一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

後味の悪い話

2021-08-06 00:41:02 | プライベート
私はプロ野球中継を観るのが好きだった。ただオフになって、選手の金銭闘争が醜く思えた。
選手はシーズン前、ペナントレースでの抱負を聞かれ、異口同音に「優勝です」と答える。
だが最下位に終わってオフに入ると彼らは、やれ何試合登板しただの、ヒットを何本打っただのと主張して、年俸を上げようと企んだ。
だけど私に言わせれば、最下位に落ちたらチームとして失敗だったわけで、選手に主張するところは何もないと思う。目標が優勝だったのに、なんで個人の結果を持ち込むのか。
そうしたいなら、シーズン前の目標を、「チームの成績は関係なしに、打率○割○分、ホームラン○本です。そして年俸は○億円です」とか言うべきである。
この金銭闘争が醜く、なんで私はこういう選手のプレーを見ているんだと思った。
その思いに追い打ちをかけたのは、1990年代、巨人がFA選手を大量に入団させたことだ。
あのころ巨人は、本当にFA選手をよく獲った。だけどファンからしたら、去年の敵チームの4番に入ってこられたって、いらっしゃいとは歓迎できない。こっちは生え抜きの選手を応援したいのだ。
また選手のほうも、移籍する気はないのにFA宣言して残留し再契約金を得るなど、見苦しいケースが散見された。
よく考えたら、私が野球選手を応援したって、私には1円の収入もない。そう思ったら、長時間テレビの前で応援しているのがバカらしくなってきた。

そんなわけで私はプロ野球からは距離を置いてきたのだが、4日はたまたま、東京オリンピック2020で、野球の日本×韓国戦を7回裏から見た。この時点でスコアは2-2。韓国も強いから、勝負の帰趨は分からない。
8回裏は日本が1アウト1塁で、近藤がセカンドゴロに打ち取られた。4-6-1のダブルプレーと思いきや、ベースカバーのピッチャーが1塁ベースにタッチできず、近藤はセーフとなった。
だが驚いたのはここからだ。何と近藤がフェアグランドに走り抜けており、ピッチャーはインプレ―とばかり近藤にタッチした。私の感覚ではこれ、アウトである。
だが一塁塁審は「セーフ」。つまり近藤に2塁進塁の意思はなかったと判定したのだ。
だけどここは韓国も抗議するところ。最近ではこうやってビデオ確認を促すのを「チャレンジ」というそうだ。ところが韓国はすでにこれを使っていて、もう抗議できないという。
ただそこは審判団も内輪で協議したが、判定は覆らなかった。
だけど近藤もアホな走塁をしたものだ。打者走者が1塁を駆け抜けたら、ファウルグランドに抜けていくのが当たり前だ。それを何ゆえに、のこのこフェアグランドに侵入しちゃったのか。
これ、将棋だったら▲2二角成とするところを、▲2二角不成とやったようなものだ。メジャーリーグではこのあたりが厳しく、打者走者が少しでも2塁方向を向いたらインプレーと見做される。
しかもドラマはこれで終わらなかった。日本はここからチャンスを拡げ、2アウト満塁から、山田哲人が走者一掃の2塁打を放った。3点差となり、これで日本の勝利が決まった。
面白くないのは韓国だろう。韓国は何かにつけて日本にイチャモンをつけてくるから私が最も嫌いな国だが、今回の場合は日本、というか審判に不満のひとつも述べていい。
勝った日本は決勝進出となり銀メダル以上が確定となったが、甚だ後味の悪い結果となった。

後味が悪いといえば、同じ4日、名古屋市役所を表敬訪問した金メダリストの金メダルを、応対した河村たかし市長が「噛んだ」ことも、ウェッとなった。
金メダルを噛む行為は、私が知る限り、高橋尚子さんのパフォーマンスが嚆矢だったと思う。
だがそれは自分の所有物だから、どう扱ったって構わない。
むかし「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」で、小林孝至氏の金メダルを高田純次がパクリと口に入れたことがあったが、あれは過剰な演出で賛否両論あるところ。
そもそもメダルは神聖なもの。第三者が簡単に触れられるものではないのだ。それを触れるどころか噛むとは……!! たわけ!
河村市長はその夜コメントを出し、
「(メダルを噛んだことは)最大の愛情表現だった。迷惑を掛けているのであれば、ごめんなさい」
とした。しかしこれ、まるで東大話法だ。河村さんあんた、反省してないだろ!?
私が名古屋市民だったら河村氏に市長を辞めてもらいたいが、名古屋市民としてはそうもいかないのか。なんで今年再選したのだろう。
ともあれ、先の金メダリストは本当にお気の毒様だった。そして今後のメダリストは、もう名古屋市役所に訪問する必要はないと思う。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする