一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

科学特捜隊・イデ隊員、逝去

2021-08-28 00:15:05 | プライベート
俳優の二瓶正也氏が21日、逝去した。享年80歳。二瓶正也氏の当たり役は1966年からTBSで放送された「ウルトラマン」での「科学特捜隊・イデ隊員」で、むしろこの名前ほうが、通りがいい。
イデ隊員はつねに秘密兵器を開発し、ウルトラマンをサポートした。しかしそのイデ隊員にも苦悩があった。1967年3月26日放送・第37話「小さな英雄」がそれである。
東京・銀座に友好珍獣ピグモンが現れた。ピグモンは人間に何かを告げたがっているが、その言葉が分からない。
そのころイデ隊員は怪獣語翻訳機を作っている最中だった。彼はハヤタ隊員(ウルトラマン)に愚痴る。
「科特隊がどんなに頑張っても、敵を倒すのは、いつもウルトラマンだ。ボクがどんな新兵器を作っても役に立たないじゃないか。いや、われわれ科特隊も、ウルトラマンさえいれば必要ないような気がするんだ」
それを言っちゃあミもフタもないが、対してハヤタも「持ちつ持たれつだよ」と奇妙な回答をした。これはのちに結構話題になったやりとりである。
そのころ岩場では、地底怪獣テレスドンと、彗星怪獣ドラコが戦っていた。
ほどなくしてイデ隊員の翻訳機が完成し、ピグモンの主張を解くと、以下の内容だった。
彼らは、怪獣酋長ジェロニモンが蘇らせたものだった。ピグモンもそのうちの1匹だった。
ジェロニモンは、怪獣を60匹以上蘇らせ、5時間後に日本と科特隊を壊滅させる算段だった。
だがピグモンが人間に友好的なのをジェロニモンは知らなかった。これが科特隊に幸いした。
科特隊らは、怪獣の集結地である大岩山へ向かう。だがイデ隊員は「ウルトラマンが今に来るさ」と尻込みしている。
その間にピグモンはドラコに向かっていったが、簡単に殺されてしまった。
ここでイデ隊員はハヤタ隊員に諭され、自分の考えが間違えていたことを知るのである。
そしてイデ隊員は新兵器「スパーク8」でドラコを倒し、ピグモンの敵を取ったのだった。
ちなみにこの回の視聴率は42.8%で、シリーズ最高だった。

二瓶正也氏はその後、TBSの「ケンちゃんシリーズ」に数作登場するなど、地味に活躍した。
また1997年にフジテレビで放送された「総理と呼ばないで」では、田村正和演じる某国の総理大臣のSP役で登場した。
俳優は、役名で呼ばれることが一番の勲章だと思う。その意味で、二瓶正也氏はイデ隊員であり、いまもどこかで新兵器を作っているのである。
歴史を作った名優に、合掌。
コメント
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