気が向いたとき感じたままに

皆さんの文章を読ませて戴くのは楽しいのですが、気が向いた時には自分でも・・・と思い

発語検査

2010-03-29 07:36:56 | Weblog
人が話をする場合、一部の音を正確に発音できなくとも、文体の流れからその意味は通じる。従って、意味が通じたからといって正確に発音できているとは限らない。1年以上前、自分が舌癌の手術を受け、その後の発音の正確度を調べるに当たり、「発語検査」なるものを受けた。以下にその概略を記す。
「パ」「チ」「オ」「キュ」等、日常使用することを想定して出題された100の音を、指示に従いゆっくりと2度づつ読み上げる。それを聴いた5人の審査官が聞こえたように書き記す。意図した発音通りに伝わっていれば1問で1点、合計100点である。正確に伝わっていなければその分だけ減点されるわけである。
審査官5人の結果の最高と最低の点数を除き、中間3人の平均で決定される。最初の手術後の私の点数は99.6であった。舌の1部削除を行なっているにしては充分満足すべき数値であった。
しかし、レコーダーに記録された発音を聴いても、今回の手術後の状態は厳しい。傷の回復とリハビリにより幾分は向上するかもしれぬが、最終的にどのような数値が現れるか、楽しみでもあるが不安でもある。ハードが変化してしまった以上、それ程の期待は持てないであろうとの不安な気持ちの方が強い。