感染症診療の原則

研修医&指導医、感染症loveコメディカルのための感染症情報交差点
(リンクはご自由にどうぞ)

旅行医学・熱帯病関連のトップ10論文 #2

2014-08-02 | 青木語録
ICAACOnlineの学び「Top Ten Papers in Travel and Tropical Medicine」「旅行医学・熱帯病関連のトップ10論文」続きます。


#3:旅行前の準備をきちんとしている人々は少ない
・黄熱病、ルーチンワクチンなどやってない人が多い
・虫除け使用も少ない
・瓶詰めの飲用水の使用少ない
・特に5歳以下の子供に対して保護が足りない
・片親の家族に足りない
・VFR visiting friend and relativesが足りない(元々、そこの人だし気が緩む・・)

#4:急性の栄養不良に抗菌薬は有用
・引用された文献はNEJM2013;368:423- Trehan I先生の論文
・結論は有用。理由は恐らく二次的な肺炎などを減らした
・使用された抗菌薬はCefdinir、Amoxacillin

#5:Artemisinin耐性の熱帯熱マラリアがカンボジアで増加している
Nature genetics 2013;45:648-
・大変だ・・
・3種類の全く異なるCloneである


#6:高山病の予防にNSAID有用
・Ibuprofen
・登山開始6時間前に服用せよ

#7:Global Enteric Multicenter Study (GEMS)
・素晴らしいグローバルなEnterobacteriaceaの研究
・中等症から重症の下痢の原因は以下の4微生物
1:Rotavirus
2:Cryptosporidium
3:Shigella
4:ETEC

#8:ESBL産生菌による感染症が旅行者で増えている
・旅行中の抗菌薬の使用とは関係無い
・旅行先が大事(例:インド・・)


(タイトル写真:ルワンダで人材育成に活躍する青柳先生+それに続く若手医師+闘魂教授+感染症コンサルタント)
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« Where Ecology Meets Economy | トップ | エボラなど出血熱ウイルスと... »
最新の画像もっと見る

青木語録」カテゴリの最新記事