一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

沖縄旅行2013・12「ゆんたくに参加せず」

2013-09-25 00:18:34 | 旅行記・沖縄編
(21日のつづき)
「そのオリオンビールのTシャツいいですね。どこで買ったんですか?」
私はとりあえずいう。
「これ、○○県のバザーで買ったんです」
ああ…。沖縄のどこかだったら、購入したかったのだが、残念だ。
私たちはしばし廊下で立ち話をしたが、やはり港が気になる。私は頃合いを見て、それじゃあ、と自室の電気を消した。ここまでの関係を断ち切る?非情な行為だ。
私はそのまま、港へ向かった。彼女だっていつまでも私と話したって楽しくないだろうし、これでいいのだ。
鳩間港に着く。船が係留されている辺りが緩い傾斜になっており、そこに寝っ転がると、ちょうどいい角度で空が見える。時刻は午後7時45分だが、西の空はまだ明るい。さすがに沖縄、陽が長い。
スマホの「お気に入り」から、お気に入りの音楽をかける。周りには誰もいないから、ボリュームを最大にする。八重山の港、静かな海、碧い空。抜群のロケーションでの音楽鑑賞である。こんなに贅沢なひとときはないと思う。
30分ほど音楽を聴いたが、電気がなくなってきた。私は宿に戻る。部屋にみなはおらず、裏庭でゆんたくをやっているようだった。昨年は表の庭でやったのだが。
様子を見に行くが、私が座るスペースはないようだ。いや作ればあるが、50近いオッサンが加わっても、邪魔なような気がした。
しばらくスマホに充電して、私は港に戻る。「太陽にほえろ!」や「ロボット刑事K」、AKB48ヒット曲など、いろいろ流す。港の近くの宿まで歌が聞こえるかもしれないが、迷惑にはならないと判断している。
空はすっかり暗くなり、満天の星空だ。立原の浜同様、この空も私の貸切である。「海の中は地上と違って、人の手が加えられていない」と、今回の旅行のどこかで聞いた。その言葉を借りれば、空も同じであろう。私は、古代人が見た空と同じ空を見ている。
またスマホの電気がなくなって、再び宿に戻る。ちょっと催してきたのでトイレに行きたいが、それは裏庭の先にある。ゆんたくの場所を通らねばならず、それでは「私も参加させてください」とお願いするようで、何となく行きにくい。
しかし尿意には勝てず、私はトイレに向かった。「いらっしゃい!!」と地元のオジサンが声を掛けてくれる。いやいやいや、と私は手を振り、用を足すと、三たび港に戻った。
先ほどお気に入りに入れた「安里屋ユンタ」を聴く。この歌はいろいろな歌手のバージョンがあり、聴き比べると楽しい。
時刻は10時に近い。私は宿に戻った。しばらく部屋で寛いでいたが、ゆんたくが終わり、イケメン氏と母子が戻って来た。もちろん母子は、隣の部屋に直行である。繰り返すが、隣の部屋とは襖一枚を隔てたのみ。どちらの部屋からも、庭が丸見えである。
ゆんたくは、まずまず楽しかったようである。その中に、昨年郵便局員をリタイヤした男性がいたという。それはそれは! 私はそのおじさんと、郵便局で何度も会っている。貴重な裏話でもお聞きしたかったのだが、残念である。どうも今回の旅行は、どこかがワンテンポずれている。
就寝は、敷かれたゴザの上に寝転がり、夏掛けを掛けるのみ。クーラーはないが、扇風機を回すだけで十分過ごしやすい。もちろん開けっ放しのまま寝る。
意外と誤解されるが、都会の夏の夜がコンクリートにこもった熱で蒸し暑いのに対し、沖縄の夜は意外に涼しいのだ。辺りに土が多く、海も近いからだろう。いずれにしても、東京では考えられない就寝態勢である。

翌17日(土)、太陽の光で目が覚めた。腹が減ったら食事をし、夜が更けたら眠りにつき、夜が明ければ起床する。これが本当の人間の生活なのではあるまいか。
朝もきのうと同じメンバーで食事。きょうの予定だが、イケメン氏は竹富島、母子は引き続き鳩間に泊まる。私は石垣島に戻り、竹富島をお邪魔しようと思うが、もう一工夫したいところである。
石垣への高速船は、10時45分だ。もう少し早い便があれば以後の観光が充実するのだが、こればかりはやむを得ない。
隣室の彼女は、早くもスイミングスーツに着替え、泳ぎに行くようだ。あまり話せなかったが、とても楽しい人だった。イケメン氏も、どこかに行ったようだ。
私は船が来るまでの間、島内を散歩する。
海岸で音楽を聴いていると、港にオレンジ色のフェリーが着岸するのが見えた。ときに9時。しかしあの船はなんだろう。まさか定期船ではあるまいな。それなら一刻も早く石垣に戻りたいが…。日中の1~2時間は貴重だ。
そのフェリーは30分後に出航した。
私は宿に戻り、チェックアウト。まるだいの皆さんには、たいへんお世話になりました。また来年も、こちらに泊まれればうれしい。そして、先ほどの女性にも会えればなおうれしい。
私は鳩間港に戻って、ボーッとする。私は待合室に貼られていた、船の時刻表を何気なく見つが、驚いた。9時30分発のフェリーがあったからだ。じゃあ、さっきのフェリーが、石垣島に行く船だったのか!?
(つづく)
コメント (2)
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