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とだ*やすこの「いまここ@島本」

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大阪府島本町議会議員
とだ*やすこの活動報告

学校給食の歴史を知る

2014年02月25日 | やります!子ども・子育て・人びと支援
四季が明確な日本には多様で豊かな自然があり、そこで生まれた食文化が郷土に寄り添うように育まれてきました。和食が「日本人の伝統的な食文化」としてユネスコ世界無形文化遺産に登録されたのは、NPO法人「日本料理アカデミー」の積極的な働きかけがあったからです。

同法人は、伝統ある日本の食文化を次世代に向けて継承・発展させていくため、各地の学校に足を運び、日本食の素晴らしさを体感できる実践的授業や講演活動を行なっておられる調理のプロ集団ですが、次の課題に据えておられるのが実は学校給食です。

同アカデミーは、牛乳はご飯に合わないとして、小学校で週4日の米飯を実施している京都市において、牛乳をお茶に変える「給食特区」を提案されてもいるそうです。日本人の給食にパンと牛乳、ここに国民的疑問をもつ時代がようやく到来したとわたしは思います。

パンと牛乳を軸とした学校給食には、第二次世界大戦後の歴史的背景があり、現在の価値観でこれをむやみに否定したり批判したりすることは慎みたいと思います。しかしながら、今となれば、やはり違和感がある。学校給食は、パンとパスタ、パンとうどん、パンと餃子など、粉と粉の奇妙な献立を生みんできました。

そもそも、日本の給食は、なぜ長くパンを主食としてきたのでしょうか。少し大きな視点でこの問題を捉えてみたいと思います。

川西市がHPに掲載されている日本の学校給食の歴史をみますと、1889年明治22年、山形県鶴岡市の私立小学校で、貧困児童を対象におにぎりと焼き魚、漬け物を無料で提供、これが日本での学校給食の起源とされているそうです。大日本帝国憲法が発布された年です。

1947、昭和22年、第2次世界大戦後になり、全国都市の児童300万人に対し学校給食を開始、ララ寄贈食料品というものによって脱脂粉乳が提供されました。この年、日本国憲法が施行されています。

1949、昭和24年には、ユニセフ(国際連合児童基金)からミルクの寄贈を受けてユニセフ給食がはじまり、1950、昭和25年には、大都市の小学校児童に対して,米国寄増の小麦粉により初めて完全給食が実施されています。

1951、昭和26年には、講和条約の調印に伴い米国の占領地域救済資金であるガリオア資金とうものが打ち切られ、これを財源としていた学校給食は危機にさらされました。全国的な継続要望運動を受けて国庫補助による学校給食がはじまります。

1954、昭和29年に学校給食法が成立、同年中に施行令、施行規則、実施基準等がさだめられ、学校給食の実施体制が法的に整備されたとのことです。サンフランシスコ平和条約の締結の年です。

これからのグローバル社会で日本や日本人が自らを活かすためには、まずなによりローカル的な魅力を輝かせることが求められ、給食に和食をとり戻すことは、なかでもたいへん重要な要素であるとわたしは考えています。

米飯を軸にした和食の献立が求められる背景には、飽食の陰に潜んだ日本人の食生活の深刻な現状があります。欧米型食生活の部分的な取り入れによる栄養バランスの偏り、孤食など家庭における食卓の変化、加工食、インスタント食品の増加などによる食の商業化と食品添加物の氾濫など、子どもたちをとりまく食の環境は、激変しています。

経済的な事情により心身の健康を給食に頼らざるを得ない生徒も少なくないという現実もあります。中学校給食が果たす役割は重く尊いものです。2016年から導入される中学校給食に、戸田は週5日の米飯を基礎とする完全米飯の導入を求めてきます。

保護者のみなさんにおかれましても、例えばPTAで、あるいは井戸端会議で、これからの給食にどのような献立がふさわしいか、保護者としてなにを望むかを話題にしていただき、教育委員会に建設的な声を届けていただきたいと願っています。


