感染症診療の原則

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感染管理 in トルコ

2012-04-11 | 毎日いんふぇくしょん(編集部)
青木編集長の今回の出張は、アムステルダム→アンカラ→イスタンブール→ストックホルムです。
それぞれの地でミッションがあります。

昨日は、トルコの首都アンカラにある大きな政府の病院をたずねてきあした。

1967年にできたこの病院は、ベッド数が800、医師数は800+研修医がたくさんいます、1日の外来患者数は6000人。
手術室は25、ICUが100床、アンカラの救急患者の40%はこの病院のERを受診します。

ER受診患者は1日800人。週末など多いときは1日1200人もくるそうです。救急車は電話すると5分以内に現場に到着。費用は無料。

こちらには日本の大学に留学をした、日本語を話す医師が複数いました。

いろいろお話を聞いたのですが。。。

トルコは経済成長期にあり、人口も8000万人、若い人口が多く、とても魅力的です。(イスタンブールの市長は、1カップル最低3人こどもをもつように奨励中。しかし子育て支援の予算などは特別ついていない)

トルコは間もなくEUに加盟するだろうということで、医療のシステムがどのようになっているかは「ハーモナイゼーション」の視点として重要なのですが、まずはわかりやすいので感染管理のことを紹介したいとおもいます。

この800床、医師800人+研修医は常にたくさん、の病院ですが、、、
感染管理委員会は、院長、各診療科の部長、看護部長、薬剤部長、検査室部長、、と日本と似ています。
感染管理チームには専任の医師2名のほかに感染管理「専従」の看護師が5人おり、院内の業務+国レベルのデータベースへの入力や報告業務を担当しています。

感染管理ナースになるためには最低3年の臨床経験、そのあと保健省が直接運営している研修コース(1カ月、フルタイム)に参加をして資格を得ます。

ちょうどナースが画面で竜力をしていたのですが、国の耐性菌サーベイの報告は毎日行っており(週単位とかではない)、そこにある名前も、アシネトバクターとか、、、EU加盟したらけっこうたいへんだなあ、、のグループに入る可能性が。

耐性菌のサーベイランスのフォーマットをもらってきたのでそんな話もまた紹介したいとおもいます。

ちなみに、国の医療保険制度に加入している人は90%。5%はプライベートの保険に入っており、5%は未加入。
未加入の場合は受診時に全額払いますが、保険に入っている人は受診時の支払いはないそうです。

薬局見学をしましたが、高額な薬剤なども日本と同じように入っていました。







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