石造美術紀行

石造美術の探訪記

滋賀県甲賀市水口町岩坂の最勝寺が土石流で崩壊!!

2013-09-26 00:35:07 | お知らせ

滋賀県甲賀市水口町岩坂の最勝寺が土石流で崩壊!!!
コメントを頂戴しました。信じられないようなショッキングな内容です。平成25年9月16日未明、台風18号の影響により、岩坂の最勝寺が土石流の被害を受け崩壊!石造宝塔も流出してしまった模様です。石造宝塔の宝庫である近江、その近江の石造宝塔の白眉とも言われてきた最勝寺の石造宝塔が・・・。塔身は100m下流で発見されたとのことですが、どうやらバラバラになってしまったようです。石造宝塔がこれでは、仏像や本堂も無事ではないはず、言葉がありません。


伊賀の石仏拓本展に行ってきました

2013-09-26 00:12:32 | うんちく・小ネタ

伊賀の石仏拓本展に行ってきました
伊賀の石仏拓本展に行ってきました。
中ノ瀬磨崖仏、清岸寺阿弥陀石仏龕、新堂寺如来石仏、長隆寺阿弥陀石仏、新大仏寺石造須弥壇、日神石仏群、蓮福寺双仏石、蓮花寺十三仏、北山応安地蔵、寺田毘沙門寺文亀箱仏、射手神社裏山明応散蓮地蔵、咸天狗社磨崖鬼子母神…等々、01_3総高4m近い見上げるような磨崖仏から小さな箱仏まで、伊賀の石仏の代表選手ともいうべき有名どころをはじめ知る人ぞ知る隠れた名品も含め、市田進一氏が採拓された大小の貴重な拓本三十数点を間近に見ることが出来ました。
写真では伝わりにくい、実物を現場でしげしげと眺めても気づきにくい特長も、拓本になってはじめて見えてくることも少なくありません。02_5特に石仏は、造形が単純な石塔類に比べ、表情や雰囲気といった伝わりにくい特長があって、実測図でもそこはなかなか及ばない。拓本ならではの表現力というものに改めて感心させられました。さらに、会場では市田さんご本人から興味深いお話を直接うかがうこともできました。
会場は伊賀上野城の大天守閣一階で10月20日まで、おすすめです。
 伊賀上野城は、大和から転封された筒井高次が築き、筒井家改易の後、津藩領に組み込まれ、藤堂高虎が大幅に改築してほぼ現在の姿になったとされています。30mの高石垣は大阪城と1・2を争う高さを誇り、昭和の復興天守閣が威容を見せています。平地に囲まれた小高い台地を利用した平山城で、天守は早くに失われ再建されることはなかったようです。現在の復興天守は三層の所謂模擬天守で、五層の層塔型であったと推測される藤堂高虎築城当時の姿を正しく伝えるものではありませんが、白亜の城壁は「お城」の雰囲気を盛り上げるのに一役買っていることは確かです。また、松尾芭蕉の遺徳を偲び城跡の一角に建てられた「俳聖殿」は、屋根の曲線が独特の檜皮葺の重層建築で、日本建築史の泰斗、かの伊東忠太博士の設計になる建築です。なお、筒井氏の拠点が置かれる以前、この付近に平楽寺という中世寺院があったとも言われています。そのせいか城跡には石塔の残欠が散在し、小型の五輪塔や宝篋印塔の笠石などが集められている箇所もあります。中には室町時代の紀年銘も確認されているそうです。