安倍首相も被爆者・遺族も野党も大江健三郎さんもアメリカにはっきり物を言い、謝罪と賠償を求めよう

2007年07月04日 13時16分45秒 | 政治
◆久間章生防衛相が辞任し、後任に小池百合子首相補佐官が決まった。29日の参議院議員選挙が終われば、内閣総辞職か改造かが目に見えているので、久間さんがいま辞任しても大したことはない。不用意な発言がこんなことになるとは、夢にも思っていなかっただろう。だが、言論戦争において自分の身を守れないのに、どうして国家国民を守ることができようか。辞任は当然のことであり、同情の余地はない。
◆それよりも最悪なのは、安倍首相である。1日に行われた民主党の小沢一郎代表との討論で、久間さんを懸命に守ろうとした。一体、あれは何だったのか。その挙句の果てに、久間さんをクビにせざるを得なかった。本当に情けない首相である。
 もっと可笑しいのは、安倍首相が口癖にしている「戦後レジームからの脱却」である。これは、一つには「アメリカ従属からの脱却」をも含んでいるはずである。アメリカに遠慮ばかりするのではなく、「原爆投下の謝罪と賠償」を求めて然るべきであるしかにもかかわらず、言うべきことを言おうとしない。これで「戦後レジームからの脱却」とは、ちゃんちゃら可笑しい。ヘソでお茶を沸かせそうである。
思い切って、ブッシュ大統領に対し、「謝罪と賠償をしろ」と一度でもいいから言ってみたらどうか。それができてこそ、「戦後レジームからの脱却」を果たせると言うものである。久間さんを辞任に追い込んだ被爆者とその遺族らも、安倍首相をバックアップして、「謝罪と賠償をしろ」と裁判を起こすべきである。
◆序に、広島原爆ドームの慰霊碑に「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」と書かれている誓いの言葉も書き換える必要がある。この碑文には、主語がないからである。文章は正確でなくてはならない。たとえば「安らかにお眠りください。アメリカに再び過ちを繰り返させませんから」と。日本人は、いつまでも「曖昧な態度を取る民族」であってはならない。ノーベル文学賞受賞者・大江健三郎さんも、碑文を添削して正確を期すよう促すべきである。
◆少々不可解なのは、今回の久間さんの発言や被爆者とその遺族らの反発、野党の攻撃、そして久間さんの辞任という一連の騒動について、アメリカ政府はどう反応しているのか。またメディアは、どう報道しているのかが、日本のメディアではまったくその点が報道されていない。何かあると、大々的にレポートするのに、何の動きもない。不思議な国のメディアである。
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