一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

6月6日のLPSA芝浦サロン

2011-06-10 00:52:07 | LPSA芝浦サロン
6日は月曜日だったけれども、LPSA芝浦サロンの担当が女流棋士ファンランキング1位の船戸陽子女流二段だったので、先週に続いて粘着した。ちょっと、行く回数が多すぎる。
午後5時半ごろに入り、早速1局教えてもらう。これがマッカラン勝負の第7局目だ。なお「マッカラン勝負」は仮の名で、船戸女流二段が規定の勝数をクリアした場合には、彼女の希望のお酒をプレゼントすることになっている。たしか「ぴの・のわーる」とか言っていた。
第7局が終わり、夕食に出る。出入口付近で、Kaz氏にすれ違った。平日だけれども、こうしてふらりと女流棋士と将棋を指しにくる。彼のような存在があるだけでも、月曜日と水曜日も芝浦サロンの営業日にした意義がある。
夕食から戻ってくると、船戸女流二段に、「小諸そばに行ってきたんだ」と看破される。船戸女流二段は、このブログを読んでいるらしい。
船戸女流二段とのおかわり対局を行う。マッカラン勝負の第8局目だ。
「私が勝ったらピノ・ノワールだからね」
と船戸女流二段。
「ぴののわーるって、何でしたっけ」
「シャンパン」
「ああそうでしたか」
「ワインサロンで教えたのに、大沢さん、全然憶えてないのね。せっかく勉強に来てるのに」
船戸女流二段が哀切を帯びた口調で言う。
「すみません、船戸先生の美貌しか目に入らなくて」
私がそう言っても、船戸女流二段はクスリともしなかった。
ひじょうに気まずい雰囲気の中、船戸女流二段との指導対局が終了。引き続き、Kaz氏とのリーグ戦となった。芝浦サロンになってからリーグ戦を指す人が激減し、4月から始まった新規リーグも参加者が少ない。進行もパラパラで、本局で私は3局目になるが、これで最多である。しかしここまで2敗だから、どうしようもない。
Kaz氏は性格も将棋も真面目である。とくに将棋は腰が重く、容易に負けない。社団戦で自チームにいると心強いが、敵に回すと厄介な相手である。対戦成績も私が大幅に負け越している。
振り駒の結果、私の後手。▲2六歩△8四歩の出だしから、Kaz氏が飛車先の歩を切って▲2八飛と深く引いたので、私は飛車を中段に構える。
Kaz氏が▲3八銀~▲2七銀~▲3六銀と出てきたところを、私は△3三桂~△1三角~△3五歩で追い返し、やや指しやすくなったと思った。
私はひねり飛車模様に構える。数手後、Kaz氏が▲3八金と上がった局面が下。

先手・Kaz氏:1六歩、1九香、2七銀、2八飛、2九桂、3七歩、3八金、4七歩、5七歩、6七歩、6八銀、7六歩、7八金、7九玉、8七歩、8八角、8九桂、9六歩、9九香 持駒:歩
後手・一公:1一香、1三角、1四歩、2三歩、3二金、3三桂、3四飛、3五歩、4二銀、4四歩、5三歩、6一金、6二玉、6三歩、7二銀、7三歩、8一桂、9一香、9三歩 持駒:歩

ここで私は悠然と△4三銀と上がったが、チャンスを逸した。まだ序盤だが、本局でいちばん後悔するところがあるとすれば、ここだった。
ここは△4五歩と突き、先手の▲4六歩を消しておくところだった。本譜は当然▲4六歩と突かれ、△5四銀に▲4七金と上がられては、先手の主張が通ってしまった。もし△4五歩なら、先手が金を働かせるとすれば、「▲2六銀~▲2七金とするくらい(Kaz氏)」だが、それは駒がダブっている感じで、先手いけない。
とにかく△4五歩を逃し、ここで半分、イヤ気がさした。本譜は△4五歩から△4五銀と敵金にぶつけていったが、この瞬間、▲3三角成が好手。△同金に▲4五金と二枚換えをされて、はっきり形勢が悪くなった。
先手の角道が通っているとき、この手は狙いとしてあるのだが、まさか自分がそれを食うとは思わなかった。完全な自己嫌悪だ。
このあとは、▲7五銀と飛車を殺されていたら投了級だったが、やや緩んでくれたので、もう少し指す。そして迎えた局面が下。

先手・Kaz氏:1三成桂、1六歩、1九香、2九桂、3四馬、3七歩、3八銀、5七歩、6七歩、6八銀、7六歩、7八金、7九玉、8七歩、8九桂、9六歩、9九香 持駒:飛、銀、歩4
後手・一公:1一香、1四歩、3五歩、4五金、5三歩、6一金、6三歩、7一玉、7二銀、7三歩、8一桂、9一香、9三歩 持駒:飛、角、金、歩
(▲3四馬まで)

上の局面からの指し手。△4八飛▲4二飛まで、Kaz氏の勝ち。

この局面、まずは△3九飛の王手が目につくが、▲4九銀打△4八歩は後手の攻めがいかにも遅く、攻め合い一手負けと判断した。
それで△4五金にヒモをつけつつ△4八飛と打ったのだが、▲4二飛と詰めろに打たれ、これを△6二金打と防ぐと、▲4九銀打△4六飛成▲4五馬で後手負けなので、ここで私は投了した。
しかし局後Kaz氏が言うには、△4八飛で△3九飛~△4八歩の攻めが存外早く、まだこれからの将棋と気を引き締めていたという。言われてみれば確かにそうだったが、対局中は完全に諦めていた。
そこで投了の局面でもう一度考えてみると、△6二金打ではなく、△5一金打とこちらに打つ手はあった。以下▲4五飛成△3八飛成と進んで後手も指せそうだが、そこで▲4二歩のと金攻めが厳しく、やはり後手負けのようだ。
ということは、△4八飛と打つ前が最後のチャンスだったわけで、ここはKaz説のとおり△3九飛と打って、もう一勝負だった。
ちょっと最後は消化不良だったか。どうして私は形勢が悪くなると、すぐ投げてしまうのか。本局、投了の時点で私の持ち時間は、8分は残っていた。どうせ投げるなら、最後にもう少し読んでからでも良かったのだ。
どうも、粘りがない。もう、ダメかもしれない。
コメント (6)
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