一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

最年長三冠

2021-09-15 14:49:40 | 将棋雑記
「藤井聡太三冠(王位・叡王・棋聖)」の誕生に伴い、各メディアでは「最年少三冠」が報道された。でも当ブログは天邪鬼なので、ここでは「最年長三冠」を記してみる。たぶんこれを扱った記事は史上初だと思う。
なお、肩書の赤字は、そのタイトルを取られて三冠が崩れたことを表す。

大山康晴名人・王将・王位 1972年6月8日 49歳2ヶ月
羽生善治王位・王座・棋聖 2017年8月30日 46歳11ヶ月
中原誠名人・棋聖・王座 1990年8月1日 42歳10ヶ月
米長邦雄十段・棋聖・棋王 1985年3月22日 41歳9ヶ月
升田幸三名人・王将・九段 1958年3月29日 40歳0ヶ月
渡辺明名人・棋王・王将 37歳1ヶ月以上が確定
森内俊之竜王・名人・王将 2004年12月28日 34歳2ヶ月
谷川浩司竜王・棋聖・王将 1993年1月6日 30歳9ヶ月
豊島将之名人・王位・棋聖 2019年7月9日 29歳2ヶ月

「三冠王」は藤井三冠が10人目。つまり過去に9名しかいないから、全員の三冠最終日を載せてみた。
最年長三冠は当然ながら、大山十五世名人の49歳。それにピリオドを打ったのは、1972年・第31期名人戦である。この期、中原十段・棋聖が挑戦し、4勝3敗で名人を奪取。24歳の最年少名人とともに、史上3人目の三冠王が誕生した。
羽生九段は2017年、第58期王位戦で菅井竜也七段に1勝4敗で敗れ、二冠に転落した。元来羽生九段はこんなスコアで負けることはなく、谷川九段、森内俊之九段に喫した程度。それが2016年には第74期名人戦で佐藤天彦八段に1-4で名人を奪取され、将棋ファンは呆気に取られた。この辺りから、羽生ブランドに翳りが見え始めた。
中原十六世名人は三冠以上を保持することたびたびだったが、1990年、第56期棋聖戦で新鋭屋敷伸之五段に2勝3敗で敗れ、二冠に後退した。
米長永世棋聖は、1984年12月に四冠を達成したが、直後の王将戦、棋王戦で中原王座、桐山清澄九段に敗れ、二冠に転落した。
升田実力制第四代名人は1957年、39歳で三冠達成。当時の全タイトルを制覇した。
だが大山前名人が立ちはだかり、次々とタイトルを取り返していく。皮切りは1958年の第7期王将戦で、升田王将は3勝4敗で敗れ、二冠に後退した。
渡辺名人は現在の三冠で、37歳での三冠が確定している。藤井三冠が台頭している現在、どこまでその記録を保持することができるか。
森内九段は2004年、第17期竜王戦で渡辺六段に3勝4敗で敗れ、二冠に転落。渡辺新竜王は、この後竜王を8期連続防衛することになる。もし森内戦の最終局の星が入れ替わっていたら、渡辺名人の竜王戦史はもう少し変わっていただろう。
谷川九段は1993年1月、第5期竜王戦で羽生二冠に3勝4敗1千日手で敗れ、二冠転落。羽生九段は22歳3ヶ月で史上最年少三冠王となり、以後七冠王へ驀進していく。
豊島竜王は2019年7月、第90期棋聖戦で渡辺二冠に敗れ、二冠に後退した。豊島竜王もこれから巻き返しの機会は多いが、藤井三冠が君臨する現在、三冠に復帰するのは容易ではない。

藤井三冠が大山十五世名人の記録を破るとすれば、30年後。そのころ私が生きているとは思えず、それを見届けられないのが口惜しい。
思えば羽生九段が売り出し中のころも、羽生九段の活躍を見届けたいと思いつつ、天国に召された将棋ファンが多くいたはずである。いまは私たち中年や老年がその立場にいるわけだ。
歴史は繰り返すのである。
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藤井聡太三冠誕生

2021-09-14 21:49:43 | 男性棋士
豊島将之叡王に藤井聡太王位・棋聖が挑戦する第6期叡王戦第5局は、13日に行われた。
当日はなかなか中継を見るチャンスがなかったが、午後6時ごろにスマホを見ると、「難しい戦い」とあった。だが私は、最後は藤井二冠が勝つんだろうな、と思った。
そして夜、藤井二冠勝ち、のニュースを知った。実に19歳1ヶ月での三冠達成で、これは羽生善治九段の22歳3ヶ月三冠を3年以上も上回る。また藤井三冠に新たな勲章が一つ加えられた。
第5局の内容はよく分からないが、どうも「▲9七桂」が名手だったようである。▲9七桂といえば、先の王位戦第5局もこの手が勝着となったが、それはともかく、藤井三冠の将棋には、実戦次の一手に収録できそうな妙手が必ず入る。
これはすべての棋士がこの類の手を指しているのに話題にならないだけなのか、それとも本当に藤井三冠がAI越えの手を指しているのか――。やはり後者なのだろう。

