いいしらせのグッドニュース[パート・Ⅱ]

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モッくんの「おくりびと」・パート2

2009-02-26 22:36:17 | Weblog


モッくんの「おくりびと」をもう少し続けたい。
人間の生死を見つめる。死を通して生を見つめる、というこのテーマが
彼の中でなぜ生まれたのだろうか、という疑問だが。

まず、彼のデータ。
本木 雅弘(もとき まさひろ)1965年生まれの43歳。1982年にシブがき
隊としてデビュー。88年、解散。その後は本格的な俳優として活躍し、
映画『シコふんじゃった。』、大河ドラマ『徳川慶喜』など、主演のヒ
ット作に恵まれた。1995年、現在はエッセイスト等として活躍する内田
也哉子(ややこ)さんと結婚。也哉子さんには、彼女が17歳の時にプロ
ポーズしたという。2児をもうける。岳父は内田裕也氏、岳母は樹木希林
氏であることはご存知の通り。

主な仕事歴。
テレビドラマ/2年B組仙八先生(1981年、TBS)、徳川慶喜(1998年、
NHK・大河ドラマ)- 徳川慶喜役、ブラック・ジャック (2000年 -
2001年、TBS)- ブラックジャック役、聖徳太子 (2001年、NHKドラマ)
- 聖徳太子役 、夏目家の食卓(2005年1月5日、TBS)- 夏目漱石役。

CM/サントリーフーズ 「伊右衛門」(宮沢りえと共演)

映画/シコふんじゃった。 (1992年)- 山本秋平役、RAMPO (1994年)-
明智小五郎役 、Shall we ダンス? (1996年)- 木本弘雅役 、中国の鳥人
(1998年)三池崇史監督作品 、スパイ・ゾルゲ (2003年)- 尾崎秀実役 、
鉄コン筋クリート(2006年)- 蛇役。

ハリウッドのスーパー・スターは自分から企画・制作を始める。最近では
「ラスト・サムライ」「MI/ミッション・インポッシブル」のトム・ク
ルーズ。「ミリオンダラー・ベイビー」「硫黄島(二部作)」のクリント・
イーストウッドは既に監督だ。日本では毛色が違うが、北野武(ビートた
けし)の例がある。モッくんは、アカデミー賞のレッドカーペットでイン
タビューに流暢な英語で答えたそうである。そんな連想もある。テーマに
こだわる人ならばだが。

作法というか、日本的な型の持つ美しさ、日本的な文化性・感性を強く感
じさせる。結果ではあるが、アカデミー賞受賞の重要な要因であろう。そ
の文化の違いを超えたということか。また、映画評論家・佐藤忠男氏は
「葬式を一種の芸術ととらえる発想が卓越している」と語っている。とい
うと、伊丹十三監督の「お葬式」がうかぶが、どうもこの二者には共通点
を感じない。

これを書いている26日1ch(クローズアップ現代)で取り上げられて
いた。「生と死が共存している瞬間」「命のバトンタッチ」「緊張した場
なのだが、安らぎがある」など。出演していた中沢新一氏は、「送り出す
ための型・パッケージングが客観的にする。死者への感情移入がより客観
的になる」「日本文化の一番大事なところとして、生きている人間と死ん
だ人間との交流の場がある。お盆などだ。」「今までは隠していた部分で
あり、こうしたキッカケは大きな出来事だと思う」という。
番組中のモッくんの発言、「しぶガキ隊のころ、“新人類”とかいわれて
いた」「死のリアリティなどなかった。逆の生のリアリティもなかった」
「インドの旅で、日常的に行なわれている死者の弔いに心が動かされた」
「日本に戻り、青木新門氏の本『納棺夫日記』と出会った」と話している。

「癒される映画」とアメリカの配給会社の人にいわれたとモッくんは別の
場で言っている。日本人の繊細さ、とか言葉はあるが、09年のこの環境
の中で、「作り手の志・こころざしの高さに素直に感銘をうけた」、とい
う言葉を選びたい。


フォトはモッくんではありません。