一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

2月4日の大野教室(後編)

2017-02-15 12:45:21 | 新・大野教室

第1図以下の指し手。▲8八角△7七歩▲同桂△7四銀▲3三歩成△同金▲7六飛△7五歩▲3六飛△3四歩
まで、岡井奨励会三段の勝ち。

私はノータイムで▲8八角と引いた。岡井三段は△7七歩。私はありがたく▲同桂と取り、△7四銀に▲3三歩成とした。
だが△3三同金に二の矢がない。仕方なく▲7六飛と回り1歩を使わせたが、▲3六飛にじっと△3四歩が味な好手だった。次の△3五銀が受けにくく、飛車を取られたら下手に勝ち目はない。が、飛車を助ける思わしい順がないのだ。
これ以上指し手も無意味で、戦意を喪失した私はここで投了した。
感想戦。岡井三段は、第1図で▲4六角がイヤだったという。
「あっ!」
「これで△2四銀が助からないんですよ。△2三金なら▲2四角△同金▲3三歩成で。△5四金と指した瞬間に▲4六角に気付いて、アオくなりました」
「うーむ!!」
「その前の△3一玉が悪手で、受けてるつもりが受けになっていませんでした」
「そうかー、いやこっちかァ。▲4六角の筋も考えてたんだけど、ここで利くとは思わなかった。でもその後もおかしかったですか?」
「△7七歩には▲同角で。以下△8五桂に▲3三歩成といきます。△同桂なら▲8六角で、次に▲3四歩を狙う。△3三同銀なら▲同角成△同金▲2五桂…」
「そうか、これは下手が勝ちですね」
▲8八角はノータイム。次の▲7七同桂もノータイムだった。急所の局面でこれだけ手拍子があっては勝てない。岡井三段はよく手が見えて、さすが奨励会三段だと思った。
さっきHon氏が来ていたのだが、もう姿がない(帰宅)。だが大野八一雄七段に飛車落ちで勝ったそうで、実力のあるところを見せた。
もう夜の帳は降りているが、私はまだまだ指す。7局目はU君と。U君の先手で、相矢倉になった。U君は▲7九角から▲3五歩。U君得意の形で、私は当然△4五歩と反発する。
というわけで私たちはこの形を何回も指しているのだが、先手はほかにも指しようがあるところ。しかしU君は▲3五歩にこだわり、後手としてはここにつけ入る隙があるとみる。

以下虚々実々の駆け引きがあったが、私が5~8筋から巧妙に動き、銀桂交換の駒得を果たし、有利になった。がここからU君が妙な力を出し、第2図は終盤戦。

ここから▲6一飛△5二竜▲6六角△5五歩▲9一飛成△4六角▲4四桂まで、私は投了した。
最後の△4六角が悪手で、△4四角とこちらから打つのだったか。最終▲4四桂を見落としており、戦意喪失した。
感想戦には大野七段が加わってくれた。おもに中盤を見てくれたのだが、私が駒損を覚悟で受けに回ったところでダメを出された。形は悪くなっても玉の広さを主張して我慢すれば、まだ互角以上に戦えたようだ。
「駒を損しながらの受けは大抵ダメなんだよ」
と大野七段。
棋士のアドバイスは、本に載っていない「格言」が多く、とてもためになる。本局の敗戦も痛かったが、次の勝利へのステップになると思う。
もうアガリでもいいのだが、周りがまだ指しているので、私ももう少し指す。8局目はKom君と。私の飛車落ちで、定跡通りの進行になった。
が、私は稚気を起こして△8五歩と突いてみる。下手の▲8六歩~▲8七銀を阻止するものだ。
とたんにKom君が渋い表情になり、しばらくして▲8六歩△同歩▲同角とやった。
驚くべきはそこからで、▲7七角~▲8七銀~▲8六歩と、強引に先の形を構築したのだ。
Kom君、ちょっとこの形に固執しすぎである。以下は私が角銀交換の駒得を果たし、上手勝勢になった。…が、ここからのKom君の差し回しが絶妙だった。

第1図以下の指し手。▲3三歩△同角▲4五桂△5一角▲5二銀△6二角▲3三桂成△5三金▲3四成桂△同金▲6一銀打△8三玉▲5四歩△同金▲6三銀不成(投了図)
まで、Kom君の勝ち。

▲3三歩の垂らしが好手。私は△同角と取るよりないが、Kom君は流れるような手順で、私を追い詰めていく。▲5四歩から▲6三銀不成が最後の決め手。これ以上指し手も記譜が汚れるので、私はここで投了した。

時刻は7時半を過ぎ、さすがにお開きである。今日は8局指して3勝5敗。やはり3局目のSar戦の敗戦が痛く、以降はあまり気が乗らなかった。
さて、食事である。メンバーは大野七段、W氏、佐藤氏、Tod氏、Taga氏、Shin氏、Kom君、私の8名。だが、私が駅前で大福を買っている間にみなとはぐれてしまった。その間みなはいろいろ店を探したようで、最終的に「かつや」に落ち着いた。
私は「かつや」に入るのが初めてである。かつ丼は490円(税別)とリーズナブルだ。私はそれにとん汁を付けた。私も随分偉くなったもので、けっこうな贅沢である。
かつ丼はたれがやや甘めだったが、値段相当の味で、旨かった。
店を出るとOg氏が待っていた。今まで仕事で、ようやく解放されたらしい。ここでTaga氏が帰り、入れ替わりで結局8人となった。
向かいの喫茶店でおしゃべりしてもいいのだが、10時閉店なのがネックだ。私はもっといっぱい話をしたいのである。それで、久しぶりに「ガスト」に行った。
ではここで、席の配置を記しておこう。

     壁
佐藤 Shin W Og
  □    □
Tod 一公 大野 Kom

ここでの話がまたバカバカしいことこの上なかったのだが、それだけにここには書けない。
ただ、佐藤氏の話があまりにおもしろかったのと、今回の参加者の中に、西山朋佳奨励会三段の異常なファンがいたことを記しておこう。
コメント
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