画像は、友人に勧められて秋に読んだ
木村草太氏の『憲法の創造力』
新感覚で実践的な憲法の入門書
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5 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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お米の給食賛成です (島本町在住)
2014-02-25 11:17:16
お米の給食賛成です
町立小学校の給食、色々と運営面で御苦労だとは思いますが、正直微妙な献立でびっくりすることも多いです。
飽食の時代ですから、あえて和食を見直すという考え方は素晴らしいと思います。
また、パンと牛乳は理解できますが、米に牛乳はちょっとどうかと。お米の時は汁物とほうじ茶などでいいのではないかと思います。
是が非でも牛乳で栄養をって言う時代でもないでしょうから。あと、パンと麺の献立にも疑問が。ちなみに本日のレーズンパンとあんかけうどん・・・。どうしたものかと。
あと、これは希望ですが子供に人気のメニューなどのレシピを町のホームページで公開できないでしょうか?魚料理が苦手な娘が「給食のサバのソース煮がおいしい」といい、レシピを探しましたが給食のレシピを公開している自治体は結構あるのですが、島本のものは見つからず他自治体のレシピを参考に自宅でも作っています。
震災の日には、トン汁とおにぎりとミカンだけという地域もあると聞きました。そういうことも大切だと思います。なんなら、防災の日は水を入れたら食べられるようになるご飯などでもいいのではないでしょうか?コストがかかるのかもしれませんが、防災教育にも役立つと思います。
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和食賛成 (まいるど)
2014-03-07 03:45:26
学校給食も利権の集まるところと聞きますので、改革はなかなか進まないのでしょうね。
法律を見ると牛乳を出さなければならないとも取れるが、文科省は強制ではないと言っていたり・・・でも牛乳ぐらいでしかカルシウムの基準摂取量を満たせないようにしていたり・・・そもそもこのカルシウムの必要な摂取量は本当にこれで良いのかとか、逆に牛乳の摂取量が多い国ほど、骨粗しょう症になる人の割合が多いという統計もあり、牛乳の健康に良い説にも疑問符がついてきている今日この頃です。
日本人の8割は乳糖不耐症ですから、牛乳を飲むことは逆に毒と一緒という見解もあります。
私は311以降、牛乳を飲むことをやめました。
今は放射能汚染の心配もあり、全国的に食にはみなさん敏感になっている時代だと思います。
私も年のせいもありますが、野菜中心の食事の方が普段の生活では好きになりました。
たまには美味しいお肉を食べたいと思うこともありますけど、それは昔で言うところの「ハレの日に」みたいな感じですかね。
和食の話からはそれてしまいましたが、牛乳に合う食事、洋食ではなく、牛乳をやめて、日本が誇る文化、ダシを活かした野菜中心の食事を給食でぜひ取り入れて欲しいです。
今では家庭でもほとんど洋食中心の食事になってしまいましたしね。

余談ですが、私の団体の今年のキャンプのテーマは「日本食」にしようかと考えていました。
キャンプを通して、子どもたちに料理の基礎から教えて、ダシの取り方とか、和食のレシピをいくつか身につけて帰ってもらえればステキだなと妄想を膨らませています。
返信する
牛乳の問題もある (とだ*やすこ)
2014-04-22 12:41:46
コメントにお返事できないまま過ごしていました。明日は臨時議会で、パソコンに向かっています。

要望や請願など、市民が政治に係れるさまざまな権利があります。どんどん活動していただき、それによって次世代の声を反映させていけたら素晴らしいと思っています。

京都府内で、異物混入のため牛乳なしの給食が続いています。島本町は瓶(絶対にこちらが美味しい!)ですが紙パックのところが多いようです。お隣の大山崎町もお茶を各自持参との新聞記事です。

栄養、カロリー、安価から、自然、素朴、適正価格へと本質を変えていかないと。国政を動かす必要がありますが、課題が多すぎて埋没してしまう・・・そして議会は内部の運営で紛糾。それでも決して「政治」を諦めない!みなさんのお力を政治に!政治力や政局ではなく、一人一人の権利として!大人の責任として!
返信する
給食の牛乳 (小中学生の母)
2016-02-08 19:27:35
今更この記事を読みました。

放射能汚染の心配や給食の献立に牛乳が合わないとの理由で子供達に、牛乳を飲ませずお茶を、もたせています

学校側は飲まないのは自由だが、アレルギーでもない限りお金は頂きますとの回答。
何度お話しても同じ回答です。

牛乳は飲みたい子もいないので結局破棄です。
お金を払って破棄です。
もったいない話です。

牛乳を強制的に飲ませる制度、これはどうなんでしょうか??

今年から中学でも、給食が始まりますが、いままで弁当に、お茶、だったのに、給食が始まった途端牛乳が強制になるのもおかしなはなしだと思うのですがこれはどうにかならないものでしょうか??
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「給食の牛乳」を考える (とだ*やすこ)
2016-03-21 18:25:46
小学生の母親さま

コメントありがとうごあいます!

対応がたいへん遅くなっています
お許しください

給食の牛乳
なんとかしたいです

アレルギーでもない限りお金は頂きますとの学校側の姿勢はいかがなものか

これについては、他にもご相談を受けています

牛乳神話は崩れず、なかなか変えていけそうにありませんが、ひとりでも多くの声をいただき、一度立ち止まって考え、意識を変えていけたら、と思っています

ご飯に牛乳、どう考えたって???
こんなに牛乳を飲む国、ちょっとないと思えます
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