一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

7月18日の4時から男(前編)

2021-08-10 01:15:00 | 新・大野教室
7月18日は埼玉県川口市にある「大野教室」に向かった。といっても昼からではなく、会員のみの対局となる夕方からの出席である。
教室に入る前、ちょっと迷ったがエキナカの立ち食い蕎麦屋で、久しぶりに蕎麦をたぐった。これが本来にルーティーンである。
教室に入るとOk氏やShin氏らいつものメンバーの中に、Tod氏もいた。彼とはあとで指せればうれしい。
1局目は新人の男性と。振駒で私の先手になり、私の居飛車明示に男性は角道止めずの四間飛車。こういうとき私はチキンなので、▲6六歩と角道を止めてしまう。これはこれで先手にも主張があるのだが、本譜は男性氏に△2二飛から△2四歩と来られ、つまらぬ展開にしてしまった。
数手進んで男性氏に△2七歩▲同飛△3八角の攻めがあったが男性氏は選ばず、ここから私が持ち直す。
終盤は私の玉が上部に逃げ出して勝負あり。有段者との勝負で勝つと、自分もまだ捨てたもんじゃない、と前向きになれるのだ。

2局目はShin氏と。彼とは最近○●が交互に付いていて、順番からいけば次は私が勝つ番だが、そううまくいくかどうか。
将棋は私の後手で、相矢倉。昨今の矢倉は後手が急戦に出るパターンがほとんどだが、本局は私も金矢倉を構築する。温故知新ではないが、今後プロ棋界でもこの形が盛り返してくると思う。
Shin氏は棒銀に出て、▲3五歩△同歩▲同銀に、私は△3四歩。これには▲2四歩と行きたいが、構わず△3五歩と銀を取り、▲2三歩成△同金で後手が耐えている。
よってShin氏は▲2六銀と引いたが、これなら私も腹が立たない。

第1図以下の指し手。△6五歩▲同歩△同桂▲6六銀△6四銀▲2四歩△同銀▲同銀△同歩(第2図)

私は△6五歩▲同歩△同桂▲6六銀に△6四銀と立った。次に△7五歩▲同歩△7七歩の攻めを見て、これは私が十分になったと思った。
Shin氏の▲2四歩は当然の反撃。これを△同歩は▲2五歩△同歩▲3七桂で先手の攻めに弾みがつくので、私は△同銀とし、銀交換になった。
負けない形勢と思えたのだが……。

第2図以下の指し手。▲2五歩△同歩▲6五銀△同銀▲2五飛△2三歩▲6五飛(第3図)

Shin氏は▲2五歩と継ぎ歩できたが、桂が跳ねているわけではなく、大した攻めではないと思った。
私はさして考えもせず△同歩。するとShin氏は▲6五銀と桂と食いちぎる。形勢が悪くなってムチャ攻めに来たのかと思った。
だが△6五同銀に▲2五飛と走られて飛び上がった。王手銀取りで、典型的な十字飛車だ。こんな教科書のような攻め手を喰うとは、お恥ずかしいの一語である。

第3図以下の指し手。△8六歩▲同歩△6九銀▲6一飛成△9二飛▲2四歩(投了図)
まで、Shin氏の勝ち。

私は△8六歩▲同歩を入れて△6九銀。ここで△6四歩は▲8五飛△8二歩で、飛車角が蟄居しまったく未来がない。
私も十字飛車は喰らったが、その直前に▲6五銀△同銀で銀桂交換の駒得をしている。だが十字飛車で銀を取り返されたので、私の桂損なのだ。この事実に気付き、ここで戦意を喪失した。
▲6一飛成△9二飛に、▲2四歩と指されたら投了しようと思った。果たしてそう指されたので、投げた。○●の連続は、ついに途絶えてしまった。

感想戦では、Shin氏が▲1五銀と出直してきたとき、私が△1四歩とすぐに追い返すのが最善とされた。ここで▲2六銀と退却させておけば、後の▲2四歩からの銀交換はなかった。
また△6五歩▲同歩△同桂▲6六銀に△6四銀と立ったところでも、すぐに△7五歩も考えられたようである。
いずれにしても、相矢倉の後手番でこんな素直な手ばかり指していては勝てない。本局は完敗で、また出直しである。
3局目は少年との二枚落ち。少年の銀多伝に私は大人しく△3二金~△2二銀と上がる。私が素直にこう指すということは、ふつうに指せば下手が勝つということである。
中盤で私が下手の角を取ったが、少年が▲3九桂と渋く守りの手を指したので、私は唸った。少年はさして考えず打ったのかもしれないが、級位者にこの桂はなかなか指せない。
その後は私の玉が△8四で孤立し、下手は▲5三にと金を作り、将来の飛車成が約束されている。もう角損などものの数ではなく、少年が優勢である。
その後も少年がうまく指し、▲9四金△8五玉▲7七桂△7六玉▲5六竜△6六銀、と進んで第1図。

ここは少年に綺麗に決めてもらおう。
(つづく)
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