一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

沖縄旅行2013・7「1日遅かった」

2013-09-17 00:21:55 | 旅行記・沖縄編
(12日のつづき)
宮古島は、オリックスブルーウェーブのキャンプ地だったこともあり、当時チームに所属していたイチローが、宮古島YHに来たこともある。現在も同YHは妙に知名度があって、お笑い芸人がよく泊まりに来るそうだ。
千原ジュニアは、ペアレントさんのお孫さん(赤ちゃん)を抱いて写真に収まったそうで、ふだんの彼からは考えられない、恥ずかしい姿に思える。私がおととい泊まっていたら、彼からおもしろい話が聞けたのにと思うと、後悔を新たにする私であった。
さて宮古島YHでは連泊が最善なのだが、今年は飛行機の便の関係で、どうしてもきょう(15日)石垣島に入らなければならない。
飛行機は、昨年まではJTAが1便、RAC(琉球エアコミューター)が2便運航しており、RACには得便割引の設定もあった。
ところが今年はJTAが撤退し、ANAが1便入っていた。しかしRAC、ANAとも得便の設定はなし。RACはJALの株主優待券でも使えるものの、前述のとおり、私はJALの株主ではない。そこでANAを使うことになるが、この石垣行きが15時00分発である。これではきょう中に石垣島に入らないと、あとのスケジュールに支障を来す。宮古島YHに連泊したいのはヤマヤマだが、私はきょうチェックアウトするしかないのだった。
ペアレントさんとお別れし、私は宮古郵便局に向かう。郵便局に入り、窓口に通帳を出すと、女性局員から「大沢さん」と呼ばれた。
「この通帳には…以前こちらで貯金したことがありますけど、よろしいのでしょうか?」
私の旅行貯金のルールに、「同じ郵便局で2回以上貯金をしない」がある。局員さんはそのルールをお見通しで、私はビックリした。たしかに私は宮古郵便局…というか、宮古島内のすべての郵便局で貯金をしていた。
しかし旅行貯金ルールは、「1日に1回必ず貯金をする」が大前提なので、ダブリの郵便局があっても、そこは再貯金が優先される。私は「よろしく」といい、そのまま815円を貯金した。
さて、きょうは吉野海岸へ行く予定である。というか、そこに常駐している「吉野のおっちゃん」に挨拶に行く。それだけの目的で半日潰すこともないが、おっちゃんに悩みを聞いてほしかった。
スーパーサンエーで2リットルのさんぴん茶を補充する。99円はありがたい値段だ。
平良営業所発9時50分。ほかに乗客はいなかった。さすがにきのうのカップルは、別の観光地を行ったようである。
母子が乗ってきた。彼女らは城辺小前で降りる。きのうと同じ母子だった気がする。
定刻の10時23分を2分遅れて、吉野着。
新城バス停から新城海岸へはわりと一本道だが、吉野バス停から吉野海岸への道のりは少しく厄介だ。何度か行けば憶えるが、それでも何年か前、道に迷って、大変なロスタイムをしたことがある。今回は貴重な時間だから、注意深く海岸に向かった。
吉野海岸に着く。ここは数年前まで、簡易シャワーがあるだけの静かな海岸だったが、数年前に市が中心になって大規模開発をし、海岸は整備され、シャワーは駐車場料金込みで500円になってしまった。
しかしバス利用の私は、とてもシャワー代だけで500円を払う気になれず、いまはシャワー代わりに湧き水を利用しているのだ。
吉野海岸はきょうもいっぱいだった。私は左手に歩き、おっちゃんが住んでいる森林内に向かう。しかし住居は留守だった。
私はいったん外に出る。海岸にはビーチパラソルの花が咲いている。私はそれを避けるように、僻地の砂浜にバッグを下ろした。
その左手には、ビキニの女性のグループがいた。遠目なのでよく分からぬが、アタマをアップにしている。
きょうもいい天気である。すぐにでも海に入りたいが、きょうは12時35分のバスで戻らねばならない。吉野のおっちゃんとの歓談の時間、帰りの時間も考慮すると、海に入るには中途半端だ。残念だが、今年の水中散歩は断念した。
