麻生太郎首相の所信表明演説は虚しく、「ウソつき」の大量生産を促進するのみ!

2008年09月29日 18時35分36秒 | 政治
◆臨時国会が9月29日、天皇陛下をお迎えして開会され、麻生太郎首相が初めて所信表明演説を行った。威勢よく、「強く明るい日本」を強調したものの、政策に具体性はなく、民主党の小沢一郎代表を意識しすぎて、攻撃一本槍の中味のない演説であった。
 小泉純一郎元首相が平成13年(2001)5月7日に行った初の所信表明演説と比べて、内容は貧弱で聞くに堪えなかった。小泉元首相は「恐れず、ひるまず、とらわれず」という名文句で、「構造改革」に取り組む決意と覚悟を示し、具体的な政策目標を国民に強烈に印象づけた。
◆これに対し、麻生首相は、「景気対策」に力点を置き、持ち前の「明るさ」をアピールしたものの、この日本をどこに誘導しようとしているのかの将来像も、目標も示さず、具体性に欠ける虚しい掛け声のみが、響き渡った。
 麻生首相の演説には、父祖・吉田茂元首相の「日本再建」に賭けた気概はなく、弟子の池田勇人元首相が「所得倍増計画」に託した慧眼はなく、大平正芳元首相が追い求めた「理想」に注いだ情熱の片鱗さえも感じ取れなかった。
自民党最後の短命政権と揶揄されて怖気づいたのか、逆風に圧倒されていたのか、定かではないけれど、せっかく総理大臣に就任できたのであるから、池田勇人元首相が創設した「宏池会」の流れ汲む政治家であるならば、せめて「新・所得倍増政策」くらいは打ち上げて見せるべきであった。
◆そもそも麻生首相と小沢代表の政策がかみ合うわけがないのである。麻生首相は「目前の不況への危機」に対し、まさに「対症療法」を示しているにすぎない。これに対して、小沢代表は「革命的な大変化(維新)」を起こそうとしている。振り返れば、「明治維新から140年、内閣制度新設から123年、戦後63年、自民党結党から53年」という長期にわたり続いてきた現在の「システム(体制)」そのものを変えようとしているのである。
 それは「政と官」「官と民」(天下り)「中央と地方」「一般会計と特別会計」「政治家と国民・有権者」などの関係を根本的に悉くひっくり返す「大仕事」に向けて、「この一戦」(次期総選挙)に政治生命を賭けているのである。それ故に、麻生首相の言葉は、すべて虚しく聞こえてしまう。
◆それにしても、麻生首相はじめ自民・公明与党の政治家が、こんなに「ウソつき」ばかりなのには、改めて呆れ果てた。みんな日教組の支持者なのであろうか。在任わずか5日でイクビになった中山成彬前国土交通相は、「道徳教育」に反対する日教組を批判し、「ぶっ壊す」と文字通り「正直」に本音をさらけ出したのであった。総選挙を目前に控えているのだから、口を慎み、「本音と建前」を使いわけるべきであったという意見が、自民・公明与党内で大勢を占めたのであるけれど、これでは、「ウソつき」を是認することになる。
 道徳教育で教える第1番の徳目は、「正直」である。アメリカの初代大統領ワシントンのエピソードをいまさら引用するまでもなかろう。日本の教育が乱れ、犯罪が多発する原因の一つは、道徳教育の欠如にあることは、保守勢力のだれもが指摘していることである。それを敢えて総選挙のために隠し、ウソを容認するとなれば、そもそもからして、道徳教育は成り立たない。この日本では、中山前国土交通相がいかに狂ったように絶叫しても、道徳教育は、無理なのである。
政治家は、選挙になると、その場限りの公約、それも「ウソ八百」を並び立てて国民・有権者を騙すようになるものである。麻生首相はじめ自民・公明与党で多数を占めている「ウソつき政治家」を選ぶか、中山前国土交通相のような「バカな正直者・政治家」を選ぶかは、国民・有権者ひとりひとりの「趣味」次第である。

板垣英憲マスコミ事務所

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1 コメント

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日本は滅ぶのか? (hane2008)
2008-09-29 19:19:19
麻生総理はどこの国でどの様な教育をお受けになったのか?
所信表明演説と代表質問の区別もつかないアホですね。
この様な宰相を戴く国民は不幸以外の何者でもありません。一刻も早く解散すべきです。
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