一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

藤井聡太三冠誕生

2021-09-14 21:49:43 | 男性棋士
豊島将之叡王に藤井聡太王位・棋聖が挑戦する第6期叡王戦第5局は、13日に行われた。
当日はなかなか中継を見るチャンスがなかったが、午後6時ごろにスマホを見ると、「難しい戦い」とあった。だが私は、最後は藤井二冠が勝つんだろうな、と思った。
そして夜、藤井二冠勝ち、のニュースを知った。実に19歳1ヶ月での三冠達成で、これは羽生善治九段の22歳3ヶ月三冠を3年以上も上回る。また藤井三冠に新たな勲章が一つ加えられた。
第5局の内容はよく分からないが、どうも「▲9七桂」が名手だったようである。▲9七桂といえば、先の王位戦第5局もこの手が勝着となったが、それはともかく、藤井三冠の将棋には、実戦次の一手に収録できそうな妙手が必ず入る。
これはすべての棋士がこの類の手を指しているのに話題にならないだけなのか、それとも本当に藤井三冠がAI越えの手を指しているのか――。やはり後者なのだろう。

いや、それにしても藤井三冠の強さよ。昨年、渡辺明棋聖から棋聖を奪取し、今年は名人としてのリターンマッチを返り討ちにした。そして今回は豊島竜王相手に王位を防衛し、叡王を奪取。ことに対豊島竜王は王位戦第1局終了時点で1勝7敗だった。そこから怒濤の7勝2敗で、ついに借金1までこぎつけた。もはや藤井三冠が最強、と言いても過言ではあるまい。
だが当の藤井三冠はおごることなく、今回の談話でも「押されている場面が多かった。とても勉強になった」と、先の王維戦とほぼ同じコメントで、いたって謙虚だ。これが藤井聡太の藤井聡太たるところなのだが、相手の棋士は逆にイライラするかもしれない。
もし橋本崇載八段だったら、「なかなかラクには勝たせてくれませんでした。ま、これも八冠ロードの途中ということで」くらいは述べたかもしれない。いやむしろ、こちらのほうが心地いい気もする。
しかし冗談ではなく、渡辺名人と豊島竜王が連破された今、もう藤井三冠の進撃を止められる棋士はいない。私たちは「藤井聡太八冠」の過程を目撃している最中なのかもしれない。
コメント
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