いや、それにしても藤井三冠の強さよ。昨年、渡辺明棋聖から棋聖を奪取し、今年は名人としてのリターンマッチを返り討ちにした。そして今回は豊島竜王相手に王位を防衛し、叡王を奪取。ことに対豊島竜王は王位戦第1局終了時点で1勝7敗だった。そこから怒濤の7勝2敗で、ついに借金1までこぎつけた。もはや藤井三冠が最強、と言いても過言ではあるまい。
だが当の藤井三冠はおごることなく、今回の談話でも「押されている場面が多かった。とても勉強になった」と、先の王維戦とほぼ同じコメントで、いたって謙虚だ。これが藤井聡太の藤井聡太たるところなのだが、相手の棋士は逆にイライラするかもしれない。
もし橋本崇載八段だったら、「なかなかラクには勝たせてくれませんでした。ま、これも八冠ロードの途中ということで」くらいは述べたかもしれない。いやむしろ、こちらのほうが心地いい気もする。
しかし冗談ではなく、渡辺名人と豊島竜王が連破された今、もう藤井三冠の進撃を止められる棋士はいない。私たちは「藤井聡太八冠」の過程を目撃している最中なのかもしれない。
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青年マンガ誌で水着グラビアに登場してほしい女流棋士トップ10

2021-09-13 21:20:25 | ランキング
むかしテレビ番組か何かで、グラビアアイドルの年間デビュー数は800人、と見た気がする。いまは雑誌がだいぶ休刊したのでむかしほどではないだろうが、それでも多いのだろう。
ただそれだけにそのイノチは短く、この中で生き残っていけるのはほんの一握り。5日に行われた「関西コレクション2021A/W」で、熊田曜子(39)が金色のビキニで登場して会場を沸かせたが、彼女は将棋でいえば永世名人みたいなもので、普通はあり得ない。
ともあれグラビアアイドルに幸あれ、だ。
きょうは、「青年マンガ誌で水着グラビアに登場してほしい女流棋士トップ10」を選んでみた。
なお、現年齢で勝負すると年配の女性は不利なので、適宜若返らせた。

第1位 武富礼衣女流初段
第2位 宮宗紫野女流二段(5年前)
第3位 飯野愛女流初段(8年前)
第4位 船戸陽子女流三段(20年前)
第5位 中村桃子女流二段(12年前)
第6位 塚田恵梨花女流初段
第7位 山田久美女流四段(30年前)
第8位 水町みゆ女流初段
第9位 室谷由紀女流三段(5年前)
第10位 高群佐知子女流四段(30年前)

第1位は武富女流初段。彼女はアイドルチックな顔立ちがよい。武富女流初段はAKBグループや坂道グループに入っても十分やっていける。
第2位は宮宗女流二段。宮宗女流二段は地味な顔立ちだが(失礼)、この普通感が逆にいいのである。グラビアでは独身時代の5年前に戻っていただく。
第3位は飯野女流初段。飯野女流初段は愛くるしい笑顔がよい。2013年10月女流棋士デビューなので、やはり8年前に戻っていただく。
第4位は船戸女流三段。船戸女流三段は背が高くスタイルもいいので、何を着ても似合う。そう、何を着ても……。
第5位は中村女流二段。中村女流二段は結婚をしてもみずみずしさを喪わないのがよい。独身時代ならなおさらである。
第6位が塚田女流初段。塚田女流初段はお父さんの顔がチラチラ浮かぶのがアレだが、選んでみた。塚田女流初段もアイドルとしてやっていける。
第7位は山田女流四段。山田女流四段はかつて写真誌のグラビアに登場したことがあるので、リアルグラビアアイドルだ。
第8位は水町女流初段。水町女流初段も、アイドルグループに入っても、ほかのメンバーと遜色なくやっていける。
第9位は室谷女流三段。いまの室谷女流三段もいいが、5年前に戻っていただく。ただ、室谷女流三段は水着が似合うのだろうか。なんだかボクサー姿がチラチラして困惑してしまう。
第10位は高群女流四段。第6位の恵梨花女流初段と、母娘での登場である。高群女流四段は若手のころ、純朴な感じがよかった。
以上、この10名が水着グラビアになったら間違いなく掲載誌を買うし、永久保存版にもするだろう。
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第1期白玲戦第1局