何となく、ビキニの女性のほうに目がいってしまう。沖縄の海ではライフジャケットやTシャツの着用がふつうなので、ビキニ姿というのは意外に珍しいのだ。彼女らは海に入っている。どうも、4人組のようだ。
私はもう一度、おっちゃんの家に行った。しかしおっちゃんはいない。私はそのまま居座った。きょうも日射しが強く、日除けの場所はここぐらいしかなかったからだ。
木々の合間から、ぼんやりと彼女らが見える。海に入っているが、顔は見せている。何だか盗み見をしているようで、これでは犯罪者である。
あ、と思う。彼女らが顔を海につけないのは、水中メガネを持っていないせいもあるが、そもそも髪型がくずれるのを避けているのではなかろうか。
しかし海中には魚が泳ぎ、カラフルなサンゴが咲いている。沖縄の奥まで来て、中までつからないとは、何ともったいない。あのビキニ姿といい、お互いのファッションを牽制しているのかとも思った。
おっちゃんはなかなか来ない。いたずらに時間は過ぎて行く。11時45分になった。どうも今年の再会は無理のようだ。私はここに来た旨のメモを残し、吉野海岸を後にした。
空がやや曇ってきた。吉野のバス停に着くが、まだ時間がある。私はスマホを出し、将棋中継を見る。きょうは朝日杯将棋オープン戦・武市三郎六段対中井広恵女流六段の一戦が行われているのだ。将棋は先手・武市六段の中飛車。持久戦になり、中井女流六段は穴熊に潜る。中井女流六段は、意外に穴熊の頻度が高い。
指し手を進めると、武市六段の勝勢となっていた。中井女流六段は△1二桂と執念の頑張りだが、▲2二歩成で先手勝勢。というか、これは先手勝ちだ。私はいたたまれなくなって、スマホを閉じた。
定刻の12時35分を3分遅れて、平良営業所行きのバスがきた。
車内は閑散としている。しばらくすると、雨が降ってきた。沖縄旅行4日目で2度目の雨とは、ついてない。が、これが雨男の宿命である。
宮古空港の最寄りバス停は狩俣採石所前だが、私はその手前の名底で降りた。バス代は480円。平良から吉野までが500円だから、ずいぶん高い。本当にこの額なのだろうか。
名底には、美味いラーメンを食わせる店がある。しかし場所が市街地から遠く、中休みもあったりするので、なかなか味わえない。きょうの宮古島では中途半端な行動ばかりだが、その見返りがこのラーメン屋であった。
「ラーメンハウスてぃだ」に入る。「てぃだ」とは「太陽」の意味。私はAセットを頼んだ。ラーメンとチャーハン、小鉢がついて780円である。
料理が運ばれてきた。チャーハンは半分ではなく、しっかり一人前ある。ラーメン、チャーハンとも単品だと530円だから、これで780円は激安である。一体どういう価格設定になっているのだろう。
ラーメンは「あっさり系」を選んだが、魚介系のスープで、美味い。チャーハンも確かな味で、美味い。本土にこの店があったら、連日行列ができるだろう。行列のできる店より美味く、それほど混んでない店が、日本にはいくらでもある。は、私が旅で得た見解である。
お腹いっぱいになって、雨の中を宮古空港まで歩く。麦わら帽子をかぶっているので、雨の直撃がないのが幸いだ。
空港に入り、ANAカウンターでチケットを購入する。普通料金12,400円が、株主優待券利用で6,200円である。
ふと左を見ると、スカイマークのカウンターがあった。いままでこんなの、あっただろうか。那覇空港や石垣空港はともかく、宮古空港にはなかった気がするが…。
いまは中休みか、スタッフの姿はない。立て看板があり、「那覇-宮古、当日売りでも5,000円!!」のコピーが躍っている。ご、ごせんえん…!? そ、そんなに安い航空券が販売されていたのか!?
私は静かに、その場に立ち尽くした。
(つづく)
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