田舎者ですが(^◇^)

会津の四季やローカルな話題、日常の出来事などを不定期ながら少しずつ綴っていきます。

妻のこと その5

2008-01-26 11:15:03 | 妻のこと

余命1ヶ月と宣告された日から・・・
その長い1ヶ月が過ぎても妻は生きていました。
それどころか、抗がん剤の投与が功を奏したのか、ガン細胞がそれ以上広がることはなくなり8月2日には退院の許可が出たのです。
退院後はしばらく様子を見て静養しながら月に4回の通院治療を続けることになりました。
僕は彼女の体への負担を少しでも和らげる為にこれまでは交代でやってきた掃除、洗濯、買い物、炊事などの一切の家事を全て引き受けることにしました。

妻はガンの告知を受けた後で僕にこう言っていました。

「私はお義母さんから命を分けていただいたんだから当分死なないわよ。今までは自分より他人の為にっていろんな事をやってきたけど、これからは自分の為にもやりたい事をいっぱいやるわ。」
彼女は退院した後その言葉通りに習い事をしたり友人達と旅行やお食事会をしたり、
僕や妻の家族と一緒にいろんな場所に出かけました。
自分自身の為だけではなく僕達にも楽しい思い出をたくさん作ってくれたのです。
10月の初めには本人待望の仕事復帰を果たしましたが、張り切り過ぎてしばしば体調を崩したりしました。

12月19日の妻の誕生日直前に二度目の入院をしてクリスマスまでに退院できましたが、その後はずっと仕事を休み続けました。
彼女はもう一度仕事に復帰するという夢を最後まで諦めてはいなかったのですが・・・
年が明けた1月の終わり頃に妻は三度目の入院をしましたが2週間ほどで退院しました。
しかし、家にいてもあまり動くと呼吸が苦しくなるのかやや辛そうにしていました。
でも決して弱音は吐きませんでした。
彼女の奇跡と言ってもいいほどのがんばりはその後も続きました。
病気との闘いだけでなく明日までは生きられないかも知れないという不安や死に対する恐怖感とも毎日闘っていたのだと思います。

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