2021-09-12 01:01:37 | 女流棋戦
11日に第1期白玲戦第1局が行われた。といっても私は中継を見る暇がなく、午後6時ごろにスマホを見たら、西山朋佳女流三冠が渡部愛女流三段を降していた。白玲戦は持ち時間4時間だから、双方時間を余したことになる。ということは、将棋が一方的になったのではないか。
私はとりあえず、棋譜を再生してみた。
先番は西山女流三冠。初手▲5六歩からの中飛車で、これは予想されたところ。対する渡部女流三段は早くも△3三角と上がり、もう穴熊確定である。
いっぽう西山女流三冠は▲1五歩と伸ばし、渡部女流三段の角頭めがけて▲4六銀。これに▲3八飛と加勢すれば、最低でも金銀交換の戦果を挙げそうである。相穴熊の居飛車側は、この攻めに警戒しなければならないからイヤなのだ。
そして△1二香の数手後に、▲1八香。
これもなかなかの作戦で、相穴熊は穴熊側の端の位が大きい、と聞いたことがある。実力四段の西山女流三冠、さすがにその辺りは抜かりがないのだった。
渡部女流三段は△8四飛と浮き、△6四飛。そして△7四歩。私はイビアナの指し方が分からないが、この形は飛車が息苦しくなって、とても指す気がしない。渡部女流三段が負けたから言うわけじゃないけれど、この進行を生で見ていたら、渡部女流三段の負けを予想したと思う。
ところで今回の対局者は艶やかな着物姿で、その対局姿は江戸時代の風雅な趣さえある。まさに女流最高峰の決戦にふさわしい。このシリーズこそふんだんに写真を撮って、のちに写真集として販売すべきだと思う。それなら少なくとも私は、買う。
将棋はそのあとお互い右桂を跳ねあったが、ということはつまり、西山女流三冠は穴熊のショーツを脱いだわけだ。それで勝てる、という強い読みで、この決断が勝着になった可能性が高い。
渡部女流三段は△4六歩と打ち捨てて△4四歩の桂取り。このあたり、歩使いの名手の渡部女流三段らしかったが、西山女流三冠が▲5三桂成、と行きがけの駄賃で捨ててから▲6五歩、と自分も桂を取りつつ飛車取りに当てたのが当然ながら好手。西山女流三冠が優勢になった。
このあと、劣勢になってからの渡部女流三段の指し手は見るに忍びない。徐々に駒損を重ね、▲7二飛と打たれたところでは敗勢。数手後の▲4一銀には、△5二歩で済むところを、泣きの△5二桂。ここで歩を使うと歩切れになってしまうからだが、いかにも辛い。
西山女流三冠はその後も指し手を緩めず、105手目▲4四馬。これで後手玉が詰んでいるはずで、渡部女流三段も投了した。
1局を振り返ってみて、西山女流三冠の完勝だった。本当なら、渡部女流三段がこのくらいの内容で勝って、七番勝負が面白くなるところ。それが逆になったのだから、何をかいわんやだ。西山女流三冠の強い手ばかりが目立ち、渡部女流三段らしい手があまりなかった。
まだ開幕局が終わったばかりだが、渡部女流三段は早くも苦しい。実力四段相手に残り6局を4勝2敗で乗り切るのは至難の業だ。とにかく第2局、次を渡部女流三段は絶対に勝つしかない。
西山女流三冠にも、いままで通りの力強い将棋を期待している。
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ちょっとカチンときた話

2021-09-11 07:09:36 | プライベート
先日、某ラーメンチェーン店に行った。ここは食後にサービス券(クーポン券)をくれるので、次回は無料で麺を大盛りにできたりする。メニューはどれも平均以上に美味いので、使い勝手がいい。だが今回は事前の調べでサービス券が見当たらず、メニューをふつうに頼むよりなかった。
まずラーメンと餃子を頼むことを考えたが、やや味気ないか。さらにはラーメンと半餃子(通常6ヶ→3ヶ)にも食指が動く。
さらにはそれに半炒飯が付くものもあったので、それを頼んだ。ただ、これでどうして500円台なのかよく分からなかった。
メニューが運ばれてきて、あっと思った。餃子は3ヶ、それに半炒飯はよかったが、何とラーメンも半分だった。画像とキャプションをよく見なかったので、ラーメンまでが小さいのをうっかりした。道理で安かったわけだ。とにかく、私の完全な失敗である。
ラーメンは1人前だとチャーシューが3枚だが、半ラーメンは1枚。「半分」は半分ないのだ。
完食して薬を飲み、会計をしようと立ち上がったら、もう店のオニイサンが会計を始めている。これはフライングで、私が注文表を手に取ってからにしてもらいたい。
ともあれ私がSuicaで会計を済ませると、
「れしーとトくーぽんハイリマスカ?」
と男性店員。
「う、うん…?」
「アリガトウゴザイマシタ」
男性店員はそのまま行ってしまった。
整理するとこうだ。店員は私に「レシートとクーポン(サービス券)は要りますか?」と聞いたのだが、私は言っている意味が咄嗟に分からず、曖昧な返事をした。それを店員は「要らない」と捉え、そそくさとその場を離れたというわけだ。
しかし冒頭に記したとおり、私はクーポン券がほしい。こんなもん、客に聞かずとも黙って渡せばいいだろう。実際ほかの店舗では、レジ周りに「レシートとサービス券は必ずお受け取りください」と書かれてある。同じチェーン店でこうも応対が違うのは、本部がクーポン取得を選択制にしたのか、それともこの店独自の方針なのか、それは分からない。
いずれにしても、今回の支店はしばらく利用しないと思う。
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