田舎者ですが(^◇^)

会津の四季やローカルな話題、日常の出来事などを不定期ながら少しずつ綴っていきます。

3月20日といなり寿司

2009-03-20 18:43:31 | 妻のこと

昨日の福島県内はいきなり春を通り越して初夏のような陽気になりびっくりしました。
相馬市で最高気温が26℃の夏日となり、県内のその他の市でも3月としては観測史上最高の気温を記録したところがありました。
南から熱風が吹き込むフェーン現象が原因だそうです。
今日の最高気温は昨日より10℃も低かったのですが、車の中では暖房がいらないほど暖かでした。
今日は喜多方市内にある両親の実家のお墓と叔父のお墓にお参りしてきました。
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3月20日は僕にとって忘れられない日のひとつです。
平成17年6月23日に妻が末期ガンで余命1ヶ月であることを医師から告げられました。
始めは大腸にできた小さなガンだったらしいのですが、ガン細胞が血管を経由して肺に転移し散らばりながら大きく拡がり、もう手術はできない状態になってしまっていました。
残された手段としては抗ガン剤治療でガンの進行を少しでも遅らせることしか他になかったのです。
その後妻は計4回も入院しながら翌年の4月13日に亡くなるまで実に10ヶ月も生き続けてくれました。
そんな奇跡があったことを今でも神に感謝しています。
しかし・・・その年の桜の開花はかなり遅く、僕と二人で桜を見たいという彼女の最後の願いが叶わなかったことが僕の唯一の心残りとなりました。
妻が最後に入院したのは亡くなった年の3月20日で、春彼岸の中日の前日でした。
その日の朝妻は「体調が悪いみたいだから入院しようかな、もう駄目かも」とつぶやきました。
それまでの妻は入院中でも僕の前では決して弱音を吐かなかったのですが・・・
妻はその後思い直して少し様子を見てみることにしましたが、次第に落ち着きを取り戻しその日は何事もなく過ぎ去ろうとしていました。
しかし、深夜になって妻が苦痛を訴え始めたので、治療を受けている病院に連絡したところ即入院という結果になりました。
入院してからはある程度の酸素吸入が必要になりましたが、痛みも収まりしばらく病状も安定していました。
僕は彼岸明けの日の午前中にご先祖様へのお土産としていなり寿司を作り神前にお供えしてから、妻の病室にも持参し妻と一緒に食べました。
妻はとても喜んで「美味しいね」と言いながら食欲がないはずなのに2個も食べてくれました。
これからも春彼岸が来るたび20日の出来事とともにいなり寿司のことを思い出すことでしょう。
この翌年の春彼岸にもいなり寿司を作りましたが、↓の写真はその時のものです。

Inarizushi1 Inarizushi2 Inarizushi3

コメント (12)
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