一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

羽生九段は今年度、勝ち越せるか

2021-09-18 23:27:47 | 将棋雑記
昨日は第80期A級順位戦・豊島将之竜王対羽生善治九段戦が行われ、豊島竜王が勝った。豊島竜王は2勝1敗、羽生九段は1勝2敗となった。なんだか羽生九段が負けるべくして負けた感じで、羽生九段の今年度成績は4勝10敗となった。
ここでひとつ確認である。先日当ブログでは、羽生九段がJT杯日本シリーズで千田翔太七段に敗れ、通算勝率が7割を切ったと書いた。ところがその後放映された銀河戦で、羽生九段は山崎隆之八段に敗れた。銀河戦は収録なので、この将棋はJT杯より前に指された可能性が高い。
ということは、私(たち)が「羽生九段の通算勝率7割があぶない」と騒いでいた時点で、羽生九段はすでに7割を切っていたのだ。山崎八段戦の結果をすでに知る者には、私の当該記事は噴飯モノだったに違いない。自己嫌悪だった。
それにしても、羽生九段の対山崎八段戦は、この対局の前まで18勝4敗。カモにしていたのに、負けた。しかもこれで3連敗である。どうして両者の力関係が逆転してしまったのか、皆目分からぬ。
この銀河戦をナシにしても、羽生九段は6連敗。これは記憶にないし、「年度借金6」も初めてではないだろうか。まったくこの数ヶ月の羽生九段は、別人のようである。
ともあれ羽生九段が通算勝率7割に復帰するには、今後6連勝が必要である。これは以前当ブログで「年度10勝10敗で7割ちょうど」と書いた覚えがある。
だが羽生九段の現在の調子で、6連勝は無理だろう。いやそれどころか、年度の勝ち越しさえ怪しくなってきた。
ではここで、今年度の残り確定対局を記してみよう。

●第35期竜王戦
ランキング戦1組など、最低でも2局

●第80期A級順位戦
佐藤天彦九段、糸谷哲郎八段、山崎隆之八段、斎藤慎太郎八段、永瀬拓矢王座、広瀬章人八段

●第63期王位戦
挑戦者決定リーグを3局前後

●第70期王座戦
二次予選で最低でも1局

●第71期王将戦(挑戦者決定リーグ)
永瀬拓矢王座、豊島将之竜王、広瀬章人八段、藤井聡太三冠、糸谷哲郎八段、近藤誠也七段

●第7期叡王戦
九段戦で最低でも1局(9月21日註:誤り。すでに郷田真隆九段に負けていた)

●第93期棋聖戦
二次予選で木村一基九段と

●第71回NHK杯
行方尚史九段と

●第15回朝日杯
二次予選で最低でも1局

仮に全敗したとしても、22局前後を保証されている。しかし順位戦と王将戦リーグは厳しい相手ばかりで、この2棋戦で良くて5割であろう。
となると残り7棋戦で7つの貯金を作らないといけないわけだが、どうだろう。
まあ勝ち進めば年度またぎになるから具体的な勝敗は書きづらいが、仮に年度末まで15勝を必要として、それが可能だろうか。イメージというのは恐ろしい。全盛時の羽生九段なら楽勝だが、いまの羽生九段には、とてつもなく高いハードルに思える。
そしてこれが達成されたときは通算1500勝もクリアしているが、直近の成績が続くようだと、A級の地位さえ危うくなってくる。
ひょっとしたら私たちは来春、歴史的事件の目撃者になるかもしれない。
コメント (7)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする