は、「オールマイティ」だった。旧制高崎中、第一高等学校、東大法学部を卒業して大蔵省に入り、英国ロンドンにも赴任し、大蔵官僚として人身位を極めた。
◆この基準に照らせば、「最近の首相」、すなわち小泉首相、安倍首相、それに福田首相自身を含めて、みんな「落第」ということになる。小泉首相、安倍首相、福田首相の3人とも私大卒、非高級官僚、重要閣僚の経験は一度もない。にもかかわらず、亡父は、行政改革に失敗、これといった業績も残さず退陣した。これに対し、少なくとも小泉首相は、構造改革に一定の業績を残している。福田首相は、結局「ダメ首相」だった亡父と同じ道を歩もうとしているのか。
まるで、やる気が感じられない。投げやりな言葉も鼻につく。福田首相の老害政治による被害は、国民が蒙ることになるのだから、仕事をしてくれと言いたい。少なくとも父親の福田赳夫首相は、「さあ!仕事しよう内閣」と意気込みだけは示していたのだから。
にほんブログ村 政治ブログへ
ブログランキング

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 福田康夫首相は、血も涙もな... | トップ | 親子二代の「グズラ」、福田... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

政治」カテゴリの最新記事