一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

4時から男(前編)

2017-02-16 12:49:24 | 新・大野教室
今朝未明に見た夢を簡単に記しておく。
サザンオールスターズの桑田佳祐と原由子が何かを歌っていた。
場面変わってウチの玄関に猫が入ってきた。虎の縞模様だった。私は慌てて追い出すと、その猫が出て行くとき、子猫も見えた。縞模様は同じだが、その色は白かった。
そこで目が覚めたのだが、押し入れのカーテンがカサッと鳴った。ネズミがいるような気がしたが、この季節にネズミはいるまい。
時刻は6時15分ぐらいだったか。ビビるよりも眠気が勝って、私は再び眠りに落ちた。

   ◇

大野教室は昨年9月のシステム改正で、午後4時からの割引制度を新設した。すなわち大野八一雄七段との対局はなく生徒同士の対局のみとするもので、席料も2,000円と安い。教室は6時までだが通常7時半ごろまでやっているので、早指しですっ飛ばせば数局指せるという寸法だ。
私は会社廃業の件で精神的に参っており、家にいたくない気分だ。とはいっても観たいテレビもあり、今回初の夕方入室を採ったわけだった。
教室には3時50分に入った。まだ4時には早いがW氏が早速対局をつけてくれた。
1局目はE氏との飛車落ち戦。E氏は将棋に真摯に取り組んでいるがマジメすぎるのが玉に瑕だ。
対局開始。私は定跡通りに指したが、前日のKom君との将棋と同じく、△8五歩と伸ばしてみた。と、E氏も▲8六歩△同歩▲同角とやってきた。
これは下手の角筋が逸れるから上手がトクだ。私は△5五歩と脅かしてみた。E氏は熟考後▲4七銀と引いたが、逸機。ここは強く▲同銀と取り、△6五歩の銀バサミには▲4五歩と一手早く攻めて、下手が十分以上の戦いができた。
本譜もむずかしい戦いになったが、私に余裕があった分だけ利があった。E氏捨て身の攻めに私の玉が上部に逃げて制勝した。
局後は大野七段が検討に加わってくれた。生徒同士の対局で2,000円はやや高いが、このアドバイスがその特典といえる。大野七段の教えはとても勉強になった。
書き遅れたが今日も生徒はいっぱい。Shin氏は私に「4時から来たんですね」と言った。
ほかにも前日からの連投組もいて、その情熱には本当に頭が下がる。将棋後の食事(お茶の時間)を楽しみにしている私とは次元が違うのだ。2局目はKom君と。前日はうまい将棋を指されたので、本局は気合を入れた。
Kom君の指し手はひ弱だが、平均点以上の手を指す。ただ、若干指し手のテンポが遅い。
本局も私が誤魔化し、徐々に飛車落ちのハンデを詰めていく。勝勢になったが勇み足があり、かなり形勢が接近した。が、私が正確に指せば勝てるという局面である。
最終盤、私が△6二歩と受けて勝ったと思ったのだが、Kom君は▲6二銀成△同金にさえた手つきで▲同角成とやってきた。
△同玉に▲6三銀! これで詰んでいるのか?

Kom君、ふだんはペチャペチャした手つきだが、自信がある手の時は、プロと見紛う手つきになる。これに私が惑わされた。第1図から△5三玉と逃げたが、敗着となった。
以下▲5二金△6六玉▲6五歩△同玉▲7七桂△6四玉▲6五銀△7三玉▲7四銀上△8二玉▲8三銀成まで、Kom君の勝ち。
第1図ではいったん△7三玉と狭い所に逃げるのが正着だった。以下▲7二金△6四玉▲6五歩には△5三玉と逃げ、今度は▲5二金が打てないから上手の勝ちだった。
反時計回りに玉を逃げるのが正解、というお話だった。
3局目はSar君と。「昨日のリベンジで」とW氏が軽口を言うが、リベンジも何も、前日の将棋は私が勝手に転んだだけで、そういう言葉では片づけられない。
私の先手で、Sar君はもちろんゴキゲン中飛車。私は前日に続き鳥刺し戦法を採ったが、今日はうまくいかない。角道を開けてないので▲7九角から使うが、意外に活用が難しい。
お互いに桂を跳ね、私は▲3五歩△同歩▲3四歩と桂得を目論んだが、Sar君に攻め合われてみると私のほうが悪いのに愕然とした。
以下は例によってSar君の攻めを受け損ねて負け。もっとも感想戦では、ここで正着を指しても私に勝ち目はなかった。
本局、近くで大野七段が見ていたようだが、無様な将棋をお見せしてしまった。もう鳥刺しを指すことはないと思う。
4局目は見慣れぬ少年と二枚落ち。私はほぼ定跡通りに指す。しかし少年の指し手が完璧で、私は変化のしようがない。私の右金は△7六まで進出しているが、下手には脅威になっていない。左銀は△3一にいて△4二銀と活用できるのだが、その切り札さえ行使できずにいた。
そこで私の△6四銀がマズかった。というのは下手に▲5五歩△同歩▲同銀△同銀▲同角と捌かれてしまったから。△6四銀では当たり障りのない手を指して戦いを長引かせるのだった。
以下△5四歩▲6四銀△5二玉▲4六角△7二歩に、▲7七歩の金取りが好手。▲6四に銀がいるので、これで上手の金が死んでいる。これで大勢決した。
以下は少年の的確な寄せに土俵を割った。
少年、超早指しで、憎たらしいくらいの強さだった。風貌は阿部光瑠六段に似ていて、アマ初段はラクにあると見た。
「もう一局!」
久しぶりの完敗に私は叫ぶ。しかしW氏は冷静で、私にU君を当ててきた。
私の後手で、中飛車に振ってみた。イメージは先日の植山悦行七段の指し方である。
U君はもちろん銀冠で、私はややウンザリ。私は8筋に飛車を回り、歩と桂を交換する。しかし▲8四桂の王手も生じるし、これが後手の得になっているようにも思えなかった。
U君は▲4五歩(第1図)。ここで私が敗着を指す。

(つづく)
コメント (2)
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