私の前を病院の送迎バスが走っていました。「ああ、この総合病院も客(患者)集めのための送迎バスか…」と思ってしまいました。患者にとっては、家の近くまで病院のバスが送り迎えしてくれるのは有り難いことでしょう。特に、高齢化の時代では。
でも、なぜ送迎バスが走るのでしょうか。それは、他の病院に患者を取られたくない、一人でも多くの患者を自分の病院に連れてきたいからです。それは、市場原理ですから、当たり前のことなのかもしれません。
私が心配するのは、そのバスは安全ですか?と言うことです。今、バス事業者(路線バスや貸切バス)はかなり厳しく規制されています。運転手の実働時間であったり、運行管理者や整備責任者の設置義務であったり、運転手は毎朝アルコール検査が義務化されているなど、乗客の命や安全を守るためです。
しかし、こうした送迎バスは無料で、施設の送迎という目的であるため、道路運送法という法律に該当しないため「野放し」の状態です。
運行管理者がいるのか、車の整備はどのように行われているのか、運転手の健康管理やアルコールチェックは行われているのか、運転手の経歴は確かなのかなど、誰も分かりません。
最近も、バスの事故での死傷が報道されていたりしますが、飛行機も列車も、バスもタクシーも、人を運び、ひとたび事故が起きれば乗客の命に関わるという点では同じです。だから、資格や免許が必要なのです。
でも、この送迎バスは、ご覧のとおりナンバープレートは緑(営業車)ではなく、白(自家用車)、つまり「白バス」です。料金を取っていないから違法ではありませんが、乗客の安全性は担保されていません。
高齢化時代に、ダメだとは言いませんが、乗客(この場合は患者)の安全を守る措置がどれだけ徹底されているのか、行政としてどう考えるのかについては、いずれ議会で取り上げたいと思っています。
ちなみに、写真は函館協会病院の送迎バスですが、協会病院が悪いと言っている訳ではありません。反対に、みんな同じことをしているからこそ問題なのです。
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