うべプラネタリアン

プラネタリウム解説の活動を通じ、いろいろ感じたことをさまざまに語りたく....

カメレオン座とはえ座....(C16)

2007年04月23日 18時28分37秒 | 新・星座物語
大神ゼウスと妻ヘラが、いつものように酒を飲み、語らっていました。
心地よい風が、咲き乱れた花々の甘い香をのせて吹き渡り、穏やかなやさしい時間が流れています。
ふと地上を見下ろしたゼウスの目に、カメレオンの姿が映りました。目を凝らすと、はえが、カメレオンをからかうようにその鼻先を飛び回っています。
「見て!食べられる!!」と、ヘラが叫びました。
そう、ヘラは、カメレオンがはえを捕らえる瞬間が見られるとわくわくしているのです。
カメレオンが長い舌を伸ばし、今まさにはえを食べようとしたその時、
「えいっ」とばかりに、ゼウスはカメレオンとはえを、同時にそのまま天上にあげ、
星座にしてしまいました。
ゼウスの心に、いつものいたずら心が顔を出したのです。
「また、余計なことを..」と、ヘラ。
ゼウスはニヤリとしました。
木の葉が風にそよぎ、二人は何ごともなかったかのように、グラスを傾けています。
今でも、カメレオンははえをねらっているのでしょう。               おしまい

林 祐子(07.4.22投稿) 昨日の林さん姉妹のおかあさん。
なかのいい親子がストーリーをつくっている様が目にみえるよう。

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